そのじゅういち
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目が覚めるとめちゃくちゃ部屋が寒い。十三お前昼寝の域を超えてるぞ。十三の寝起きがめちゃくちゃ悪いのは眠りが基本浅くてちょっとした刺激で起きてしまうからなのだが、今日は十三の腕から脱出しても全然起きなかった。もしかしたら、私が帰らない間ろくに寝ていなかったのかもしれない。寝る前にはかかっていなかったタオルケットがかかっていたので将五が帰ってるのかもしれない。
携帯の画面には通知が二件。山田から「花ちゃんの勝ちーーーーーッ!」というLINEと、一年の後輩から都合のいい時連絡をくれというLINEだった。
茶の間から出て部屋に向かう。将五は隣の部屋だが、聞くなら勝手に聞けばいい。その方が楽しいから。
部屋に入って後輩に電話をかける。部屋の前に気配を感じて思惑通り過ぎるな、とちょっと苦笑した。
『悪い、寝てたわ。どした?』
《楠木、なんか苛立ってるみたいです。ちょこちょこ苗字先輩達の教室に行ってて、居ないと解ったら凄い顔してました》
『焦ってんのかね~。悪いね、一年もアレの取り巻きとか居るから見てるの大変でしょう』
《いえ!俺はアレ嫌いですし。……それに、林田先輩や、苗字先輩の方針に従う奴の方が多いんですよ、喧嘩に飽きてここに来てる奴とか、そもそも一般生徒のが多いですしね》
『あぁ、そうね。……本当に。……しばらく、嫌な思いさせる。大きな戦争とかにはしない予定だから、もう少し我慢してくれ』
《も~~~!!!!!飽きたからと言って舐められて黙ってる程血の気が少ない奴このガッコに居ませんってば!!!!有事なんスからいっぱい使ってください!!!三年の人等めちゃくちゃ寂しがってましたよ!!!!》
『んふふ。ありがとね。じゃ、一つお願いがあるから、これは二年の動いてる奴等と共有してくれる?』
これは、常磐の頭としてのお願いだよと静かに、それでもハッキリ言うと部屋の外の気配が揺れた。
『三年は一般生徒に気配って貰うからよ、お前等にゃ焚八、白堂、……河二ら辺を見張ってもらいたい。もしあれなら、殺していいよ』
《、ハイ!任せてください》
頭、とスピーカーから元気に響いた。さて、これで将五はどうするのか。ぴ、と通話を切って、わざとらしくドアまで歩く。気配は動かない。どんな反応見せるのかなとワクワクしていたら、出る直前に電話がかかってきた。は?誰?と思えば鉄生さんだった。
『もしもしー』
《おう名前か!怪我の具合はどうだ》
『今良い感じー!もう家に帰ってきたよ』
《これから飯食いに行くんだけどよ、一緒に行かねえか?》
うーん、とちょっと考える。鉄生さんには世話になってるし、何より普通に大好き。……今、外に出るなら一人で出たかった。狙われる可能性があるから。武装を、鉄生さんを巻き込みたいとは思っていない。
《もう家の前に居るからな!》
『早い早い早い今行くね』
ま、いっかとそのまま外に出る。将五が無言でそこに立っていたから、行ってきますとだけ言うと名前、と呼ぶので薄く笑う。
『ね、もう遅いね』
好き勝手やるだけだけど、知らないフリが出来る立場じゃなくなってしまった。悲しいことに。伸ばした手をそのままに、悲しげな目をした将五を無視してそのまま家を出た。鉄生さんと将太さんがいて、おひさ!と手を上げてそのまま鉄生さんの後ろに乗る。
「お前よく鉄生のケツに乗るな」
「ど~いう意味だ将太」
『鉄生さん運転クソ荒いからね仕方ないね』
ファミレスで各々ご飯を頼む。わーいチーズハンバーグー!と馬鹿みたいな声を出せばまだまだガキだなと笑われた。五月蝿いわ。
「あの後も山田の家に居たんか?」
『うん。未だに狙われてるのは解ってるからね、まぁそっちも大変そうじゃん?』
「まぁな。名前、家出る時は誰かと出るんだぞ」
『う~ん確約出来ない。あ、うちの制服がチラホラ動いてるかもだけど、気にしないでくれる?』
