そのじゅうご
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場所は白堂高校、鈴蘭等の大々的な学校とは違うけどまぁ不良が沢山いる高校である。この高校の生徒が常磐高校の一人の女生徒を狙う為だけに殺人現場に居合わせた事を知り、白堂の頭は怖気付いて常磐高校の者に戦いをやめようと、遣いを送った。言うて常磐なんて目立ちもせず、退いた林田は強かったけれど今の常磐にまともに纏められる奴が居る訳もないので、まぁすんなり受け入れられると思っていた。
戻ってきたのはめちゃくちゃ臭い下の者だった。あそこなんかおかしいッスよ!と言われたけど、返事を待つだけだったのだ。
「や、君、白堂の頭の桃屋くんだよね」
「……なんだテメー」
「常磐の黒澤ってモンだけど」
明日の10時、改めてそっち出向くからね。そう言うと桃屋はお前等の頭はどうした、と言う。直接来るのか?と。すると黒澤はにっこりといい笑顔で、言った。
「うちの事情、言わなきゃいけない理由があるの?停戦の言葉出した癖に?」
「う、」
「うちの頭は忙しいお人でな。明日は俺が代理としてそちらへ行く」
ばいばぁい、と手を振って黒澤は歩いて行った。それでも、桃屋は停戦は受け入れられると思っていた。無闇に傷を大きくはしたくないだろうと。
桃屋に叩き付けられたのは、色んな制服の者が女を囲み、庇う男を刺す姿。そしてその中には白堂の制服もある。
確実に停戦は受けられると思っていた桃屋は校門まで白堂の部下数人と出て、昨日の黒澤達を待っていたのだ。
やって来たのは黒澤と数人の男達。「白堂と常磐の戦いはやめよう、なんて言ってたみたいだけど」と言って写真を叩き付けたのだ。
「こ、れ」
「停戦“してやろう”って話だったよね。うちの頭はご立腹でね、こんな事があったってのに……頭は武装とも懇意だ。まさか、加害者側に“してやろう”なんて言われるとは思ってなかったみたいだけど」
「落とし前も付けねえで上からたァいい度胸じゃねえか!!!!」
「お前が白堂の頭ならお前がケジメ付けろや!!!!」
「うるさ。ま、でもそういう事。……どうする?」
黒澤の視線は完全に桃屋をゴミみたいに見てた。この世界、殺しまでやりやがって、その加害者側の学校が被害者の学校に報復されるのは当たり前だろう。なのに、怖気付いて停戦してやる、だなんてふざけた話だ。
桃屋はどうしたものかと震えながら思考する。だがその暇を与えないように黒澤が顔を近付け、写真を見せる。
「ここで落とし前付けずに逃げたら、お前、ずっと追うぞ」
「あ、あ、な、なんで、」
「頭は嫌がるし、バレたら俺が死ぬけどな、俺はどんな手でも使うぜ。家は燃やす、弟の前で母ちゃんホームレスに犯させて殺して、お前の前で弟を殺す。……うちの頭、優しくない?責任はお前だけが取ればいいって。お前がまた纏めてくれるなら、お前だけ落とし前付ければずっと停戦協定結ぼうなって言ってるんだ」
加害者側の、上から目線で言ってきたテメェ等如きとな。桃屋はもう何も考えられなかった、もう、なにも。
「……落とし前、を、」
「あ゛に!?」
「落とし前を、付け……ます」
「おう、良いね。男だよ、桃屋」
黒澤は連れてきた……三年の男に任せ、終わった後によく頑張ったね!じゃ、これで停戦協定結んだよ!宜しくねえ、とどちゃクソ優しい顔で言った。最近タケから学んだDV王戦法であった。
「名前っち~、友っちちゃんとでけたって~!ねえ゛なんで俺ちん行ったらダメなの」
『言ったでしょ、タケちゃん折るからだよ。骨も心も』
「えへえへ名前っち上手いこと言うねえ可愛いねえ」
