そのいち
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『疲れた?』
「別に」
『じゃ、次行こうか。電車へGO』
「なぁ」
『ん?』
「アンタ、なんで鈴蘭が嫌いなんだ?」
名前はちょっと黙って、ニと笑う。まだお前にゃ早いよ。あの馬鹿うるせえガキと決着付けてから、教えてやるさと短髪を撫でる。一々撫でんな。ガキじゃねーんだよ。
「あの」
『なぁに?』
「ほ、うせん?」
『うん。流れ的に解ったでしょ』
「面倒くさそ……」
『あぁ、鈴蘭みてーな事は起こらないよ。大丈夫』
「は?」
ほら土足厳禁だからスリッパ履きな。だからそうじゃないってば。
名前は我が物顔で校内を歩く。時折一年らしき奴等が名前を見るも、何故か声すらかけなかった。名前はそれを見て感心感心、と笑ってそこらの一年共に飴をばら蒔いている。
『やっほー!光子~?お元気かしら~?』
「きゃ~!名前ちゃんじゃなァい!元気よォ!」
『キッショ』
「健、道場行ってくるわ」
「立つな立つな」
「座ってろ」
『おはよ潤くん元気そうね』
「おー!名前もな」
『あ、今日はねうちの後輩見せびらかしに来たの。久我っての。久我、これが鳳仙の頭の月本光政ね』
「これって言うなこれって。おー、その女面倒だろうけどしっかりな」
「う、す」
『おい面倒ってなんだお前』
「は~??そのままの意味ですけど~????もしかして前にも増して頭悪くなったか?」
『スーーーーーッ表出ろ』
「ッシ行くか」
「ステイステイ」
「立つな立つな」
「全くお前等は……」
光政と名前がオギャーッ!と唸って口喧嘩してるのでちょっと居心地が悪くなった久我はどうしよ……とその場に立ち竦む。村越がすかさずそこらの椅子に座れよと促すので軽く頭を下げて座った。
「アイツ等一年から仲良いからな。会うといつもこうなんだわ」
「仲が良い……?」
「あれでもな。それに、鳳仙にとっちゃ名前はデケー女でな」
「……」
「いずれ聞かせて貰えるだろ。俺も……まぁ、名前にゃ恩があるし。良い奴だぜ、アイツは」
久我はますますあの女の事が解らなくなっちまった。自分や鳳仙、鈴蘭の一部にゃ温かい視線を送るのに、時々見せるあの冷たい空気も。他のデカい勢力の頭と対等に張り合うあの胆力も。
そんな疑問を向けられている名前は光政と頬っぺたを摘みあってぎゃあぎゃあ騒いでいる。ガキみてーに、ただ楽しそうに。
「あっおいコラ名前聞けや」
『ンだコラもっとお上品に言いなさいませ』
「ワタクシにも後輩が出来ましてよ!紹介させて頂けますこと!?」
『キッショ』
「スーーーーーッ」
「誰か三国連れてこい!」
「喧嘩になる前に光法も連れてこい!福助は連れてくんなよ悪化するから」
光法に連れてこられたキノコみてーな頭の男が三国勇京です、と名前に頭を下げる。光法が名前さんコイツ骨があるんすわ、とまるで姉に報告するかのように言うから名前もニコニコしちまって光法の頭を撫でくりまわした。一人っ子なので弟みてーな事をされると弱いのである。
「お噂はかねがね」
『噂だァ?』
「鳳仙の幹部決めの後、真っ先に知らされるのが貴方の事だったので」
『は?光政』
「鳳仙でお前に絡む奴なんざ要らねえだろう。お前だけじゃなく、常磐も同盟中だしな」
「政兄、名前は月光の長女だから手出すなよって言ってました」
「法」
『みちゅまちゃー!!!!!!私が姉ちゃんね』
「俺が兄貴だっつってんだろ」
『お゛ん゛?!』
「あん????」
「三年にもなって喧嘩おっぱじめない!」
流れが早すぎて追い付けない久我がチベスナみてーな面をしていると向こうの三国も同じ面をしていた。目が合った。苦労するなお前。お前もな。