「……お前の学校、不良は少ないんじゃなかったか?」
『あ!お姉さん食後にジャンボパフェください!』
「聞けよ」
『将太さんそれ以上話すと鉄生さんに言うからね中学二年の』
「待って」
『隣の席の女の子にちょっ』
「あーあーあー!!チョコパフェも食うか??!」
『やったぜ』
「将太の弱みまで握ってんのかお前」
『乙女の嗜みってやつよ』
「クソが…………」
そういやもうちょいしたら夏休み入るさ、と言えば宿題終わるんか?とめちゃくちゃ馬鹿にした顔で言ってくる鉄生さん。言っとくけど鉄生さんより頭は良いわ。
『鉄生さん花火したい花火』
「良いな、やるか」
「打ち上げにするか?」
『ロケット花火は?』
「お前好誠の兄貴から聞いたぞ、昔ロケット花火将五に向けて打ったんだろ」
「何やってんのお前」
『喧嘩してたから……』
「ロケット花火禁止な」
『そんなぁ!!!!醍醐味じゃん!!!ロケット花火の楽しさを教えたのは春道お兄さんだって言うのに!?』
「坊屋春道!!!!?」
危ないのは辞めなさいと将太さんに真顔で言われてハァイと中身のない返事をして、ハンバーグ食べ終わってパフェを頼む。
『そう言えばね、もうちょいしたら中学生ん時の友達が戸亜留に戻ってくるんだ』
「そうなんか、仲良かったんか?」
『うん。ただ武装を見かけたらめちゃくちゃキレてドロップキックかますような奴でね、あと将五とかにめちゃくちゃキレ散らかして走り出すような奴』
「こわ」
『ンでも、めちゃくちゃ武装には当たり強いけど、“今の”武装が悪いわけじゃないから、先にごめんねしとく』
そう言えば、と将太が昔の記憶を掘り出す。数年前、五代目で自分が入った頃「ウワーーーーーッ武装だァーーーーーッ!!ころちっち!ころちっち!ええーーーんころちっち!!!」と喧しい見るからにやべぇ男が居た気がする、と。実際その男なのだが、将太はあんまり覚えていない。ただ、当時稲田が「三代目に恨みがあるだけだ」と言っていた気がする。あれには仲のいい女が居た気もするけど知らん。
この後めちゃくちゃパフェ食いまくって将太さんに泣かれた。帰りも鉄生さんのケツに乗って送ってもらったのだが、家に入るとめちゃくちゃ無言の十三と将五が居たので無視することにする。
携帯の画面には通知が二件。山田から「花ちゃんの勝ちーーーーーッ!」というLINEと、一年の後輩から都合のいい時連絡をくれというLINEだった。
茶の間から出て部屋に向かう。将五は隣の部屋だが、聞くなら勝手に聞けばいい。その方が楽しいから。
部屋に入って後輩に電話をかける。部屋の前に気配を感じて思惑通り過ぎるな、とちょっと苦笑した。
『悪い、寝てたわ。どした?』
《楠木、なんか苛立ってるみたいです。ちょこちょこ苗字先輩達の教室に行ってて、居ないと解ったら凄い顔してました》
『焦ってんのかね~。悪いね、一年もアレの取り巻きとか居るから見てるの大変でしょう』
《いえ!俺はアレ嫌いですし。……それに、林田先輩や、苗字先輩の方針に従う奴の方が多いんですよ、喧嘩に飽きてここに来てる奴とか、そもそも一般生徒のが多いですしね》
『あぁ、そうね。……本当に。……しばらく、嫌な思いさせる。大きな戦争とかにはしない予定だから、もう少し我慢してくれ』
《も~~~!!!!!飽きたからと言って舐められて黙ってる程血の気が少ない奴このガッコに居ませんってば!!!!有事なんスからいっぱい使ってください!!!三年の人等めちゃくちゃ寂しがってましたよ!!!!》
『んふふ。ありがとね。じゃ、一つお願いがあるから、これは二年の動いてる奴等と共有してくれる?』
これは、常磐の頭としてのお願いだよと静かに、それでもハッキリ言うと部屋の外の気配が揺れた。
『三年は一般生徒に気配って貰うからよ、お前等にゃ焚八、白堂、……河二ら辺を見張ってもらいたい。もしあれなら、殺していいよ』
《、ハイ!任せてください》
