そのなな
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『春ちゃんあーんする?』
「しません」
『傷付いた』
「苺が欲しいならそう言や良いでしょうが」
『へへ』
春と二人でファミレスのパフェを突く。苺を貰って御満悦な名前はそのまま春のパフェグラスに自分のパフェにあったバナナを入れた。食いたくねえなら頼むなと何年前から言ってると思ってんだこの女は。
『ねえ春ちゃん』
「なんスか」
『前、ここで春ちゃんに言った言葉覚えてる?』
「……」
『今度はそれと同時に、お前は引っ張っていく立場になったンだね』
「……名前さん」
『おう、武装の事ではもう話聞いてやらねえからね。自分で答えを見付けなさい』
「……はい」
『勿論他の事とかはいつでも言いなさいよ、卒業したってお前の先輩な事に変わりはねえからさ』
「ズルいッスね」
『先輩ってのは総じてズルいんだよ』
「名前さん」
『ん?』
「お、俺は。名前さんに認められるような、守護神になれましたか」
そう言われた名前はキョトンとしてから、仕方のねえ子を見るように笑った。
『鮫島さんとも、難波さんともお前は違ったね』
「……」
『自信を持ちなさい。お前はもう“この私が”認める、立派な八代目だよ』
春は眉間に皺を寄せ、くっと歯噛みしながら頭を下げた。そしてしっかりとした声で、ありがとうございましたと呟いたのだった。
名前を送り届けてから、結局俺はあの人になんも敵わねえンだなとちょっとツンとした鼻をすする。認めるとは言ってくれたけど、あの人の想像は超えらんなかったかよ。春はいつもの仏頂面で二度と会えねえ訳じゃねえと解っているのに、寂しさを堪えきれずに下を向いた。この時期にしちゃちょっと早い雨が降っているようだった。
『春ちゃんあーんする?』
「しません」
『傷付いた』
「苺が欲しいならそう言や良いでしょうが」
『へへ』
春と二人でファミレスのパフェを突く。苺を貰って御満悦な名前はそのまま春のパフェグラスに自分のパフェにあったバナナを入れた。食いたくねえなら頼むなと何年前から言ってると思ってんだこの女は。
『ねえ春ちゃん』
「なんスか」
『前、ここで春ちゃんに言った言葉覚えてる?』
「……」
『今度はそれと同時に、お前は引っ張っていく立場になったンだね』
「……名前さん」
『おう、武装の事ではもう話聞いてやらねえからね。自分で答えを見付けなさい』
「……はい」
『勿論他の事とかはいつでも言いなさいよ、卒業したってお前の先輩な事に変わりはねえからさ』
「ズルいッスね」
『先輩ってのは総じてズルいんだよ』
「名前さん」
『ん?』
「お、俺は。名前さんに認められるような、守護神になれましたか」
そう言われた名前はキョトンとしてから、仕方のねえ子を見るように笑った。
『鮫島さんとも、難波さんともお前は違ったね』
「……」
『自信を持ちなさい。お前はもう“この私が”認める、立派な八代目だよ』
春は眉間に皺を寄せ、くっと歯噛みしながら頭を下げた。そしてしっかりとした声で、ありがとうございましたと呟いたのだった。
名前を送り届けてから、結局俺はあの人になんも敵わねえンだなとちょっとツンとした鼻をすする。認めるとは言ってくれたけど、あの人の想像は超えらんなかったかよ。春はいつもの仏頂面で二度と会えねえ訳じゃねえと解っているのに、寂しさを堪えきれずに下を向いた。この時期にしちゃちょっと早い雨が降っているようだった。