そのじゅうなな
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さて次の日、日曜日でお休みなのだが名前は朝から外に出ていた。理由はない。ただただ昨日の事を考えていると頭がパンクしそうなので。
「ん?おー、名前ちゃん」
『あ、三郎くんじゃん。元気に勉強してる?』
「ガハハ……まだまだだな」
『ンはは、でも諦めないんでしょう?』
「おう!俺が諦める訳がねーだろう!」
『三郎くんのそーいうとこ、凄いと思うよ』
「な、なんだよそんな褒めるなよ。あ!ところでどうだ、彼氏とか出来たか?」
『ゲホッゲホッゴホッゴホッ』
「あ????え!嘘!」
『違う!!!!居ない!!!!!』
「動揺しているところがまた怪しい……」
『………………言わない?』
「言わない言わない」
『……彼氏は……出来てないけど……』
「おう」
『……好きかも知れない、人がいる』
「おう。誰だ」
『三郎くん絶対言うもん』
「言わねー!男花澤三郎、二言はねーよ」
『……鈴蘭のひ、なんで泣くの!!!!?』
「ちょっと待ってくれ……春道くん、春道くんと連絡がしてえ……」
『言わないって言ったでしょーが!!!!!』
そりゃー嬉しいに決まってる。この花澤三郎、馬鹿だけど愚かではない。空気を読む事だって苦手ではなかった。だから自分が在学中に名前と知り合った時だって、割と話してたってどこか壁を感じていた。名前を可愛がっていた秀吉達でさえも。それでも段々それも自分達には無くなってきて、花という男と仲良くなってから鈴蘭に対しての壁が薄くなってきたと思えばこの間の事件。元より武装と仲が良く、鉄生を慕っていた女が目の前で元鈴蘭生に鉄生を刺され……しばらく鈴蘭の名前すら聞きたくない状態になったのは知っていたので。多分春道に話したら諸手を挙げて喜ぶに違いない、卒業してから連絡を取って名前の話をしたらめちゃくちゃ嬉しそうに笑った後にお前名前に手出してねえだろうな?とガチ声で言ってきたくらいなので。
でも尚更誰だ。そんな女の心の壁を壊したのは一体誰なのか。
「……黒澤?」
『違う』
「花か!」
『花ちゃんの好きは……こう……なんか違うよ』
「解った!十希夫だろ!」
順繰りにコイツだろ!という奴の名を上げれば出るだろ、と思って言ったら、女の顔がみるみるうちに赤くなっちまった。マジか、と呟いて……花澤はフ、と笑って名前の頭をガシガシと撫でた。
「青春してるな~、金山のジョーが聞いたら倒れちまいそうだな」
『そんな事はないでしょ……』
「ん?じゃあ武田か?」
『!絶対、ぜーーーったい好誠さんに言わないでね!!!!』
「いや言わねーけどよ。別に武田だってなんも言ったりしねーだろ」
『解ってない!!!!アイツの事なんだと思ってんの?知った瞬間引退したにも関わらず鈴蘭に飛び込むわよ!!!』
「そこまでか????」
『春道くん世代の鈴蘭と鳳仙とね、歴代武装はモンペなのよ……』
「逆に名前ちゃんが恐ろしいな?」
言うて今でさえも鳳仙は光政以外モンペである。年下の光法でさえだ。
まぁいいさ、と花澤が名前の頭をまたガシガシ撫でて、頑張れよ!と声をかけた。名前は笑ってうん、解んないけど、頑張ってみるねと言って別れた。
ところで、常磐高校……今では常磐連合だが、常磐高校の連中は発明班特製の笛を持ち歩いている。吹く回数で集合、非常事態の二つが解り、鳴った瞬間GPSが作動して常磐のネット班に送られる馬鹿みたいな高性能な笛。これは三人を覗いて皆同じ音であるのだが……
この夜、常磐高校の連中が持つ笛とは違う音色が三回刻みで鳴り響いた。ビィ、ビィ、ビィーッ、ビィ、ビィ、ビィーッ!それは何処までも響いて……段々弱まり、パタリと途絶えた。
