そのいち
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「頭ってのはどこにいんだよ!!」
新入生である男は壁を蹴る。既に優男風の男と如何にもイカれてるといった風貌の男に叩きのめされた男はそれでも諦めて居なかった。あんな強い奴が居るってのに頭は違う奴だと言う、なら頭はもっと強いんだろう。噂では女だとかいうのも聞いたけど、そんなわけが無い。女があんな奴等を纏められる筈がない。
それだってのに、なんで上を目指そうとしないのか。常磐高校は、常磐連合は去年出来て今や戸亜留市最大派閥だというのに!
『よー、怪我だらけだね兄ちゃん』
「……ンだよ」
『ほれ、絆創膏貼りな』
「要らねえよ」
『ハハ、こっ酷くやられたねえ。ごめんねえ、アイツ等加減が苦手だからさ』
「知ってんのか」
『そりゃそうだ、クラスメイトだもの。ほら、怪我見せなよ』
「要らねえって」
『尖るねえ。んで、頭に会いたいんだっけ?』
「……」
『なんでお前そんなに頭に会いたいわけ?会ってどうすんの?』
「そんなの!……」
『戸亜留市のてっぺん取ろうぜって?他に負けるような戦力じゃねえだろうって?馬鹿馬鹿しい』
「……女にゃ解んねえよ」
『あぁ、解りたくもねえさ。だってホントにてっぺん取りてえと思うなら鈴蘭にでも行きゃ良かったんだ。うちの最高戦力を集めたって鈴蘭にゃ適わねえぜ』
「……」
『お前は勢力争いに乗り出さねえうちを腑抜けと思うかも知れないけど、私にとっちゃ去年ぽっと出てきた常磐にわざわざ入学してまでてっぺん目指そうとする奴等はそれ以上に腑抜けで、クソ野郎にしか見えねえよ。なぁ、なんでお前は鈴蘭に行かなかった?』
「……。……鈴蘭に」
『うん』
「倒したい、奴がいる。だから、鈴蘭には、行きたくなかった」
『ほー、鳳仙は?』
「ハゲは嫌だった」
『ハハ!正直モンだなぁお前。そっかぁ、うーん。……ま、改めて話聞いてやるからよ、明日の昼休み屋上に来な』
「え、」
『あのねえ、お前等私が逃げ隠れしてるとでも思ってたでしょ。なぁにが幻の頭だよ……ごめんねただの風邪なのよ……ゆるして……』
「は?」
『あぁ、お前。名前は?』
「え、あ、久我、」
『そ。久我ね。私苗字名前、良いね。明日の昼休みに屋上だ、それ以外に来ても応答しねえしクラスに来たらあの二人にまたやられると思えよな』
トゲトゲしてる短髪をくしゃりと握るように撫でて名前は歩く。後ろから戸惑いの声が上がるのも無視。根性のある奴は嫌いじゃない、あの二人に叩きのめされても立ち上がる気概のある奴なんてのは特に!
『二年諸君ーーッ!元気?』
「アンタが元気か?」
「風邪治ったんですか?」
「のど飴あげるね」
『あ、うん、ありがとね。辻本居る?』
「名前さん来たの察知して逃げてましたよ」
『辻本ーーーーーッ!!!!!お前いい加減私から逃げんのやめろやーーーーーッ!!!!!!!!!!』
「イヤーーーーーーッ!!!!近付かないでください頭!アンタの顔見る度夢に怖い顔が出てくるんだよ!!!!!」
『ウケる』
この間風邪引いた名前の見舞いに来た二年の辻本という男は十三やたまたま居た鮫島の顔を見てひゅん……とひっくり返った。顔が怖すぎたらしい。慣れろよ戸亜留市の連中皆顔怖いだろ。
『辻本、明日の昼休み屋上な』
「えっなんで」
『一年の骨のある奴呼んでるからよ。次の頭はお前だからねえ、繋ぐくらいはするさ』
「いやです」
『んふふアキラメロン』
「頭ってのはどこにいんだよ!!」
新入生である男は壁を蹴る。既に優男風の男と如何にもイカれてるといった風貌の男に叩きのめされた男はそれでも諦めて居なかった。あんな強い奴が居るってのに頭は違う奴だと言う、なら頭はもっと強いんだろう。噂では女だとかいうのも聞いたけど、そんなわけが無い。女があんな奴等を纏められる筈がない。
それだってのに、なんで上を目指そうとしないのか。常磐高校は、常磐連合は去年出来て今や戸亜留市最大派閥だというのに!
