そのじゅうはち
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「だーーー!!!無理無理無理!!!」
「友っち右!」
「解っちゃ居るんだー!解っちゃ居るけど!!!!」
チリッ!と名前の蹴りが山田の頬を掠める。え、頬っぺた切れたんやが?どんなキレしてやがる。そこで拓海が決死の覚悟で名前に組み付くが、ぐるりと視界が回る。コイツなんでこんな投げるの上手いわけ?と思った瞬間意識が落ちた。名前の足が顔面を蹴り抜いたので。
「藤代がー!!!」
「幼馴染組死んだな」
「十希夫、出番だぞ」
「そうな」
「あ!友哉!!タケ!!!後ろ!!!」
「「えっ」」
二人の頭を名前が掴んだ。え、嘘ですよね?と山田もタケも名前を見るけど完全に目がイってるので効果はない。
ゴン!!!とお互いの頭をぶつけられた。ぐう、と唸るけれど持ち前の我慢強さで二人が離れる。
「タケ!俺が後ろ!」
「おけまる!俺ちんが足!」
山田が名前を羽交い締めにして即座にタケが足を掴んだ。ガルル、と唸りながら名前はピタリと動きを止め……思い切り背後の山田に頭突きをかました。頬骨に当たった山田は怯んで思わず拘束が緩み、勢いを付けて足を掴むタケに飛びかかる。うそぉ……という声を上げて……タケは名前に引きずり倒され、顔を殴られた。やべえ、とタケは足を離し、距離を取る。
「おいマジ無理」
「あのじゃじゃ馬なに?つかなにあの喧嘩のセンス」
「あんなん思い付かねえだろ」
「……」
「おい九里虎?」
「……」
「お前よ」
「……羽交い締めに……されたら……危ないやろ……?」
「友哉ーーッタケーーッ!もうソイツの事九里虎だと思え!完全に戦い方が九里虎だ!!!武器も使う九里虎!!!」
「九里虎後で一発殴らせろよ」
「九里虎ちゃマジ無いわ」
「すまん……」
んでもマジでやべーなと、とうとう九里虎と十希夫が動いた。手は上げれないけれど、ちょっと抑えるね、ごめんね、という気持ちで名前に近付く。十希夫は完全な無表情。もう動くなお前という気持ち。黒澤は山田とタケが怪我したので避難させる。
「十希夫!!ニシャー動くな!」
「あ?」
「良いから!!!」
突然九里虎にそう言われたから十希夫はビタッと止まっちまった。これはもし名前が十希夫を殴ってしまったら、後から酷く悲しむと思っての言動だった。
名前はグル、と唸って九里虎の顎を目掛けて斜めから拳を振り上げる。これは九里虎がいつだか、自分より小さい人間にこの角度で拳を出されると見えないと教えた動きである。九里虎はするりと避けて少し間を置いてからグッと屈む。その後に教えていたのは、反動を利用した裏拳だったので。想像通りぐるりと回って裏拳を空ぶった名前に九里虎は本当にスポンジみたいな子だな、と苦く笑って名前を抱き上げた。
ガァ!と唸るからはいはい、とずんずん十希夫へ向かう。ほらよ、と渡すと十希夫は少しム……とした顔をしながら名前を抱き締めた。
「名前」
『グ』
「名前、」
『ガ!』
「あ」
「うっわ」
名前が十希夫の肩に噛み付いた。は?アイツ噛んだぞ。しかも多分強めに。黒澤が十希夫~、大丈夫か?と聞くと十希夫は眉間に皺を寄せながらおー、とだけ答えた。九里虎がニヤニヤして十希夫を見る。
「なんだよ」
「男の勲章やね十希夫」
「喧しい」
この間にもがぶがぶと名前が十希夫の肩を噛んでいる。流石に痛いから何度か揺らして位置をズラしながらぽん、と背中を叩く。すると少ししてからだらん……と腕を放り出し、完全に脱力。気を失ったのだった。
「なんだったんだアレは……」
「いや多分……知らんけど酷い怪我で暴走しただけだと思うけど……初めてだなこんなん」
「つか結局名前っち、会ノ川の頭潰しやがった……」
「俺も殴りたかったなぁ、会ノ川なんて目も向けてねえってのに勘違いしてるクソ野郎」
「俺ちんも~」
「……」
この二人には本当の事は言わない方が良いだろうと三人は目を合わせた。言ったら何やらかすか解らない。この二人だってまさか名前が常磐連合に目が眩んだ会ノ川の奴に「俺が守ってやる(その位置代わってやる)から付き合えよ」なんて言われて即答でやだ!と断り、激怒した男が名前を取り囲んで袋にしたなんて……考え付かないだろうし、今度こそ本気で殺しに行くかもしれない。
「……コイツ病院戻してくる」
「おー」
「あ、十希夫ちゃ。肩見して」
「うっわ……えぐ」
十希夫の首筋から肩にかけて、とんでもねえ色の歯型。あーこれはしばらく残るね、なんてタケがちょっと痛そうな顔をして十希夫を見る。十希夫はふる、と首を振って笑った。
「惚れた女に歯型付けられるンなら上等なモンだろ」
「黙れ原田十希夫17歳童貞ヤロー」
「そ~いうのは付き合ってから言え!」
