そのに
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
?
「武装と蛾ぶつかったって~」
「ほえ~、がんばえ~」
「名前まだ唸ってんの?」
「そ~、教えてくれないから理由も解らんし」
『う゛~~……ガル』
「唸るな」
「ガチな唸りはやめてちや」
ガチギレした名前は鈴蘭に殴りこもうとして花に止められた。止めるなや。大事な兄貴分と親友がしたくもない喧嘩させられそうになってたらそりゃ怒るだろう。言うて……二人共それが必要な事を解ってるのだから口を挟む事じゃないのは解っている。それはそれ。これはこれ。全くこれだから男ってのはよ!と唸るけれど、理解も出来るから余計に苛立っていた。
「名前っち~、向こう見に行ってる子から。やっぱり姫川達居ねえって」
『そう。……はぁ~なに?今度光政から電話やが?忙しいなオイもちもち゛~??名前ちゃんでちけど!!お前もかよ。いや、こっちの話。い~よ鳳仙行くわ』
「行くの?」
『行くわ~、全く私はお悩み相談室か何かかよ』
鳳仙まで出向くとチワーッス!と大声で一年坊達が声を上げる。可愛いね。その中でこの間紹介された三国の勇京がジ、とこちらを見ていた。
『よぉ、勇京だっけ』
「はい。今日は何かあったんスか」
『おー、光政に呼び出されてね。どしたん?悩み事?』
「……いえ。……名前さん」
『ん~?』
「俺なんかが烏滸がましいンですが、聞いていいですか」
『良いよ、お前は鳳仙、私の身内みてーなモンだ。気にしねーで言いなさい』
「名前さんは、……常磐は、鈴蘭を潰そうとは思わないんですか」
『ん?』
「失礼な事言います」
『はいはい、怒らんから言いなさいね』
「常磐は今戸亜留市で一番デカい勢力です。でも、それは各々の学校が固まっただけで戦力が高いわけじゃない」
『……』
「すんません」
『いや怒ってないよ、ホントの事だし。話しな』
「そんな常磐を軽んじる奴等も居ないわけじゃない。名前さんは殆どの勢力とは顔見知りでも、鈴蘭自体は常磐自体を軽んじててもおかしくねーでしょう。戦わないんですか、……戸亜留市を制覇、なんてのは考えてねーんですか」
『ハハ!あのねえ勇京』
ぐしゃ、と名前は勇京の髪を撫でた。抵抗はしないけれどちょっと嫌な顔をする。どうにも私って女はこういう役になりやすいらしい。
『お前はそれで良いんじゃねーかな、血の気が多くてギラギラでさ。そういうのも時にゃ必要だからね。鳳仙が鈴蘭より弱い扱いされんのが気に食わねーんだろ』
「……」
『常磐は、私の代じゃ鈴蘭とはやらないよ。軽く見られてもどうでもいい。今のお前は解ってねーかも知れないけど、私達が、私や光政とか、鈴蘭の月島花とかが頭になってしなくちゃならねー事ってなんだと思う?』
「……いえ」
『血みどろな戦争を避ける事だよ』
名前は酷く優しい目で勇京を見詰める。名前にゃそういうのは覚えがねえけれど、幼い頃からそういうのは見てるからこそ解る。全く男ってのはこれだからよ、なんて最近何度思ったか解らねえ事を考えながら苦く笑う。
かつて龍信さんが戦争を避ける為に休戦協定を結んだように、名前が常磐を護る為にこちらからは戦わねえと宣言したように。自分達には護るものがある。
『お前も何れ解るよ、上に立つ器があるもの』
「……」
『光政の背中をちゃんと見ろ。アレは長く鳳仙を見てきた私が認める、歴代最高の男だぜ。あ、これ内緒ね?アイツ調子乗るから』
「だ~~れが調子乗るって?」
『げっ、うわ!!!ちょっと!!!!タップ、タップ!!!!』
「テメ~いつまでも来ねえと思ったら何してんだァ~~???」
後ろから首に腕を回されたと思うとキュッと力を入れやがるからバシバシ腕を叩く。こんな事するのなんて光政くらいしか居ねえモンで暴れるのだけどまァ離してくれない。
『お前もしや照れたな』
「んな訳ねーだろ」
「前光政さんも」
「おい」
「名前はあんなんだが良い奴だから~って言ってました」
「三国後で柔道場」
