そのに
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
?
『あ゛~無理。疲れた。いちごオレ取って』
「おらよ」
「肩揉んであげよっか?」
『やだタケちゃん痛くするもん』
「ぐへへ……大丈夫だよぉ……気持ちよくしたげるからねえ……」
「タケちゃんいつからそんなエロ漫画のモブおじみたいな口調習得したの」
「ニチャア……」
『ギャーーー!!!オタク班の同人誌みたいな笑い方してる!!!!!』
「タケちゃんいい加減にしないと春ちゃんに言うよ」
「なんで春ちゃ゛を出すの゛!!」
タケは春を可愛がってるので冷たい目で見られると泣いちゃうのだ。可愛いね。
あの後、畑は一命を取り留めた。ただ、これは完全に喧嘩!となった病院が警察を呼び、前科のある一善を連れて行ってしまった。これに関しては想定内なので手を回しているのでどうにかなる。名前は内心穏やかでない中でも考える事は辞めなかったので。戸亜留市じゃねえ病院でなら余計有りうる事だ。ちなみにこの件は将五にパフェプラス将五手作りハンバーグで手を打たせた。奴の手作りは十三より上手な訳じゃないけれどレアだし、普通に美味しいし嬉しいので。
『ヒデちゃんなんて?』
「酒飲みてえっつってた」
「サエちゃに怒鳴られてたよ」
『それはそう。山田、一善は』
「オールオッケー、最速最短で出れるようにあれ、東陽台の方の深山のコネを……あれ?俺達高校生だよね?コネフル活用し過ぎでは?」
『寿だってフル活用するんだから許されるでちょ』
「そうかなぁ……」
「ね、名前っち。明日だよね」
『そうだよ』
明日、武装とEMODの奴等はぶつかる。ただ、ぶつかるだけじゃねえ事は名前も察している。“これから大きな戦いになるかもしれない、名前、その時は……、いや、その時の為にがっちり構えといてくれ”なんてのは拓海の言だ。名前の知る藤代拓海って男は不用意にそんな言葉は吐かない。
名前の脳裏に浮かぶのは苗字家の自室の机の奥、桐の箱に入った一枚の紙。初めて格上の男に自ら喧嘩を売って軽くあしらわれ、本当の殺意を抱いて向かったものの適わなかった男。
「名前、どっちだと思う?」
『……ん?なにが?』
「武装と蛾」
『武装でしょ。何せ今代の守護神は春だもの』
「守護神?」
『ん~……大黒柱?コイツが居る!コイツが負けてねえならこっちも負けてねえ!そう思える人の事。絶対負けられねえ立場の人間だよ、鮫さんとか難波さんみてーなもんさね』
「ふーん、春ちゃんがねえ」
『てか私が認めた後輩よ?負けるわけがねえさ』
「うーんこういうところ」
その時、名前の携帯が鳴る。武藤であった。なんだよ珍しい、と電話に出ると「お!名前かー!!!!?俺だ花だ!!どうぞ!!!!!」とクソでけえ声が響いた。キンキンするから辞めて。
『ど~したの花ちゃん、ご用事?…………あ、そう。良いよ。鈴蘭まで迎えに行くよ~、うん、お出迎えして。じゃ』
「……花?会うの?」
『うん、ちょっと話したいって。ちょっくら行ってくるからお留守番頼むね』
「あいよ~、花ちゃによろぴっぴ」
『はいはい』
鈴蘭まで出向くと花はまだ出て来てなかった。代わりに九里虎が何処かへ歩いていこうとしていたのでよ!と手を上げる。九里虎は一旦止まって、すぐにニッと笑って手を上げてくれた。
「名前チャン、こんむさ苦しか場所に用事たいね?」
『うん、花に会いにね』
「そうか」
『なんかあったの』
「いんや。なんもなかよ」
じゃ、と歩いて行く九里虎に後ろから『九里虎兄ちゃん』と声をかける。ビタ、と止まってん?と笑うので『嘘吐き』と吐けば九里虎はちょっと困った顔をして去っていった。
『花ーーーーーーッ!!!来たぞ!!!!』
「おー!!!!今行く!!!!」
「デケェ声出すなっつってんだろ!!!」
「お前と名前が声張り上げたら窓割れるわ!!!!!」
『迫田お前殺すからな』
花と二人してお散歩へ。川原行く?行くかぁ。
色んな話をした、三年になっての近況だとか。ガハガハ笑って、すっと花が困ったような色を乗せた顔になる。
「名前」
『ん~?』
「俺さ」
『うん』
「グリやんと戦うよ」
ぐっ、と眉間に皺を寄せる。なるほどね、さっきの九里虎の顔はそれか。そんな事にはならねーとかなんとか言っときながらなっちまったからこその困った顔だったのね。
『誰かに言われたの。元々、九里虎は花ば認めてるじゃん。お互いに仲良しだしさ、やらなくてもいい喧嘩の筈だ』
「俺さ、番長になる番長になるって言って……なんにもしてなかったんじゃねーかって思ったんだ」
『頭ってーのは認められて、助けてくれる仲間が居てこそでしょ。ここまで来て花を認めてねー奴なんかほんのひと握りの筈でしょ?そのひと握りの為にしたくもない喧嘩する訳?』
うん、と花はしっかり頷いた。正直、勝てる気なんてしない。それでもやらなきゃいけないんだ、と。名前はそれにフ、と笑って立ち上がった。