「今更だけどな~にが俺の女だ手繋ぐのにも顔赤くする癖に!!」
「というか抱いてから言わんか」
「うるせー!」
「友っち右!」
「解っちゃ居るんだー!解っちゃ居るけど!!!!」
チリッ!と名前の蹴りが山田の頬を掠める。え、頬っぺた切れたんやが?どんなキレしてやがる。そこで拓海が決死の覚悟で名前に組み付くが、ぐるりと視界が回る。コイツなんでこんな投げるの上手いわけ?と思った瞬間意識が落ちた。名前の足が顔面を蹴り抜いたので。
「藤代がー!!!」
「幼馴染組死んだな」
「十希夫、出番だぞ」
「そうな」
「あ!友哉!!タケ!!!後ろ!!!」
「「えっ」」
二人の頭を名前が掴んだ。え、嘘ですよね?と山田もタケも名前を見るけど完全に目がイってるので効果はない。
ゴン!!!とお互いの頭をぶつけられた。ぐう、と唸るけれど持ち前の我慢強さで二人が離れる。
「タケ!俺が後ろ!」
「おけまる!俺ちんが足!」
山田が名前を羽交い締めにして即座にタケが足を掴んだ。ガルル、と唸りながら名前はピタリと動きを止め……思い切り背後の山田に頭突きをかました。頬骨に当たった山田は怯んで思わず拘束が緩み、勢いを付けて足を掴むタケに飛びかかる。うそぉ……という声を上げて……タケは名前に引きずり倒され、顔を殴られた。やべえ、とタケは足を離し、距離を取る。
「おいマジ無理」
「あのじゃじゃ馬なに?つかなにあの喧嘩のセンス」
「あんなん思い付かねえだろ」
「……」
「おい九里虎?」
「……」
「お前よ」
「……羽交い締めに……されたら……危ないやろ……?」
「友哉ーーッタケーーッ!もうソイツの事九里虎だと思え!完全に戦い方が九里虎だ!!!武器も使う九里虎!!!」
「九里虎後で一発殴らせろよ」
「九里虎ちゃマジ無いわ」
「すまん……」
んでもマジでやべーなと、とうとう九里虎と十希夫が動いた。手は上げれないけれど、ちょっと抑えるね、ごめんね、という気持ちで名前に近付く。十希夫は完全な無表情。もう動くなお前という気持ち。黒澤は山田とタケが怪我したので避難させる。
「十希夫!!ニシャー動くな!」
「あ?」
「良いから!!!」
突然九里虎にそう言われたから十希夫はビタッと止まっちまった。これはもし名前が十希夫を殴ってしまったら、後から酷く悲しむと思っての言動だった。
名前はグル、と唸って九里虎の顎を目掛けて斜めから拳を振り上げる。これは九里虎がいつだか、自分より小さい人間にこの角度で拳を出されると見えないと教えた動きである。九里虎はするりと避けて少し間を置いてからグッと屈む。その後に教えていたのは、反動を利用した裏拳だったので。想像通りぐるりと回って裏拳を空ぶった名前に九里虎は本当にスポンジみたいな子だな、と苦く笑って名前を抱き上げた。
ガァ!と唸るからはいはい、とずんずん十希夫へ向かう。ほらよ、と渡すと十希夫は少しム……とした顔をしながら名前を抱き締めた。
「名前」
『グ』
「名前、」
『ガ!』
「あ」
「うっわ」
名前が十希夫の肩に噛み付いた。は?アイツ噛んだぞ。しかも多分強めに。黒澤が十希夫~、大丈夫か?と聞くと十希夫は眉間に皺を寄せながらおー、とだけ答えた。九里虎がニヤニヤして十希夫を見る。
「なんだよ」
「男の勲章やね十希夫」
「喧しい」
この間にもがぶがぶと名前が十希夫の肩を噛んでいる。流石に痛いから何度か揺らして位置をズラしながらぽん、と背中を叩く。すると少ししてからだらん……と腕を放り出し、完全に脱力。気を失ったのだった。
「なんだったんだアレは……」
「いや多分……知らんけど酷い怪我で暴走しただけだと思うけど……初めてだなこんなん」
「つか結局名前っち、会ノ川の頭潰しやがった……」
「俺も殴りたかったなぁ、会ノ川なんて目も向けてねえってのに勘違いしてるクソ野郎」
「俺ちんも~」
「……」
この二人には本当の事は言わない方が良いだろうと三人は目を合わせた。言ったら何やらかすか解らない。この二人だってまさか名前が常磐連合に目が眩んだ会ノ川の奴に「俺が守ってやる(その位置代わってやる)から付き合えよ」なんて言われて即答でやだ!と断り、激怒した男が名前を取り囲んで袋にしたなんて……考え付かないだろうし、今度こそ本気で殺しに行くかもしれない。
「……コイツ病院戻してくる」
「おー」
「あ、十希夫ちゃ。肩見して」
「うっわ……えぐ」
十希夫の首筋から肩にかけて、とんでもねえ色の歯型。あーこれはしばらく残るね、なんてタケがちょっと痛そうな顔をして十希夫を見る。十希夫はふる、と首を振って笑った。
「惚れた女に歯型付けられるンなら上等なモンだろ」
「黙れ原田十希夫17歳童貞ヤロー」
「そ~いうのは付き合ってから言え!」
「今更だけどな~にが俺の女だ手繋ぐのにも顔赤くする癖に!!」
「というか抱いてから言わんか」
「うるせー!」