『みちゅまちゃそんなに名前ちゃん大好きか??可愛いね。頭ナデナデしてあげよっか?』
「腹ッ立つわ」
「武装と蛾ぶつかったって~」
「ほえ~、がんばえ~」
「名前まだ唸ってんの?」
「そ~、教えてくれないから理由も解らんし」
『う゛~~……ガル』
「唸るな」
「ガチな唸りはやめてちや」
ガチギレした名前は鈴蘭に殴りこもうとして花に止められた。止めるなや。大事な兄貴分と親友がしたくもない喧嘩させられそうになってたらそりゃ怒るだろう。言うて……二人共それが必要な事を解ってるのだから口を挟む事じゃないのは解っている。それはそれ。これはこれ。全くこれだから男ってのはよ!と唸るけれど、理解も出来るから余計に苛立っていた。
「名前っち~、向こう見に行ってる子から。やっぱり姫川達居ねえって」
『そう。……はぁ~なに?今度光政から電話やが?忙しいなオイもちもち゛~??名前ちゃんでちけど!!お前もかよ。いや、こっちの話。い~よ鳳仙行くわ』
「行くの?」
『行くわ~、全く私はお悩み相談室か何かかよ』
鳳仙まで出向くとチワーッス!と大声で一年坊達が声を上げる。可愛いね。その中でこの間紹介された三国の勇京がジ、とこちらを見ていた。
『よぉ、勇京だっけ』
「はい。今日は何かあったんスか」
『おー、光政に呼び出されてね。どしたん?悩み事?』
「……いえ。……名前さん」
『ん~?』
「俺なんかが烏滸がましいンですが、聞いていいですか」
『良いよ、お前は鳳仙、私の身内みてーなモンだ。気にしねーで言いなさい』
「名前さんは、……常磐は、鈴蘭を潰そうとは思わないんですか」
『ん?』
「失礼な事言います」
『はいはい、怒らんから言いなさいね』
「常磐は今戸亜留市で一番デカい勢力です。でも、それは各々の学校が固まっただけで戦力が高いわけじゃない」
『……』
「すんません」
『いや怒ってないよ、ホントの事だし。話しな』
「そんな常磐を軽んじる奴等も居ないわけじゃない。名前さんは殆どの勢力とは顔見知りでも、鈴蘭自体は常磐自体を軽んじててもおかしくねーでしょう。戦わないんですか、……戸亜留市を制覇、なんてのは考えてねーんですか」
『ハハ!あのねえ勇京』
ぐしゃ、と名前は勇京の髪を撫でた。抵抗はしないけれどちょっと嫌な顔をする。どうにも私って女はこういう役になりやすいらしい。
『お前はそれで良いんじゃねーかな、血の気が多くてギラギラでさ。そういうのも時にゃ必要だからね。鳳仙が鈴蘭より弱い扱いされんのが気に食わねーんだろ』
「……」
『常磐は、私の代じゃ鈴蘭とはやらないよ。軽く見られてもどうでもいい。今のお前は解ってねーかも知れないけど、私達が、私や光政とか、鈴蘭の月島花とかが頭になってしなくちゃならねー事ってなんだと思う?』
「……いえ」
『血みどろな戦争を避ける事だよ』
名前は酷く優しい目で勇京を見詰める。名前にゃそういうのは覚えがねえけれど、幼い頃からそういうのは見てるからこそ解る。全く男ってのはこれだからよ、なんて最近何度思ったか解らねえ事を考えながら苦く笑う。
かつて龍信さんが戦争を避ける為に休戦協定を結んだように、名前が常磐を護る為にこちらからは戦わねえと宣言したように。自分達には護るものがある。
『お前も何れ解るよ、上に立つ器があるもの』
「……」
『光政の背中をちゃんと見ろ。アレは長く鳳仙を見てきた私が認める、歴代最高の男だぜ。あ、これ内緒ね?アイツ調子乗るから』
「だ~~れが調子乗るって?」
『げっ、うわ!!!ちょっと!!!!タップ、タップ!!!!』
「テメ~いつまでも来ねえと思ったら何してんだァ~~???」
後ろから首に腕を回されたと思うとキュッと力を入れやがるからバシバシ腕を叩く。こんな事するのなんて光政くらいしか居ねえモンで暴れるのだけどまァ離してくれない。
『お前もしや照れたな』
「んな訳ねーだろ」
「前光政さんも」
「おい」
「名前はあんなんだが良い奴だから~って言ってました」
「三国後で柔道場」
『みちゅまちゃそんなに名前ちゃん大好きか??可愛いね。頭ナデナデしてあげよっか?』
「腹ッ立つわ」