そのご
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『私春ちゃんになんかしたかなぁ』
「いつもしてるでしょ」
呟いた名前にいち早く反応したのは山田だった。場所は常磐高校屋上、タケはちょっと離れたところで発明班の連中と理科の教師とツッコミ役の久我くんと超特大割れないシャボン玉の開発をしていた。先生が居るから煙草は吸わない。久我は虚無の顔で特大シャボン玉の中に入らされて液まみれになっていた。後輩を虐めるんじゃないよ。
『や、だって春ちゃんめっちゃ変なの。いっつもこっちから電話したらダルそうな声するけどなんやかんや嬉しそうだし』
「ガチ勢だからね」
『なのに最近と来たら“今ちょっと無理です”“すんません勘弁してください”ばっかり!なに!?何かしたなら言え!』
「お前はそれ春ちゃんに言ったの?」
『言った』
「なんて言ってた?」
『“別になんもありませんけど”』
「なんかあるって言ってるようなモンだねえ」
ほぉん、あの春ちゃんがねえ、と名前ガチ最終兵器山田はゴキュキュッとコーラを飲み干す。相当気になってるらしい、名前はぶすくれた顔をしているけれどどこか悲しげだ。
そもそも、名前は春に構いすぎてるかな、というちょっとした遠慮がある。とても可愛いが故の嫌われたくないという感情がある。あんなに振り回しておいて、それでも春に軽……い壁を作っちまうのはそういった事情だった。
じゃ俺後輩と話あるから~、と立ち上がる。えぇ~薄情者……と思ってもねー事を吐くので苦く笑ってタケちゃんに構ってもらいなさいと言って、屋上から出て……
「よーぉ辻本ォ」
「ヒッ」
ぬるりと背の高い自分の肩に腕を回した男に辻本は悲鳴を上げかけた。いつもより声色が低すぎる。ぎらぎら鈍く光った目はいつか会った黒澤和光そっくりで、口元にゃ笑みを浮かべている。なんだか蛇に睨まれてるみてーで降参の意志を浮かべるべく両手を上げた。
「なんスか……」
「たまァ~にさぁ、お前と光法と春ちゃんで集まってるよねえ弟属性共」
「あ、は、はぁ」
「最近お前ダチと用事あるって誘い断るらしいじゃん?」
「はい……」
「お前等名前となんかあった?名前はまだ気付いてねーけどお前も最近名前と喋らねーよなァ?」
おっとバレてる。頭が関わったこの人は本当にろくでもねえ、と目を遠くする。すると山田は現実逃避は後にしてねえ~??といやに明るい声で言った。逆に怖い。
「吐けコラ」
「いや……あの……ただの集まり……」
「名前ガチ勢の集まりが頻繁に起こってて何もねーって?お前去年友達に名前の事自分の姉ちゃんって吹聴してた事バラすぞ」
「すんませんすんません勘弁してください」
ごめん佐々木……と辻本は観念して未だ鋭い目で笑う山田に事の次第を話した。すると山田はあぁ゛~……と笑いを堪えながらもどうしようかなと悩む声を出す。兄でありながら弟でもある山田はバッカみてえ!と笑いだしてえ気持ちとなんとなく解るぅ……という気持ちの狭間にあった。姉みてえに懐いてる先輩が自分達以外を弟分と呼ぶ、この世界じゃ弟分ってーのは大分近い間柄だ。そりゃショックである。
「んでお前等はそれを言ったら恥ずかしいし情けねえモンだから言えねえと」
「解ってんなら言わんでください恥ずかしい」
「えぇ~これに関してはな~……名前も悩み始めてるからな~」
「うっ」
「ん~でもこれ名前も良くないな……OK、春ちゃんと光法を招集します」
「なんて?」
「邪魔しないからお前等三人さっさと名前に言え。名前も良くないとは言え名前が思い詰めて落ち込んだら俺ァ後輩でも殺すぞ」