『よー、怪我だらけだね兄ちゃん』
「……ンだよ」
『ほれ、絆創膏貼りな』
「要らねえよ」
『ハハ、こっ酷くやられたねえ。ごめんねえ、アイツ等加減が苦手だからさ』
「知ってんのか」
『そりゃそうだ、クラスメイトだもの。ほら、怪我見せなよ』
「要らねえって」
『尖るねえ。んで、頭に会いたいんだっけ?』
「……」
『なんでお前そんなに頭に会いたいわけ?会ってどうすんの?』
「そんなの!……」
『戸亜留市のてっぺん取ろうぜって?他に負けるような戦力じゃねえだろうって?馬鹿馬鹿しい』
「……女にゃ解んねえよ」
『あぁ、解りたくもねえさ。だってホントにてっぺん取りてえと思うなら鈴蘭にでも行きゃ良かったんだ。うちの最高戦力を集めたって鈴蘭にゃ適わねえぜ』
「……」
『お前は勢力争いに乗り出さねえうちを腑抜けと思うかも知れないけど、私にとっちゃ去年ぽっと出てきた常磐にわざわざ入学してまでてっぺん目指そうとする奴等はそれ以上に腑抜けで、クソ野郎にしか見えねえよ。なぁ、なんでお前は鈴蘭に行かなかった?』
「……。……鈴蘭に」
『うん』
「倒したい、奴がいる。だから、鈴蘭には、行きたくなかった」
『ほー、鳳仙は?』
「ハゲは嫌だった」
『ハハ!正直モンだなぁお前。そっかぁ、うーん。……ま、改めて話聞いてやるからよ、明日の昼休み屋上に来な』
「え、」
『あのねえ、お前等私が逃げ隠れしてるとでも思ってたでしょ。なぁにが幻の頭だよ……ごめんねただの風邪なのよ……ゆるして……』
「は?」
『あぁ、お前。名前は?』
「え、あ、久我、」
『そ。久我ね。私苗字名前、良いね。明日の昼休みに屋上だ、それ以外に来ても応答しねえしクラスに来たらあの二人にまたやられると思えよな』
トゲトゲしてる短髪をくしゃりと握るように撫でて名前は歩く。後ろから戸惑いの声が上がるのも無視。根性のある奴は嫌いじゃない、あの二人に叩きのめされても立ち上がる気概のある奴なんてのは特に!
『二年諸君ーーッ!元気?』
「アンタが元気か?」
「風邪治ったんですか?」
「のど飴あげるね」
『あ、うん、ありがとね。辻本居る?』
「名前さん来たの察知して逃げてましたよ」
『辻本ーーーーーッ!!!!!お前いい加減私から逃げんのやめろやーーーーーッ!!!!!!!!!!』
「イヤーーーーーーッ!!!!近付かないでください頭!アンタの顔見る度夢に怖い顔が出てくるんだよ!!!!!」
『ウケる』
この間風邪引いた名前の見舞いに来た二年の辻本という男は十三やたまたま居た鮫島の顔を見てひゅん……とひっくり返った。顔が怖すぎたらしい。慣れろよ戸亜留市の連中皆顔怖いだろ。
『辻本、明日の昼休み屋上な』
「えっなんで」
『一年の骨のある奴呼んでるからよ。次の頭はお前だからねえ、繋ぐくらいはするさ』
「いやです」
『んふふアキラメロン』