そのに
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「名前」
『なんだよ』
「お前リュックなんて持ってどこ行くんだ?」
『知りたい?』
「え。いや、おう。一応。今日学校じゃねーのか?」
『んフフ。将五くん』
「う゛ッ!なになんだ?俺なんかしたか?」
『んフフ』
「待って名前怖いからゆっくり言って」
『お前なんもかんも終わったら私にパフェ奢りね』
「なにかしたんだな!?俺だな!!!?畜生!!!!!」
名前にパフェ奢り、なんて言われるのは幼馴染組の間では最終宣告として有名である。だってめちゃくちゃ食うから。
「名前~!」
「お迎え来たよ~」
「眠いんだが~」
『お~、行こっかぁ。私運転じゃなくていい?』
「頼むから辞めて」
「名前の運転見た事ないなそう言えば」
「見ない方がいいよ友っち。生きていたければ」
「えなに下手くそ?」
「黙秘権を使います」
「んん~?」
『たまには乗るかぁ。佐伯私のケツに乗りな~?山田はタケちゃんのね。タケ単車借りるからね』
「ねえ゛お願いやだァ。俺ちんのメンテ台無しになる」
『名前ちゃん仕様にしてやるわ』
「クソアマ……」
「ねえ怖いんだけど?」
ちなみにこの日タケと山田、佐伯は泣いた。どういう意味かは余談なので割愛させて頂く。
場所は安生、EMOD連中の溜まり場であるバー。座黒兄弟が虎の尾を踏んで逃げ帰ってきた後のこと。
「魔物が住む町か……俺も行ってみたくなってきたわ!」
「ほへえ~!じゃあ来たらイイじゃん!」
バッ!と座黒兄弟とEMOD副頭、国吉が顔を上げる。ばぁ!とケラケラ笑う男が目の前にあった。思わず座黒兄弟が立ち上がって距離をとる。
「誰だ、テメー」
「俺ちん?俺ちんタケちゃん」
「は?」
「あのねえ、そこのデブ共のせいで大事になりかけてんの。うちの頭がお冠なんだァ。あ!改めて自己紹介すんね。俺ちん戸亜留市常磐連合、副頭の阿賀島尊。あっちで苦笑いしてんのが同じく副頭の黒澤友哉。そんでねえ」
座黒兄弟を気怠い顔で見詰める女があった。さっきの話を聞いてお師匠さんにも手を出したのかコイツ等……馬鹿ね……という心境で苛立ちを抑えている名前である。
「うちの頭。戸亜留市最大勢力常磐連合の正真正銘のトップの苗字名前。ね、おデブちゃん達。お前等が踏んだのは虎の尾は一つじゃないんだよォ」
「……殴り込みに来たってのか?たった三人で、敵地に」
「ンや、別に俺ちん達はいいちや。ンでもケジメなの。頭、出してくれる?」
「嫌だっつったら?」
「友っちは名前っち止めるの必死だからァ~、?───────どんな手使ってでもそのデブ共は俺がやる」
「……」
「あとね!名前っち……うちの頭、お前と……ごめん名前なんて?」
「国吉。EMOD、副頭の国吉洋次」
「洋ちゃネ」
「洋ちゃ」
「うちの頭は、格下と話す気は無いんだってさ」
ぴくりと国吉の片眉が吊り上がる。そりゃそう、急に乗り込んできて格下扱い、しかも頭とかいうのは女である。性別で差別するような事はしないけれど、それでも舐めた真似をされるのは腹も立つ。
「……。うちの頭とは、これから会う予定でな。着いてくるなら、会わせてやるよ」
「名前ダメだよ」
『良いよ、行こうか』
「名前!」
ただの馬鹿か、恐れ知らずか。待ち受ける先に何があるか解らねえってのに名前はニと笑う。
『ヒデちゃんと忍ちゃんのとこの頭だ、悪い奴じゃあねえだろうし』
「ヒデちゃん」
「忍ちゃん」
「名前~??それ誰かなぁ?」
『え?EMODの奴等。一回会ってるのよ、そん時に忠告もしたのよね。良さげな奴等だったよ。アイツ等んとこの頭なら大丈夫大丈夫!』
「聞いてませんが」
『言ってないからね』
「ンのクソアマ……」
「あの……お前等の頭、大丈夫か?」
「大丈夫だったら苦労しねーんだよ!!!」
「一回黙ってて洋ちゃ。許せねえクソアマ表出ろ」
『いや仕方なくない?私の行く先に居るのが悪いというか。はい、なんつったっけ?お前』
「く、国吉」
『うん、国吉。連れてけよ、山田~、タケ~、お前等佐伯の方見てきなぁ』
「一人で行く気か????」
『もち!頭同士の話し合いだ、ぞろぞろ引き連れるのも無礼でしょう』
ねえ?と名前の目が愉快げに歪む。山田とタケはウワ……という顔をして、それでも従う気なのか国吉を見遣る。なんなんだこの女は、と国吉は顔を歪めながら、こくりと頷いたのだった。