『う~ん話が通じないこの感じ。中一の頃まだ話通じたよね。あ、でも。東陽台と三生高には山田と出てもらおうかな』
「ほんと?やった~!骨は?」
『三生高と東陽台には頭が私ってバレてるからさ、私がお話してからにしてくれる?』
「おけぴ!名前っち、バレたくなかったのにね」
『どうやったって女ってのは舐められる。力の差も思考も違ぇからね、仕方ないこと。部外者はいつだって私なんだ』
大体、不良社会ってのは……戸亜留の勢力に女なんか要らないのだ。私だって混ざってる奴なんざ見たらお前なに?邪魔しにきてんの?森に帰りな?ってなるし。これって私スケバンになるんです?絶対嫌なんですけど、まぁ、三年になったら早々に誰かに譲ろう。それか育てよ。それしかない。なっちまったもんをいつまでもグチグチ言ってたらこの学校を護れない。
名前は勢力に属した事は無かった。強いて言えば加地屋中の時に名前を慕って着いてきてくれた奴等が居て、自然とそういう一派になった事はあるけど。だから、武装は勿論鳳仙、鈴蘭……はまぁあれだけど、どこだって誰だって好きなら友達、どことか知らない、というスタンスでやって来たのだ。
一応、頭張ったからってそのスタンスは変えない。うちの高校は好き好んで他所の勢力にちょっかいかけないし、なんならこの高校にだってまだ九里虎の彼女の麻美だって居ますし。そこら辺はオープンよ。
「そう言えば十希夫ちゃとはチューした?!!!」
『ングッフッゴッガハッ』
「んへへ噎せ方一緒~!」
『……やめて、タケちゃん。とっきーも、そういうの言われると迷惑するだろうし』
「ほわ!!?」
「なん゛!!!?」
「キャー!!!!!!」
その場に居たクラスメイト達も何も風のように振り向いちまった。マジ?は?え?と。実はクラス全体のグループLINEとは別に見届け隊というグループがあるのだが(山田、タケ、一部のクラスメイト、林田、月本光政と光義)、先日のデートの写真だとかめちゃくちゃ送っていたので皆知ってる。ついでにあの後村田家に待機していた山田とタケが、手を繋ぎながら帰ってくる二人を激写までしていた。周りに男が沢山いた名前だが、浮ついた話が無くて皆ワクワクしている。
「えっ……つまり、十希夫ちゃの事……しゅき……?」
『いや、待ってタケちゃん。あんま考えてないし、今あんま考えたくないからマジで。……ただ』
「「「ただ?」」」
『こわ。……もう少ししたら、卒業するじゃん、皆。……とっきーは、戸亜留に残るんかなって』
「え聞いてないの」
『…………なんか怖くて聞けない。なんでかな』
置いてっちゃうかな、とボソッと俯いて零した名前にタケは一瞬真顔になった。秒で笑顔に戻す。
「ごめん名前っちおしっこ我慢ちてた……いってきてい?」
『いやそれは行って???膀胱炎になるやが????』
「うんちも……?」
『いっぱいちて……?』
「後からうんこマンとか言わない?」
『お前私を何年生だと思ってんの????』
ンはは!と笑ってタケは猛スピードで教室から出る。勿論、向かうは鈴蘭、今行くぞ十希夫、お前今日が命日or記念日だ。
『あっタケちゃーん?』
「ッはぁーい!」
『トイレ終わったらすぐ来てくれる?今日ねパフェ食べに行こ』
「マ゛……?」
『あれだって温かいチョコパフェにかけて溶かしながら食べるらしいよ。楽しみね、山田もうちょいで戻るから皆で行こうね!』
「そ゛う゛た゛ね゛」
『あっごめんおしっこ限界?行ってきな』
「う゛ん゛」
残念ながら十希夫の元へは向かえない。残念だけど。ぶっちゃけ十希夫より名前と山田とパフェ食う方が全然優先事項だし。仕方ねえな。
「あっ十希夫ちゃ~?ねえ名前っちとチューした!?」
