そのじゅうろく
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ジュー!と肉が焼けていく。基本二人共口数が多くないけど慣れたもんです。何年過ごしてると思ってんだ。
『あっねえ豚トロ良い感じじゃない』
「サイコロステーキふっついてる」
「酒作ってるから勝手に取れ」
『十三なんかあれ無かった昆布塩』
「あれ天地ん家持ってってなかったか?」
「うちにあるのは山葵塩」
『あったわ』
「名前、俺ステーキ塩がいい」
「俺はタレ」
『テメーで取れや』
黙々と酒と肉と米が進む。本当は……また、前みたいに五人でBBQしたいものだけど。多分、それは来年、再来年の事になるんだろうな。
寿は……多分、今ヤケになってる。私と居ることで弱まっていた、死んだ父ちゃんの遺言が心に絡まっちまってるんだろう。まして天地に引き取られてから今の父親と母親に会った事があるけれど、ろくに目も合わさねー、ただ物を買い与えて居れば親子として成立してると思ってる馬鹿共だったから。
寿はずっと孤独なのだ、どうしたって将五や拓海とはソリが合わないし、十三が普通に話しかけるからって心の奥底まで頼れない。頼り方が解らない。だから、寿は私に依存しちまった。だから、……あの眩しい、誰にでも好かれるような、太陽のような男を嫌悪しちまうのだ。
「名前サガリ取ってくれ」
『寿くん君七輪とどれくらい距離あるの?ん?私より近いよね?』
「名前ホルモン焼いてくれ」
『ねえ十三までふざけんなよ』
「解った解った、飲めほら」
『誰も十三スペシャルが飲みてーなんていっ……つ……』
「ほらお前叫ぶからクラっと来たんだろ」
「誰にやられたんだ……」
『頭?これはね~もう解決してっからい~の』
「首は?」
『ん~まぁ解決はしてないけど』
「どうする天地」
「埋めるしか……」
『でもね、これは私の問題だから、十三とか、幼馴染組に言える事じゃねーの』
「意地っ張りが。誰に似たんだ?」
「(お前だよの顔)」
「天地に十三スペシャル~~~」
「ぐっっっ」
『あ、でもね最近の悩み聞いてくれる?』
「ンだよ」
『虎視眈々とタケちゃんが幼馴染組を狙ってるのよね、止めるの大変なの』
「うっわ」
「タケ、ホントに変わらねえよな……」
言うてタケちゃんは寿には一番優しかったけどね。当たりは。中学校の頃、将五と拓海は女共にウワ……って目で見られてる私に気付かないで普通~に話しかけてきて被害がヤバかったし、ベッタベタだったもんだから先生達も「あのな、村田とかに言ってやってくれ……」とか日常茶飯事で、タケちゃんはよくそれにキレていたから。
寿は小学校の頃はベタ……ってしてたけど、中学校、というか思春期男子になった頃にはなるべく私に近付かないようにして、用事がある時だけススッ……と忍者のようにやって来たり、下校してから話すとかしていたから。それと……うじうじしてるのは嫌い!とか言うけど、タケちゃんは寿の事を気にかけていた。父親の件で。だからタケちゃんも寿の事だけは「寿」と呼ぶのだ。将五達の事は基本苗字だしね。
「ンな事お前言うけどな、俺ァ一度タケに笑いながらプールに沈められてんだよ」
『それは寿ちゃんが私にくれた誕プレ押し返されて不機嫌になってそこらの奴に八つ当たりしたからでしょ。言っとくけど将五とか拓海より軽いよ』
「将五は見る度に蹴られるわ殴られるわ、なんだっけあと一度橋から川に落とされたんだったか?」
「流石気狂い隙がねえ」
『拓海は何回も骨折られたしね……山田はそこまで暴れないけど、タケちゃんはなぁ……』
その山田とか言う奴に半殺しにされた天地は笑えない。タケが天地には比較的優しい代わりに山田は将五と拓海には比較的優しいけど天地にはめちゃくちゃ厳しいのだ。二人揃えば地獄。
『いや~可愛かったよな~寿ちゃん、小学生の頃はさ~』
「おいやめろ酔っ払い」
「呼んだか?」
「アンタじゃねー」
『す~ぐ将五と喧嘩してびーびー泣いてさぁ~名前ちゃん味方してくれないのやだ~~!!!っつって』
「十三さん」
「海老フライ作ったな~ガキながら」
「十三さん」
『拓海小五まで僕だったんだよね~、寿は三年生までだったよね?』
「覚えてねーわ」
「名前はずっと私っつってたけど、そうな、こんなちぃせえ頃は自分の事名前ちゃんって言ってたな」
「嘘」
『はずかし……やめて……』
「ガキの頃の名前の真似やります」
「どうぞ」
『やめれ』
「“名前ちゃんね!!十三お兄ちゃんと結婚する~!!!”」
『ぎゃーーー!!!!!』
「げっほげっほ、ぐえっ」
