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「え～新入生諸君。まずは入学おめでとう！三年代表の黒澤友哉です。別に俺は成績が一番優秀な訳でもなんでもないけど俺以外のコミュ力とかが壊滅的なので選ばれました。
君達に言いたいことが幾つかある。この街には危険が馬鹿みたいに溢れているね。どこぞの不良共の話です。何人かイケイケっぽい子を見付けたから言うけど、この学校に入学した以上必要以外な喧嘩を認めていません。また、他勢力からの攻撃も受け付けていません。もしかしたらこの学校に入りつつも違うチームに入ったり～なんて子はいるかもしれない、それは自由だよ。でも、そうじゃない子は原則常磐高校の頭に従ってもらう。二年以上の連中も、喧嘩をしねえ一般生徒も全員そうしてる。そうする事で自分達を守ってるんだ。
もう一度言うよ、俺達は蟻だ。油断すりゃそこらの猛獣共に踏み潰されかねねえちっぽけなね。だけど、うちの女王蟻の為ならそんな猛獣も喰らい尽くす気概の蟻だ、努努“勘違い”を起こさないよーに！」





『山田ァ』
「なぁに」
『この山はなぁに』
「頭はどいつだってして来た勘違い野郎共」
『も゛～～』


どうも、苗字名前です。今日も元気にジャーマンスープレックス。無事に三年になってウキウキ……かと思いきや先が思いやられる事態。常磐連合を大きくした弊害なのか「戸亜留市のてっぺんめ～ざそ！」なんて勘違い野郎が入学して来たもんだからさぁ大変。は？勘弁しろよ。
本当は三年代表は名前がやる予定だったのだけど、年に何回あるかないかのとんでもねえ風邪を引いていたので山田が代わった。タケが出ていくとやべー奴過ぎてビビられちまうので。残念ながら山田が出ていって「お！優男やんけ！」と舐められちまったけれど。


『へッッくしッあ゛～』
「完治はしてないねえ」
『最初をずっと休むわけいかないしょ゛、ずず。タケは？』
「今一年締めてる」
『締めるな』
「お前今幻の頭とか言われてるけど」
『風邪なだけだから辞めて欲しい』
「ただいまぁ～！」
「お、おかえり」
「ねえ一年うざぁい。ころちっち？」
『駄目。あ゛～仕方ねえなそろそろ私が出るかぁ』
「鼻ずびずび言ってるくせに？」
「名前っちもうちょい休みなぁ？そもそも今日休めっつったでしょ」
『私が風邪引いた時の村田家のヤバさ知らない？ベッドの横で座敷わらしするんだからね』
「ウザ」
「え～俺タケちゃんが風邪引いた時も座敷わらししてあげたのになァ～」
「やだ……友っちまた座敷わらししてネ……」
「仕方ないなぁ」
「こんちわ～佐伯大先生の定期回診だオラァ」
『やべ』
「佐伯～熱計ってやって」
「はいピピっとな。七度六分。帰ろうね」
『やだ……』
「名前っち帰るよ」
『やだ』
「注射すんぞ」
『かえる……』
「よし」