《してねーよ!!!!》
電話しないとは言ってない。
場所は白堂高校、鈴蘭等の大々的な学校とは違うけどまぁ不良が沢山いる高校である。この高校の生徒が常磐高校の一人の女生徒を狙う為だけに殺人現場に居合わせた事を知り、白堂の頭は怖気付いて常磐高校の者に戦いをやめようと、遣いを送った。言うて常磐なんて目立ちもせず、退いた林田は強かったけれど今の常磐にまともに纏められる奴が居る訳もないので、まぁすんなり受け入れられると思っていた。
戻ってきたのはめちゃくちゃ臭い下の者だった。あそこなんかおかしいッスよ!と言われたけど、返事を待つだけだったのだ。
「や、君、白堂の頭の桃屋くんだよね」
「……なんだテメー」
「常磐の黒澤ってモンだけど」
明日の10時、改めてそっち出向くからね。そう言うと桃屋はお前等の頭はどうした、と言う。直接来るのか?と。すると黒澤はにっこりといい笑顔で、言った。
「うちの事情、言わなきゃいけない理由があるの?停戦の言葉出した癖に?」
「う、」
「うちの頭は忙しいお人でな。明日は俺が代理としてそちらへ行く」
ばいばぁい、と手を振って黒澤は歩いて行った。それでも、桃屋は停戦は受け入れられると思っていた。無闇に傷を大きくはしたくないだろうと。
桃屋に叩き付けられたのは、色んな制服の者が女を囲み、庇う男を刺す姿。そしてその中には白堂の制服もある。
確実に停戦は受けられると思っていた桃屋は校門まで白堂の部下数人と出て、昨日の黒澤達を待っていたのだ。
やって来たのは黒澤と数人の男達。「白堂と常磐の戦いはやめよう、なんて言ってたみたいだけど」と言って写真を叩き付けたのだ。
「こ、れ」
「停戦“してやろう”って話だったよね。うちの頭はご立腹でね、こんな事があったってのに……頭は武装とも懇意だ。まさか、加害者側に“してやろう”なんて言われるとは思ってなかったみたいだけど」
「落とし前も付けねえで上からたァいい度胸じゃねえか!!!!」
「お前が白堂の頭ならお前がケジメ付けろや!!!!」
「うるさ。ま、でもそういう事。……どうする?」
黒澤の視線は完全に桃屋をゴミみたいに見てた。この世界、殺しまでやりやがって、その加害者側の学校が被害者の学校に報復されるのは当たり前だろう。なのに、怖気付いて停戦してやる、だなんてふざけた話だ。
桃屋はどうしたものかと震えながら思考する。だがその暇を与えないように黒澤が顔を近付け、写真を見せる。
「ここで落とし前付けずに逃げたら、お前、ずっと追うぞ」
「あ、あ、な、なんで、」
「頭は嫌がるし、バレたら俺が死ぬけどな、俺はどんな手でも使うぜ。家は燃やす、弟の前で母ちゃんホームレスに犯させて殺して、お前の前で弟を殺す。……うちの頭、優しくない?責任はお前だけが取ればいいって。お前がまた纏めてくれるなら、お前だけ落とし前付ければずっと停戦協定結ぼうなって言ってるんだ」
加害者側の、上から目線で言ってきたテメェ等如きとな。桃屋はもう何も考えられなかった、もう、なにも。
「……落とし前、を、」
「あ゛に!?」
「落とし前を、付け……ます」
「おう、良いね。男だよ、桃屋」
黒澤は連れてきた……三年の男に任せ、終わった後によく頑張ったね!じゃ、これで停戦協定結んだよ!宜しくねえ、とどちゃクソ優しい顔で言った。最近タケから学んだDV王戦法であった。
「名前っち~、友っちちゃんとでけたって~!ねえ゛なんで俺ちん行ったらダメなの」
『言ったでしょ、タケちゃん折るからだよ。骨も心も』
「えへえへ名前っち上手いこと言うねえ可愛いねえ」
『う~ん話が通じないこの感じ。中一の頃まだ話通じたよね。あ、でも。東陽台と三生高には山田と出てもらおうかな』