頭、とスピーカーから元気に響いた。さて、これで将五はどうするのか。ぴ、と通話を切って、わざとらしくドアまで歩く。気配は動かない。どんな反応見せるのかなとワクワクしていたら、出る直前に電話がかかってきた。は?誰?と思えば鉄生さんだった。
『もしもしー』
《おう名前か!怪我の具合はどうだ》
『今良い感じー!もう家に帰ってきたよ』
《これから飯食いに行くんだけどよ、一緒に行かねえか?》
うーん、とちょっと考える。鉄生さんには世話になってるし、何より普通に大好き。……今、外に出るなら一人で出たかった。狙われる可能性があるから。武装を、鉄生さんを巻き込みたいとは思っていない。
《もう家の前に居るからな!》
『早い早い早い今行くね』
ま、いっかとそのまま外に出る。将五が無言でそこに立っていたから、行ってきますとだけ言うと名前、と呼ぶので薄く笑う。
『ね、もう遅いね』
好き勝手やるだけだけど、知らないフリが出来る立場じゃなくなってしまった。悲しいことに。伸ばした手をそのままに、悲しげな目をした将五を無視してそのまま家を出た。鉄生さんと将太さんがいて、おひさ!と手を上げてそのまま鉄生さんの後ろに乗る。
「お前よく鉄生のケツに乗るな」
「ど~いう意味だ将太」
『鉄生さん運転クソ荒いからね仕方ないね』
ファミレスで各々ご飯を頼む。わーいチーズハンバーグー!と馬鹿みたいな声を出せばまだまだガキだなと笑われた。五月蝿いわ。
「あの後も山田の家に居たんか?」
『うん。未だに狙われてるのは解ってるからね、まぁそっちも大変そうじゃん?』
「まぁな。名前、家出る時は誰かと出るんだぞ」
『う~ん確約出来ない。あ、うちの制服がチラホラ動いてるかもだけど、気にしないでくれる?』
「……お前の学校、不良は少ないんじゃなかったか?」
『あ!お姉さん食後にジャンボパフェください!』
「聞けよ」
『将太さんそれ以上話すと鉄生さんに言うからね中学二年の』
「待って」
『隣の席の女の子にちょっ』
「あーあーあー!!チョコパフェも食うか??!」
『やったぜ』
「将太の弱みまで握ってんのかお前」
『乙女の嗜みってやつよ』
「クソが…………」
そういやもうちょいしたら夏休み入るさ、と言えば宿題終わるんか?とめちゃくちゃ馬鹿にした顔で言ってくる鉄生さん。言っとくけど鉄生さんより頭は良いわ。
『鉄生さん花火したい花火』
「良いな、やるか」
「打ち上げにするか?」
『ロケット花火は?』
「お前好誠の兄貴から聞いたぞ、昔ロケット花火将五に向けて打ったんだろ」
「何やってんのお前」
『喧嘩してたから……』
「ロケット花火禁止な」
『そんなぁ!!!!醍醐味じゃん!!!ロケット花火の楽しさを教えたのは春道お兄さんだって言うのに!?』
「坊屋春道!!!!?」
危ないのは辞めなさいと将太さんに真顔で言われてハァイと中身のない返事をして、ハンバーグ食べ終わってパフェを頼む。
『そう言えばね、もうちょいしたら中学生ん時の友達が戸亜留に戻ってくるんだ』
「そうなんか、仲良かったんか?」
『うん。ただ武装を見かけたらめちゃくちゃキレてドロップキックかますような奴でね、あと将五とかにめちゃくちゃキレ散らかして走り出すような奴』
「こわ」
『ンでも、めちゃくちゃ武装には当たり強いけど、“今の”武装が悪いわけじゃないから、先にごめんねしとく』
そう言えば、と将太が昔の記憶を掘り出す。数年前、五代目で自分が入った頃「ウワーーーーーッ武装だァーーーーーッ!!ころちっち!ころちっち!ええーーーんころちっち!!!」と喧しい見るからにやべぇ男が居た気がする、と。実際その男なのだが、将太はあんまり覚えていない。ただ、当時稲田が「三代目に恨みがあるだけだ」と言っていた気がする。あれには仲のいい女が居た気もするけど知らん。
この後めちゃくちゃパフェ食いまくって将太さんに泣かれた。帰りも鉄生さんのケツに乗って送ってもらったのだが、家に入るとめちゃくちゃ無言の十三と将五が居たので無視することにする。