そのに
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「え!名前がそんな事?」
「あぁ。余程お前等の喧嘩が許せなかったらしい」
「あ~……名前は優しいからな」
名前はあの後山田とタケに取り押さえ……らなかった。取り押さえようとした二人にガチトーンで『帰るぞ!』と声を掛けて堂々と出て行ったのだ。ズダボロの伊庭はジト目になりながらも花に協力の意を申し出た。
「ところで俺ァ左腕と肋が折れたんだがアイツなんなんだ?」
「名前は素直じゃないただの女の子だよ」
その頃、東京町田。居酒屋、火車家では柄の悪い野郎共が集まっていた。東京町田萬侍帝国、定例幹部会である。
萬侍の副頭、九頭虎會會長である谷義友は外の連中に挨拶される。ちょっと遅れちまった、血の気の多い幹部達はギャアギャア騒いでる頃だろう。
「あ、副頭」
「ん?どうしました」
「貸切っつったんスけど、黙って中に入っちまった奴が居て……」
「お客?知らねえチームか」
「いえ、あの。女です」
「へ????」
なにて?と谷は頭に疑問符を浮かべながら中へ入る。カウンターでは一人の女が大将にド畜生~!と唸りながら煙草を蒸かしていた。ちょっと考えたけれど、まぁ幹部会を探りに来た奴では無いだろう。
ふと、女が谷を見遣る。なんだかその真っ直ぐな目が居心地が悪い。
『よ!兄ちゃん。外の連中は連れかい?』
「あ、はぁ」
『押し入って悪いね!開いてる店が無かったモンだからさ!五月蝿くはしねーから許してくれよ』
「まぁ、僕の店じゃあないし。ちょっと奥で五月蝿くなるかも知れないけど」
『元気で良いじゃねーの。引き止めてごめんね』
話した感じ、悪い感じはしなかった。こっちに悪意があるような感じでもない。外の柄の悪い兵隊共を押し切って入ってくる、なんて度胸のある人だなぁとぽやぽやして奥へ向かった。
幹部会が終わり、谷が帰るかァと奥の部屋から出れば丁度女も帰る所だったらしい。騒がしくてすみませんね、と言えば気にすんなよ!と笑う。成り行きで一緒に外に出て、女が単車に跨った。イカした単車だなと火口が言うとそうだろ~、私の愛車だからねとニッと口端を上げて。
『あ、そう。兄ちゃん達ィ』
「ん?」
『このネックレス、よ~く覚えときな』
女が首元に下げたそれを見せ付ける。何事かと首を傾げるとんふふ、と笑って女はギラりと眼を光らせた。
『このネックレス着けた奴に手出さなきゃこっちもお前等潰さなくて済むからよ』
「ア゛?」
『お間抜けさん。ダハハ!』
ブォン!と良い音をたてて女は走り去っていった。なんだアイツ!!?と皆ががなり立てる中、谷は嫌~な予感に冷や汗を流したのだった。
『えぇ゛ん゛馬鹿ッ!ひでよぴさん達遅いせいで宣戦布告しちゃったじゃん!!』
「仕方ねーだろ仕事だったんだから」
「宣戦布告?何したんだお前。誰に?」
『は?萬侍』
「は?」
「はぁ~~、まぁいっか。早く十希夫との馴れ初め教えろ」
「黒澤呼ぶぞ」
『カズミ~!!!!』
「あぁ。余程お前等の喧嘩が許せなかったらしい」
「あ~……名前は優しいからな」
名前はあの後山田とタケに取り押さえ……らなかった。取り押さえようとした二人にガチトーンで『帰るぞ!』と声を掛けて堂々と出て行ったのだ。ズダボロの伊庭はジト目になりながらも花に協力の意を申し出た。
「ところで俺ァ左腕と肋が折れたんだがアイツなんなんだ?」
「名前は素直じゃないただの女の子だよ」
その頃、東京町田。居酒屋、火車家では柄の悪い野郎共が集まっていた。東京町田萬侍帝国、定例幹部会である。
萬侍の副頭、九頭虎會會長である谷義友は外の連中に挨拶される。ちょっと遅れちまった、血の気の多い幹部達はギャアギャア騒いでる頃だろう。
「あ、副頭」
「ん?どうしました」
「貸切っつったんスけど、黙って中に入っちまった奴が居て……」
「お客?知らねえチームか」
「いえ、あの。女です」
「へ????」
なにて?と谷は頭に疑問符を浮かべながら中へ入る。カウンターでは一人の女が大将にド畜生~!と唸りながら煙草を蒸かしていた。ちょっと考えたけれど、まぁ幹部会を探りに来た奴では無いだろう。
ふと、女が谷を見遣る。なんだかその真っ直ぐな目が居心地が悪い。
『よ!兄ちゃん。外の連中は連れかい?』
「あ、はぁ」
『押し入って悪いね!開いてる店が無かったモンだからさ!五月蝿くはしねーから許してくれよ』
「まぁ、僕の店じゃあないし。ちょっと奥で五月蝿くなるかも知れないけど」
『元気で良いじゃねーの。引き止めてごめんね』
話した感じ、悪い感じはしなかった。こっちに悪意があるような感じでもない。外の柄の悪い兵隊共を押し切って入ってくる、なんて度胸のある人だなぁとぽやぽやして奥へ向かった。
幹部会が終わり、谷が帰るかァと奥の部屋から出れば丁度女も帰る所だったらしい。騒がしくてすみませんね、と言えば気にすんなよ!と笑う。成り行きで一緒に外に出て、女が単車に跨った。イカした単車だなと火口が言うとそうだろ~、私の愛車だからねとニッと口端を上げて。
『あ、そう。兄ちゃん達ィ』
「ん?」
『このネックレス、よ~く覚えときな』
女が首元に下げたそれを見せ付ける。何事かと首を傾げるとんふふ、と笑って女はギラりと眼を光らせた。
『このネックレス着けた奴に手出さなきゃこっちもお前等潰さなくて済むからよ』
「ア゛?」
『お間抜けさん。ダハハ!』
ブォン!と良い音をたてて女は走り去っていった。なんだアイツ!!?と皆ががなり立てる中、谷は嫌~な予感に冷や汗を流したのだった。
『えぇ゛ん゛馬鹿ッ!ひでよぴさん達遅いせいで宣戦布告しちゃったじゃん!!』
「仕方ねーだろ仕事だったんだから」
「宣戦布告?何したんだお前。誰に?」
『は?萬侍』
「は?」
「はぁ~~、まぁいっか。早く十希夫との馴れ初め教えろ」
「黒澤呼ぶぞ」
『カズミ~!!!!』