悪ノリする事にかけてはピカイチの十三の渾身のモノマネで天地は食ってたホルモンが詰まって死んだ。名前は無理無理辞めてと悲鳴を上げた。
『あっねえ豚トロ良い感じじゃない』
「サイコロステーキふっついてる」
「酒作ってるから勝手に取れ」
『十三なんかあれ無かった昆布塩』
「あれ天地ん家持ってってなかったか?」
「うちにあるのは山葵塩」
『あったわ』
「名前、俺ステーキ塩がいい」
「俺はタレ」
『テメーで取れや』
黙々と酒と肉と米が進む。本当は……また、前みたいに五人でBBQしたいものだけど。多分、それは来年、再来年の事になるんだろうな。
寿は……多分、今ヤケになってる。私と居ることで弱まっていた、死んだ父ちゃんの遺言が心に絡まっちまってるんだろう。まして天地に引き取られてから今の父親と母親に会った事があるけれど、ろくに目も合わさねー、ただ物を買い与えて居れば親子として成立してると思ってる馬鹿共だったから。
寿はずっと孤独なのだ、どうしたって将五や拓海とはソリが合わないし、十三が普通に話しかけるからって心の奥底まで頼れない。頼り方が解らない。だから、寿は私に依存しちまった。だから、……あの眩しい、誰にでも好かれるような、太陽のような男を嫌悪しちまうのだ。
「名前サガリ取ってくれ」
『寿くん君七輪とどれくらい距離あるの?ん?私より近いよね?』
「名前ホルモン焼いてくれ」
『ねえ十三までふざけんなよ』
「解った解った、飲めほら」
『誰も十三スペシャルが飲みてーなんていっ……つ……』
「ほらお前叫ぶからクラっと来たんだろ」
「誰にやられたんだ……」
『頭?これはね~もう解決してっからい~の』
「首は?」
『ん~まぁ解決はしてないけど』
「どうする天地」
「埋めるしか……」
『でもね、これは私の問題だから、十三とか、幼馴染組に言える事じゃねーの』
「意地っ張りが。誰に似たんだ?」
「(お前だよの顔)」
「天地に十三スペシャル~~~」
「ぐっっっ」
『あ、でもね最近の悩み聞いてくれる?』
「ンだよ」
『虎視眈々とタケちゃんが幼馴染組を狙ってるのよね、止めるの大変なの』
「うっわ」
「タケ、ホントに変わらねえよな……」
言うてタケちゃんは寿には一番優しかったけどね。当たりは。中学校の頃、将五と拓海は女共にウワ……って目で見られてる私に気付かないで普通~に話しかけてきて被害がヤバかったし、ベッタベタだったもんだから先生達も「あのな、村田とかに言ってやってくれ……」とか日常茶飯事で、タケちゃんはよくそれにキレていたから。
寿は小学校の頃はベタ……ってしてたけど、中学校、というか思春期男子になった頃にはなるべく私に近付かないようにして、用事がある時だけススッ……と忍者のようにやって来たり、下校してから話すとかしていたから。それと……うじうじしてるのは嫌い!とか言うけど、タケちゃんは寿の事を気にかけていた。父親の件で。だからタケちゃんも寿の事だけは「寿」と呼ぶのだ。将五達の事は基本苗字だしね。
「ンな事お前言うけどな、俺ァ一度タケに笑いながらプールに沈められてんだよ」
『それは寿ちゃんが私にくれた誕プレ押し返されて不機嫌になってそこらの奴に八つ当たりしたからでしょ。言っとくけど将五とか拓海より軽いよ』
「将五は見る度に蹴られるわ殴られるわ、なんだっけあと一度橋から川に落とされたんだったか?」
「流石気狂い隙がねえ」
『拓海は何回も骨折られたしね……山田はそこまで暴れないけど、タケちゃんはなぁ……』
その山田とか言う奴に半殺しにされた天地は笑えない。タケが天地には比較的優しい代わりに山田は将五と拓海には比較的優しいけど天地にはめちゃくちゃ厳しいのだ。二人揃えば地獄。
『いや~可愛かったよな~寿ちゃん、小学生の頃はさ~』
「おいやめろ酔っ払い」
「呼んだか?」
「アンタじゃねー」
『す~ぐ将五と喧嘩してびーびー泣いてさぁ~名前ちゃん味方してくれないのやだ~~!!!っつって』
「十三さん」
「海老フライ作ったな~ガキながら」
「十三さん」
『拓海小五まで僕だったんだよね~、寿は三年生までだったよね?』
「覚えてねーわ」
「名前はずっと私っつってたけど、そうな、こんなちぃせえ頃は自分の事名前ちゃんって言ってたな」
「嘘」
『はずかし……やめて……』
「ガキの頃の名前の真似やります」
「どうぞ」
『やめれ』
「“名前ちゃんね!!十三お兄ちゃんと結婚する~!!!”」
『ぎゃーーー!!!!!』
「げっほげっほ、ぐえっ」
悪ノリする事にかけてはピカイチの十三の渾身のモノマネで天地は食ってたホルモンが詰まって死んだ。名前は無理無理辞めてと悲鳴を上げた。