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『無理無理無理無理！！！』
「無理じゃねー」
「着てもねーのに無理とか言ってんじゃねークソアマさっさと試着しろ」
『ヒン……』


山田とタケは名前の服を選びに来ていた。既に十希夫の服は黒澤が選んで写真を送って来ていたのでそれに合わせるだけである。ちなみに原田十希夫は学校で死んでいるのでブッチャーにどーした？と問われて黙っとけ名の通りのチャーシューにすんぞと言われ大喧嘩になった。


「秋コスメはバッチリ演劇班から借りてきた」
『タケちゃんのやる気が凄い』
「待って名前動かないで。それ動きにくくない？てかこれに合う靴あったか？待って。タケちゃん靴選ぼ」
「任して」
『ねえ゛なんでこんなガチなの』


そりゃガチにもなる。こんな面白い事ガチでやらねば損というもの。そうして買い終わって、お着替えはタケちゃんの家でやるから土曜の朝は迎えに行くねと言われて名前は完全に目が死んだ。誰よりも張り切ってやがる。


「おかえり」
『ただーま。今日ご飯なに』
「ナポリタンかミート」
『え゛～十三は？』
「ミートの気分」
『将五は？』
「ミート」
『じゃあボロネーゼ』
「ミートな」
『キレそう』
「乗せるだけと和えるのはまた別の手間がかかるんだよ」
『解る～洗い物増えるもんね』
「それを踏まえてもっかい言ってみ」
『カルボナーラ』
「パンチェッタ買ってこいしたら」
『そこまでやる？』
「兄貴そういうとこ凝り性だよな……」


食べ終わって将五とみんテニやって白熱し、負けた方には特別に十三スペシャルを作ってやろうな……と後ろで呟かれたから溜まったもんじゃない。


『ごめんね将五今日は私が勝つわ』
「ざけんな馬鹿俺が勝つんだよ」
『は？今までみんテニで私に勝てたことあった？』
「今日は勝つんだよ修行の成果を見せてやる」
『は～いリターンエース～！！！』
「まだ始まったばっかだから」
「争え……争え……」
『お前の兄貴どうなってんの？』
「俺が聞きてえ」
「お兄ちゃん悲しいな～～ウォッカも入れちゃおっかな～」
『魔改造すな』
「兄貴ホントに身体壊すぞ」
「毎年の健康診断で完璧な健康体と言われ献血に行きゃニコニコされるお兄様になんて言い分だお前踏み潰すぞ」
『性格以外欠点無いじゃん』
「名前？」
『やっべ』
「ど～してお前はそうやって……」
「名前～俺の性格嫌いか～……？」
『う゛っ村田兄弟名物ダル絡み……』
「おい俺を含めるな」
『は？自覚ないわけ？村田兄弟揃って寝起きは最悪寝る体勢も一緒、ダル絡みする時のウザさも一緒よ。違うのは酔い方くらいなもんだわ』
「名前俺ウザい？」
『ねえ゛～～兄弟揃ってダル絡みやめろや！！！』