「ガチなのが解るから怖いんだよな」
『私春ちゃんになんかしたかなぁ』
「いつもしてるでしょ」
呟いた名前にいち早く反応したのは山田だった。場所は常磐高校屋上、タケはちょっと離れたところで発明班の連中と理科の教師とツッコミ役の久我くんと超特大割れないシャボン玉の開発をしていた。先生が居るから煙草は吸わない。久我は虚無の顔で特大シャボン玉の中に入らされて液まみれになっていた。後輩を虐めるんじゃないよ。
『や、だって春ちゃんめっちゃ変なの。いっつもこっちから電話したらダルそうな声するけどなんやかんや嬉しそうだし』
「ガチ勢だからね」
『なのに最近と来たら“今ちょっと無理です”“すんません勘弁してください”ばっかり!なに!?何かしたなら言え!』
「お前はそれ春ちゃんに言ったの?」
『言った』
「なんて言ってた?」
『“別になんもありませんけど”』
「なんかあるって言ってるようなモンだねえ」
ほぉん、あの春ちゃんがねえ、と名前ガチ最終兵器山田はゴキュキュッとコーラを飲み干す。相当気になってるらしい、名前はぶすくれた顔をしているけれどどこか悲しげだ。
そもそも、名前は春に構いすぎてるかな、というちょっとした遠慮がある。とても可愛いが故の嫌われたくないという感情がある。あんなに振り回しておいて、それでも春に軽……い壁を作っちまうのはそういった事情だった。
じゃ俺後輩と話あるから~、と立ち上がる。えぇ~薄情者……と思ってもねー事を吐くので苦く笑ってタケちゃんに構ってもらいなさいと言って、屋上から出て……
「よーぉ辻本ォ」
「ヒッ」
ぬるりと背の高い自分の肩に腕を回した男に辻本は悲鳴を上げかけた。いつもより声色が低すぎる。ぎらぎら鈍く光った目はいつか会った黒澤和光そっくりで、口元にゃ笑みを浮かべている。なんだか蛇に睨まれてるみてーで降参の意志を浮かべるべく両手を上げた。
「なんスか……」
「たまァ~にさぁ、お前と光法と春ちゃんで集まってるよねえ弟属性共」
「あ、は、はぁ」
「最近お前ダチと用事あるって誘い断るらしいじゃん?」
「はい……」
「お前等名前となんかあった?名前はまだ気付いてねーけどお前も最近名前と喋らねーよなァ?」
おっとバレてる。頭が関わったこの人は本当にろくでもねえ、と目を遠くする。すると山田は現実逃避は後にしてねえ~??といやに明るい声で言った。逆に怖い。
「吐けコラ」
「いや……あの……ただの集まり……」
「名前ガチ勢の集まりが頻繁に起こってて何もねーって?お前去年友達に名前の事自分の姉ちゃんって吹聴してた事バラすぞ」
「すんませんすんません勘弁してください」
ごめん佐々木……と辻本は観念して未だ鋭い目で笑う山田に事の次第を話した。すると山田はあぁ゛~……と笑いを堪えながらもどうしようかなと悩む声を出す。兄でありながら弟でもある山田はバッカみてえ!と笑いだしてえ気持ちとなんとなく解るぅ……という気持ちの狭間にあった。姉みてえに懐いてる先輩が自分達以外を弟分と呼ぶ、この世界じゃ弟分ってーのは大分近い間柄だ。そりゃショックである。
「んでお前等はそれを言ったら恥ずかしいし情けねえモンだから言えねえと」
「解ってんなら言わんでください恥ずかしい」
「えぇ~これに関してはな~……名前も悩み始めてるからな~」
「うっ」
「ん~でもこれ名前も良くないな……OK、春ちゃんと光法を招集します」
「なんて?」
「邪魔しないからお前等三人さっさと名前に言え。名前も良くないとは言え名前が思い詰めて落ち込んだら俺ァ後輩でも殺すぞ」
「ガチなのが解るから怖いんだよな」