『鈴蘭を焼き討ちします』
「待って」
『あ゛~無理。疲れた。いちごオレ取って』
「おらよ」
「肩揉んであげよっか?」
『やだタケちゃん痛くするもん』
「ぐへへ……大丈夫だよぉ……気持ちよくしたげるからねえ……」
「タケちゃんいつからそんなエロ漫画のモブおじみたいな口調習得したの」
「ニチャア……」
『ギャーーー!!!オタク班の同人誌みたいな笑い方してる!!!!!』
「タケちゃんいい加減にしないと春ちゃんに言うよ」
「なんで春ちゃ゛を出すの゛!!」
タケは春を可愛がってるので冷たい目で見られると泣いちゃうのだ。可愛いね。
あの後、畑は一命を取り留めた。ただ、これは完全に喧嘩!となった病院が警察を呼び、前科のある一善を連れて行ってしまった。これに関しては想定内なので手を回しているのでどうにかなる。名前は内心穏やかでない中でも考える事は辞めなかったので。戸亜留市じゃねえ病院でなら余計有りうる事だ。ちなみにこの件は将五にパフェプラス将五手作りハンバーグで手を打たせた。奴の手作りは十三より上手な訳じゃないけれどレアだし、普通に美味しいし嬉しいので。
『ヒデちゃんなんて?』
「酒飲みてえっつってた」
「サエちゃに怒鳴られてたよ」
『それはそう。山田、一善は』
「オールオッケー、最速最短で出れるようにあれ、東陽台の方の深山のコネを……あれ?俺達高校生だよね?コネフル活用し過ぎでは?」
『寿だってフル活用するんだから許されるでちょ』
「そうかなぁ……」
「ね、名前っち。明日だよね」
『そうだよ』
明日、武装とEMODの奴等はぶつかる。ただ、ぶつかるだけじゃねえ事は名前も察している。“これから大きな戦いになるかもしれない、名前、その時は……、いや、その時の為にがっちり構えといてくれ”なんてのは拓海の言だ。名前の知る藤代拓海って男は不用意にそんな言葉は吐かない。
名前の脳裏に浮かぶのは苗字家の自室の机の奥、桐の箱に入った一枚の紙。初めて格上の男に自ら喧嘩を売って軽くあしらわれ、本当の殺意を抱いて向かったものの適わなかった男。
「名前、どっちだと思う?」
『……ん?なにが?』
「武装と蛾」
『武装でしょ。何せ今代の守護神は春だもの』
「守護神?」
『ん~……大黒柱?コイツが居る!コイツが負けてねえならこっちも負けてねえ!そう思える人の事。絶対負けられねえ立場の人間だよ、鮫さんとか難波さんみてーなもんさね』
「ふーん、春ちゃんがねえ」
『てか私が認めた後輩よ?負けるわけがねえさ』
「うーんこういうところ」
その時、名前の携帯が鳴る。武藤であった。なんだよ珍しい、と電話に出ると「お!名前かー!!!!?俺だ花だ!!どうぞ!!!!!」とクソでけえ声が響いた。キンキンするから辞めて。
『ど~したの花ちゃん、ご用事?…………あ、そう。良いよ。鈴蘭まで迎えに行くよ~、うん、お出迎えして。じゃ』
「……花?会うの?」
『うん、ちょっと話したいって。ちょっくら行ってくるからお留守番頼むね』
「あいよ~、花ちゃによろぴっぴ」
『はいはい』
鈴蘭まで出向くと花はまだ出て来てなかった。代わりに九里虎が何処かへ歩いていこうとしていたのでよ!と手を上げる。九里虎は一旦止まって、すぐにニッと笑って手を上げてくれた。
「名前チャン、こんむさ苦しか場所に用事たいね?」
『うん、花に会いにね』
「そうか」
『なんかあったの』
「いんや。なんもなかよ」
じゃ、と歩いて行く九里虎に後ろから『九里虎兄ちゃん』と声をかける。ビタ、と止まってん?と笑うので『嘘吐き』と吐けば九里虎はちょっと困った顔をして去っていった。
『花ーーーーーーッ!!!来たぞ!!!!』
「おー!!!!今行く!!!!」
「デケェ声出すなっつってんだろ!!!」
「お前と名前が声張り上げたら窓割れるわ!!!!!」
『迫田お前殺すからな』
花と二人してお散歩へ。川原行く?行くかぁ。
色んな話をした、三年になっての近況だとか。ガハガハ笑って、すっと花が困ったような色を乗せた顔になる。
「名前」
『ん~?』
「俺さ」
『うん』
「グリやんと戦うよ」
ぐっ、と眉間に皺を寄せる。なるほどね、さっきの九里虎の顔はそれか。そんな事にはならねーとかなんとか言っときながらなっちまったからこその困った顔だったのね。
『誰かに言われたの。元々、九里虎は花ば認めてるじゃん。お互いに仲良しだしさ、やらなくてもいい喧嘩の筈だ』
「俺さ、番長になる番長になるって言って……なんにもしてなかったんじゃねーかって思ったんだ」
『頭ってーのは認められて、助けてくれる仲間が居てこそでしょ。ここまで来て花を認めてねー奴なんかほんのひと握りの筈でしょ?そのひと握りの為にしたくもない喧嘩する訳?』
うん、と花はしっかり頷いた。正直、勝てる気なんてしない。それでもやらなきゃいけないんだ、と。名前はそれにフ、と笑って立ち上がった。
『鈴蘭を焼き討ちします』
「待って」