そつぎょう
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「はいタッチ、教室入っててねえ」
「キミ収容係に任命するワ。止まった連中教室に入れてってネ」
「アンタ等足早すぎねえか?」
「鍛えられてっから。体育で」
「伊達に定期的に全校生徒VS俺ちん達対抗鬼ごっことかしてねえから」
「常磐なにしてんの?」
山田とタケは順調に一年達を捕まえて行った。やる気のない奴には関節技をかけ、やる気のある奴にはごめんねえうちの名前に付き合わせちゃって~と謝りながら。一息ついた二人はグランドを窓から見遣る。全力で逃げる花と、追いかける名前。名前を阻止しようとする花組幹部達が見える。
「友哉さん、これって」
「うん。まぁ……ケジメってやつ?名前、悩んでたんだよ。このままじゃいけねーって。このままだと名前の鈴蘭嫌いは後輩達にも受け継いじまうってさ。本質としてね。だから、引退してからこんな事してんの」
「馬鹿でしょお!マ、名前っちが決めたなら俺ちん達は全力で付き合うだけだしさァ。良かったよ逆に鬼ごっこで」
「花とプロレス勝負するわとか言われたら俺等終わりだったよね」
「ホントね」
「どっちが勝つんスか」
「や流石に花じゃない?どうかな……」
「プロレスだけなら負けるね。正気を失った上でならあれだけど」
「勝てる算段があるだけすげえわ」
ゼ、ゼ、と息を切らしながら名前の妨害をする迫田と蓮次。何分煙草も吸ってるわ喧嘩以外の運動不足だわで純粋な走り込みの体力がないのだ。名前も少し息を切らしているが花はまだ笑いながら走り続けている。化け物が。
「名前ーーーッ!!!!ペース落ちてるぞ!!!!!」
なんとか迫田と蓮次をタッチして花を追いかけるのだけど、全然追いつかない。広い背中はこちらをチラリと振り返る余裕まであるのにだ。名前はちくしょう、とちょっぴり笑って、背後からの「あと花だけだぞ!!」という声にまた走り出す。残り時間は8分、がむしゃらに追いかけても無駄だという事はすぐに解った。
でも名前はなんとしてでも勝ちたかった。鈴蘭に?否、“自分に”。いつまでも過去の事に囚われて他の奴等まで嫌うなんて愚行に終止符を打ちたかった。鈴蘭を嫌うのを、恨むのを。根本的なものから個人的なものに変えたかった。生まれて18年もこの街に住んでいて、鈴蘭に良い人が居たのは解っているのだから。自由を愛する兄貴を二人も持っておいていつまでも囚われてるなんてたまったもんじゃない。
『ッ花ーーーーーー!!!!!!!』
泣きそうな叫びが上がる。思わず花がそれに振り向くと、名前は持ち前のバネを活かして驚異の跳躍を見せた。さんざバスケの時間に鳥人間かテメーはと怒鳴られ、走り幅跳びではキッショ近付かんといてと体育教師にドン引かれ、そしてあの花木九里虎と同じような動きが出来る。とんでもねえ身体能力を活かし名前は“花に向かって”飛んだ。
『受け止めてくれよキョーダイ』
あーあ、負けだな、これは。蓮次が言うと迫田は呆れたように「難儀な奴だよ、ホントにな」と呟いたのだっ。
「はいタッチ、教室入っててねえ」
「キミ収容係に任命するワ。止まった連中教室に入れてってネ」
「アンタ等足早すぎねえか?」
「鍛えられてっから。体育で」
「伊達に定期的に全校生徒VS俺ちん達対抗鬼ごっことかしてねえから」
「常磐なにしてんの?」
山田とタケは順調に一年達を捕まえて行った。やる気のない奴には関節技をかけ、やる気のある奴にはごめんねえうちの名前に付き合わせちゃって~と謝りながら。一息ついた二人はグランドを窓から見遣る。全力で逃げる花と、追いかける名前。名前を阻止しようとする花組幹部達が見える。
「友哉さん、これって」
「うん。まぁ……ケジメってやつ?名前、悩んでたんだよ。このままじゃいけねーって。このままだと名前の鈴蘭嫌いは後輩達にも受け継いじまうってさ。本質としてね。だから、引退してからこんな事してんの」
「馬鹿でしょお!マ、名前っちが決めたなら俺ちん達は全力で付き合うだけだしさァ。良かったよ逆に鬼ごっこで」
「花とプロレス勝負するわとか言われたら俺等終わりだったよね」
「ホントね」
「どっちが勝つんスか」
「や流石に花じゃない?どうかな……」
「プロレスだけなら負けるね。正気を失った上でならあれだけど」
「勝てる算段があるだけすげえわ」
ゼ、ゼ、と息を切らしながら名前の妨害をする迫田と蓮次。何分煙草も吸ってるわ喧嘩以外の運動不足だわで純粋な走り込みの体力がないのだ。名前も少し息を切らしているが花はまだ笑いながら走り続けている。化け物が。
「名前ーーーッ!!!!ペース落ちてるぞ!!!!!」
なんとか迫田と蓮次をタッチして花を追いかけるのだけど、全然追いつかない。広い背中はこちらをチラリと振り返る余裕まであるのにだ。名前はちくしょう、とちょっぴり笑って、背後からの「あと花だけだぞ!!」という声にまた走り出す。残り時間は8分、がむしゃらに追いかけても無駄だという事はすぐに解った。
でも名前はなんとしてでも勝ちたかった。鈴蘭に?否、“自分に”。いつまでも過去の事に囚われて他の奴等まで嫌うなんて愚行に終止符を打ちたかった。鈴蘭を嫌うのを、恨むのを。根本的なものから個人的なものに変えたかった。生まれて18年もこの街に住んでいて、鈴蘭に良い人が居たのは解っているのだから。自由を愛する兄貴を二人も持っておいていつまでも囚われてるなんてたまったもんじゃない。
『ッ花ーーーーーー!!!!!!!』
泣きそうな叫びが上がる。思わず花がそれに振り向くと、名前は持ち前のバネを活かして驚異の跳躍を見せた。さんざバスケの時間に鳥人間かテメーはと怒鳴られ、走り幅跳びではキッショ近付かんといてと体育教師にドン引かれ、そしてあの花木九里虎と同じような動きが出来る。とんでもねえ身体能力を活かし名前は“花に向かって”飛んだ。
『受け止めてくれよキョーダイ』
あーあ、負けだな、これは。蓮次が言うと迫田は呆れたように「難儀な奴だよ、ホントにな」と呟いたのだっ。