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「いただきます」
『いただきまーす』
「名前もうちょいそっち寄ってくれ」
『いいけど』
「十三さんの圧が強すぎるんだわ」
「なんで俺が名前の隣じゃねえんだ？」
「十三ちゃ、黙ってて」
「十三スペシャルは置いといて」
「山田、鶏団子入れてくれ。白菜も」
「はいはい全く」
『タケちゃん十三鶏団子吸引器だから早めに取りなさいね』
「わ！食べる！」
「原田、村田家の鍋は戦争だ。早めに肉は取れ」
「ウス」
「着々と村田家家訓を教えようとするの面白くない？」
「村田家に関わると村田家家訓覚えないと生きていけんからね。俺ちんフル無視してるけド」
「タケに守れっつっても穴を突いてきやがるからな」
『村田家家訓第八条に“鍋中器に入れたら奪うのは不可”ってのがあったりする』
「どうせ名前と幼馴染組が昔喧嘩したとかじゃなくて？」
『や、早い者勝ちでうちらで肉とか取ったら鶏団子が無くなって奪い始める十三が居たからなんだよね』
「アンタかよ」
「俺の鶏団子を先に取るのが悪い」
「アンタ案外理不尽ッスよね」
「原田デスソース鍋がご所望か？」
「いらねっす」


お肉ばかり食べようとするタケに山田が野菜を入れていく。そして鶏団子ばかり取ろうとする十三にタケが器を差し出して入れろや……という顔をして、その隙に十希夫が名前の分も盛る。名前は山田の野菜ばかりの器に肉を突っ込んでいる。自分のやれ。



「そういや名前、こんな時に悪いんだけど」
『なんの問題報告ですか怖いんですけど』
「問題って言うか～……お前いつの間に三生高と白堂制圧してたわけ？」
「？？？？？？？」
「ング」
『人聞きの悪い、制圧じゃない。協定結んでる所に連合組んだから、って筋通すのに話に行っただけよ』
「全校生徒の顔と名前覚えてか？」
「？？？？？」
「原田、顔真っ赤だぞお前喉詰まってんな？水飲め」
「げほ、あざっす……」
『タケちゃんのボケ顔面白すぎ。ま、予想はしてたからね～……頭同士で会った時どっちも見覚えのある目してたからさぁ』
「どんな目だよ」
『龍ちゃんに口説かれまくってる時の十三の目』
「ゲホッ！ゲホッゲホッ、ゴホッ！！」
「十三さん、水」
「すまねえな……」
『口説いたつもりはねーけど、あ、コイツそのうち私の下に付くな。って予想は浮かんだのよね。そうなると、知らねえ奴を配下にするつもりはねーから全員と顔合わして、ちょっとばかしお話しただけ』
「……ちなみにお話の内容とか……」
『知りたい？』
「あの」
『知りたい？』
「結構です……」