「ほんと?やった~!骨は?」
『三生高と東陽台には頭が私ってバレてるからさ、私がお話してからにしてくれる?』
「おけぴ!名前っち、バレたくなかったのにね」
『どうやったって女ってのは舐められる。力の差も思考も違ぇからね、仕方ないこと。部外者はいつだって私なんだ』
大体、不良社会ってのは……戸亜留の勢力に女なんか要らないのだ。私だって混ざってる奴なんざ見たらお前なに?邪魔しにきてんの?森に帰りな?ってなるし。これって私スケバンになるんです?絶対嫌なんですけど、まぁ、三年になったら早々に誰かに譲ろう。それか育てよ。それしかない。なっちまったもんをいつまでもグチグチ言ってたらこの学校を護れない。
名前は勢力に属した事は無かった。強いて言えば加地屋中の時に名前を慕って着いてきてくれた奴等が居て、自然とそういう一派になった事はあるけど。だから、武装は勿論鳳仙、鈴蘭……はまぁあれだけど、どこだって誰だって好きなら友達、どことか知らない、というスタンスでやって来たのだ。
一応、頭張ったからってそのスタンスは変えない。うちの高校は好き好んで他所の勢力にちょっかいかけないし、なんならこの高校にだってまだ九里虎の彼女の麻美だって居ますし。そこら辺はオープンよ。
「そう言えば十希夫ちゃとはチューした?!!!」
『ングッフッゴッガハッ』
「んへへ噎せ方一緒~!」
『……やめて、タケちゃん。とっきーも、そういうの言われると迷惑するだろうし』
「ほわ!!?」
「なん゛!!!?」
「キャー!!!!!!」
その場に居たクラスメイト達も何も風のように振り向いちまった。マジ?は?え?と。実はクラス全体のグループLINEとは別に見届け隊というグループがあるのだが(山田、タケ、一部のクラスメイト、林田、月本光政と光義)、先日のデートの写真だとかめちゃくちゃ送っていたので皆知ってる。ついでにあの後村田家に待機していた山田とタケが、手を繋ぎながら帰ってくる二人を激写までしていた。周りに男が沢山いた名前だが、浮ついた話が無くて皆ワクワクしている。
「えっ……つまり、十希夫ちゃの事……しゅき……?」
『いや、待ってタケちゃん。あんま考えてないし、今あんま考えたくないからマジで。……ただ』
「「「ただ?」」」
『こわ。……もう少ししたら、卒業するじゃん、皆。……とっきーは、戸亜留に残るんかなって』
「え聞いてないの」
『…………なんか怖くて聞けない。なんでかな』
置いてっちゃうかな、とボソッと俯いて零した名前にタケは一瞬真顔になった。秒で笑顔に戻す。
「ごめん名前っちおしっこ我慢ちてた……いってきてい?」
『いやそれは行って???膀胱炎になるやが????』
「うんちも……?」
『いっぱいちて……?』
「後からうんこマンとか言わない?」
『お前私を何年生だと思ってんの????』
ンはは!と笑ってタケは猛スピードで教室から出る。勿論、向かうは鈴蘭、今行くぞ十希夫、お前今日が命日or記念日だ。
『あっタケちゃーん?』
「ッはぁーい!」
『トイレ終わったらすぐ来てくれる?今日ねパフェ食べに行こ』
「マ゛……?」
『あれだって温かいチョコパフェにかけて溶かしながら食べるらしいよ。楽しみね、山田もうちょいで戻るから皆で行こうね!』
「そ゛う゛た゛ね゛」
『あっごめんおしっこ限界?行ってきな』
「う゛ん゛」
残念ながら十希夫の元へは向かえない。残念だけど。ぶっちゃけ十希夫より名前と山田とパフェ食う方が全然優先事項だし。仕方ねえな。
「あっ十希夫ちゃ~?ねえ名前っちとチューした!?」
《してねーよ!!!!》
電話しないとは言ってない。