「名前」
『なんだよ』
「お前リュックなんて持ってどこ行くんだ?」
『知りたい?』
「え。いや、おう。一応。今日学校じゃねーのか?」
『んフフ。将五くん』
「う゛ッ!なになんだ?俺なんかしたか?」
『んフフ』
「待って名前怖いからゆっくり言って」
『お前なんもかんも終わったら私にパフェ奢りね』
「なにかしたんだな!?俺だな!!!?畜生!!!!!」
名前にパフェ奢り、なんて言われるのは幼馴染組の間では最終宣告として有名である。だってめちゃくちゃ食うから。
「名前~!」
「お迎え来たよ~」
「眠いんだが~」
『お~、行こっかぁ。私運転じゃなくていい?』
「頼むから辞めて」
「名前の運転見た事ないなそう言えば」
「見ない方がいいよ友っち。生きていたければ」
「えなに下手くそ?」
「黙秘権を使います」
「んん~?」
『たまには乗るかぁ。佐伯私のケツに乗りな~?山田はタケちゃんのね。タケ単車借りるからね』
「ねえ゛お願いやだァ。俺ちんのメンテ台無しになる」
『名前ちゃん仕様にしてやるわ』
「クソアマ……」
「ねえ怖いんだけど?」
ちなみにこの日タケと山田、佐伯は泣いた。どういう意味かは余談なので割愛させて頂く。
場所は安生、EMOD連中の溜まり場であるバー。座黒兄弟が虎の尾を踏んで逃げ帰ってきた後のこと。
「魔物が住む町か……俺も行ってみたくなってきたわ!」
「ほへえ~!じゃあ来たらイイじゃん!」
バッ!と座黒兄弟とEMOD副頭、国吉が顔を上げる。ばぁ!とケラケラ笑う男が目の前にあった。思わず座黒兄弟が立ち上がって距離をとる。
「誰だ、テメー」
「俺ちん?俺ちんタケちゃん」
「は?」
「あのねえ、そこのデブ共のせいで大事になりかけてんの。うちの頭がお冠なんだァ。あ!改めて自己紹介すんね。俺ちん戸亜留市常磐連合、副頭の阿賀島尊。あっちで苦笑いしてんのが同じく副頭の黒澤友哉。そんでねえ」
座黒兄弟を気怠い顔で見詰める女があった。さっきの話を聞いてお師匠さんにも手を出したのかコイツ等……馬鹿ね……という心境で苛立ちを抑えている名前である。
「うちの頭。戸亜留市最大勢力常磐連合の正真正銘のトップの苗字名前。ね、おデブちゃん達。お前等が踏んだのは虎の尾は一つじゃないんだよォ」
「……殴り込みに来たってのか?たった三人で、敵地に」
「ンや、別に俺ちん達はいいちや。ンでもケジメなの。頭、出してくれる?」
「嫌だっつったら?」
「友っちは名前っち止めるの必死だからァ~、?───────どんな手使ってでもそのデブ共は俺がやる」
「……」
「あとね!名前っち……うちの頭、お前と……ごめん名前なんて?」
「国吉。EMOD、副頭の国吉洋次」
「洋ちゃネ」
「洋ちゃ」
「うちの頭は、格下と話す気は無いんだってさ」
ぴくりと国吉の片眉が吊り上がる。そりゃそう、急に乗り込んできて格下扱い、しかも頭とかいうのは女である。性別で差別するような事はしないけれど、それでも舐めた真似をされるのは腹も立つ。
「……。うちの頭とは、これから会う予定でな。着いてくるなら、会わせてやるよ」
「名前ダメだよ」
『良いよ、行こうか』
「名前!」
ただの馬鹿か、恐れ知らずか。待ち受ける先に何があるか解らねえってのに名前はニと笑う。
『ヒデちゃんと忍ちゃんのとこの頭だ、悪い奴じゃあねえだろうし』
「ヒデちゃん」
「忍ちゃん」
「名前~??それ誰かなぁ?」
『え?EMODの奴等。一回会ってるのよ、そん時に忠告もしたのよね。良さげな奴等だったよ。アイツ等んとこの頭なら大丈夫大丈夫!』
「聞いてませんが」
『言ってないからね』
「ンのクソアマ……」
「あの……お前等の頭、大丈夫か?」
「大丈夫だったら苦労しねーんだよ!!!」
「一回黙ってて洋ちゃ。許せねえクソアマ表出ろ」
『いや仕方なくない?私の行く先に居るのが悪いというか。はい、なんつったっけ?お前』
「く、国吉」
『うん、国吉。連れてけよ、山田~、タケ~、お前等佐伯の方見てきなぁ』
「一人で行く気か????」
『もち!頭同士の話し合いだ、ぞろぞろ引き連れるのも無礼でしょう』
ねえ?と名前の目が愉快げに歪む。山田とタケはウワ……という顔をして、それでも従う気なのか国吉を見遣る。なんなんだこの女は、と国吉は顔を歪めながら、こくりと頷いたのだった。