『疲れた?』
「別に」
『じゃ、次行こうか。電車へGO』
「なぁ」
『ん?』
「アンタ、なんで鈴蘭が嫌いなんだ?」
名前はちょっと黙って、ニと笑う。まだお前にゃ早いよ。あの馬鹿うるせえガキと決着付けてから、教えてやるさと短髪を撫でる。一々撫でんな。ガキじゃねーんだよ。
「あの」
『なぁに?』
「ほ、うせん?」
『うん。流れ的に解ったでしょ』
「面倒くさそ……」
『あぁ、鈴蘭みてーな事は起こらないよ。大丈夫』
「は?」
ほら土足厳禁だからスリッパ履きな。だからそうじゃないってば。
名前は我が物顔で校内を歩く。時折一年らしき奴等が名前を見るも、何故か声すらかけなかった。名前はそれを見て感心感心、と笑ってそこらの一年共に飴をばら蒔いている。
『やっほー!光子~?お元気かしら~?』
「きゃ~!名前ちゃんじゃなァい!元気よォ!」
『キッショ』
「健、道場行ってくるわ」
「立つな立つな」
「座ってろ」
『おはよ潤くん元気そうね』
「おー!名前もな」
『あ、今日はねうちの後輩見せびらかしに来たの。久我っての。久我、これが鳳仙の頭の月本光政ね』
「これって言うなこれって。おー、その女面倒だろうけどしっかりな」
「う、す」
『おい面倒ってなんだお前』
「は~??そのままの意味ですけど~????もしかして前にも増して頭悪くなったか?」
『スーーーーーッ表出ろ』
「ッシ行くか」
「ステイステイ」
「立つな立つな」
「全くお前等は……」
光政と名前がオギャーッ!と唸って口喧嘩してるのでちょっと居心地が悪くなった久我はどうしよ……とその場に立ち竦む。村越がすかさずそこらの椅子に座れよと促すので軽く頭を下げて座った。
「アイツ等一年から仲良いからな。会うといつもこうなんだわ」
「仲が良い……?」
「あれでもな。それに、鳳仙にとっちゃ名前はデケー女でな」
「……」
「いずれ聞かせて貰えるだろ。俺も……まぁ、名前にゃ恩があるし。良い奴だぜ、アイツは」
久我はますますあの女の事が解らなくなっちまった。自分や鳳仙、鈴蘭の一部にゃ温かい視線を送るのに、時々見せるあの冷たい空気も。他のデカい勢力の頭と対等に張り合うあの胆力も。
そんな疑問を向けられている名前は光政と頬っぺたを摘みあってぎゃあぎゃあ騒いでいる。ガキみてーに、ただ楽しそうに。
「あっおいコラ名前聞けや」
『ンだコラもっとお上品に言いなさいませ』
「ワタクシにも後輩が出来ましてよ!紹介させて頂けますこと!?」
『キッショ』
「スーーーーーッ」
「誰か三国連れてこい!」
「喧嘩になる前に光法も連れてこい!福助は連れてくんなよ悪化するから」
光法に連れてこられたキノコみてーな頭の男が三国勇京です、と名前に頭を下げる。光法が名前さんコイツ骨があるんすわ、とまるで姉に報告するかのように言うから名前もニコニコしちまって光法の頭を撫でくりまわした。一人っ子なので弟みてーな事をされると弱いのである。
「お噂はかねがね」
『噂だァ?』
「鳳仙の幹部決めの後、真っ先に知らされるのが貴方の事だったので」
『は?光政』
「鳳仙でお前に絡む奴なんざ要らねえだろう。お前だけじゃなく、常磐も同盟中だしな」
「政兄、名前は月光の長女だから手出すなよって言ってました」
「法」
『みちゅまちゃー!!!!!!私が姉ちゃんね』
「俺が兄貴だっつってんだろ」
『お゛ん゛?!』
「あん????」
「三年にもなって喧嘩おっぱじめない!」
流れが早すぎて追い付けない久我がチベスナみてーな面をしていると向こうの三国も同じ面をしていた。目が合った。苦労するなお前。お前もな。