傷だらけで倒れ伏した名前を見付けたのは…ネット班から異常事態と連絡を受けた黒澤友哉と、阿賀島尊であった。
さて次の日、日曜日でお休みなのだが名前は朝から外に出ていた。理由はない。ただただ昨日の事を考えていると頭がパンクしそうなので。
「ん?おー、名前ちゃん」
『あ、三郎くんじゃん。元気に勉強してる?』
「ガハハ……まだまだだな」
『ンはは、でも諦めないんでしょう?』
「おう!俺が諦める訳がねーだろう!」
『三郎くんのそーいうとこ、凄いと思うよ』
「な、なんだよそんな褒めるなよ。あ!ところでどうだ、彼氏とか出来たか?」
『ゲホッゲホッゴホッゴホッ』
「あ????え!嘘!」
『違う!!!!居ない!!!!!』
「動揺しているところがまた怪しい……」
『………………言わない?』
「言わない言わない」
『……彼氏は……出来てないけど……』
「おう」
『……好きかも知れない、人がいる』
「おう。誰だ」
『三郎くん絶対言うもん』
「言わねー!男花澤三郎、二言はねーよ」
『……鈴蘭のひ、なんで泣くの!!!!?』
「ちょっと待ってくれ……春道くん、春道くんと連絡がしてえ……」
『言わないって言ったでしょーが!!!!!』
そりゃー嬉しいに決まってる。この花澤三郎、馬鹿だけど愚かではない。空気を読む事だって苦手ではなかった。だから自分が在学中に名前と知り合った時だって、割と話してたってどこか壁を感じていた。名前を可愛がっていた秀吉達でさえも。それでも段々それも自分達には無くなってきて、花という男と仲良くなってから鈴蘭に対しての壁が薄くなってきたと思えばこの間の事件。元より武装と仲が良く、鉄生を慕っていた女が目の前で元鈴蘭生に鉄生を刺され……しばらく鈴蘭の名前すら聞きたくない状態になったのは知っていたので。多分春道に話したら諸手を挙げて喜ぶに違いない、卒業してから連絡を取って名前の話をしたらめちゃくちゃ嬉しそうに笑った後にお前名前に手出してねえだろうな?とガチ声で言ってきたくらいなので。
でも尚更誰だ。そんな女の心の壁を壊したのは一体誰なのか。
「……黒澤?」
『違う』
「花か!」
『花ちゃんの好きは……こう……なんか違うよ』
「解った!十希夫だろ!」
順繰りにコイツだろ!という奴の名を上げれば出るだろ、と思って言ったら、女の顔がみるみるうちに赤くなっちまった。マジか、と呟いて……花澤はフ、と笑って名前の頭をガシガシと撫でた。
「青春してるな~、金山のジョーが聞いたら倒れちまいそうだな」
『そんな事はないでしょ……』
「ん?じゃあ武田か?」
『!絶対、ぜーーーったい好誠さんに言わないでね!!!!』
「いや言わねーけどよ。別に武田だってなんも言ったりしねーだろ」
『解ってない!!!!アイツの事なんだと思ってんの?知った瞬間引退したにも関わらず鈴蘭に飛び込むわよ!!!』
「そこまでか????」
『春道くん世代の鈴蘭と鳳仙とね、歴代武装はモンペなのよ……』
「逆に名前ちゃんが恐ろしいな?」
言うて今でさえも鳳仙は光政以外モンペである。年下の光法でさえだ。
まぁいいさ、と花澤が名前の頭をまたガシガシ撫でて、頑張れよ!と声をかけた。名前は笑ってうん、解んないけど、頑張ってみるねと言って別れた。
ところで、常磐高校……今では常磐連合だが、常磐高校の連中は発明班特製の笛を持ち歩いている。吹く回数で集合、非常事態の二つが解り、鳴った瞬間GPSが作動して常磐のネット班に送られる馬鹿みたいな高性能な笛。これは三人を覗いて皆同じ音であるのだが……
この夜、常磐高校の連中が持つ笛とは違う音色が三回刻みで鳴り響いた。ビィ、ビィ、ビィーッ、ビィ、ビィ、ビィーッ!それは何処までも響いて……段々弱まり、パタリと途絶えた。
傷だらけで倒れ伏した名前を見付けたのは…ネット班から異常事態と連絡を受けた黒澤友哉と、阿賀島尊であった。