そのじゅういち
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『いやぁ、あの寿ちゃんの顔傑作だったね』
「俺はお前が恐ろしいよ」
あの後、天地寿は咄嗟に切り替える事も出来ずにフリーズした。ケラケラと笑いながら名前は『1週間以内に箕月を差し出せ』と告げた。そこから芋づる式に楠木をぶっ殺そ!という作戦であった。
もう三日もすれば私達は夏休みだ、ちょっと忙しい時期になる。なにせす~ぐ暴れる奴もいるしね。ヘンパイが倒れてる中、見張らなきゃいけない。
『三生高と東陽台はもう不可戦なんて関係ねえだろうし、うちの不良共も、ヘンパイがやられて殺気立ってる。……二年三年は、良いよ。私が仕切るのに賛成してくれてるから』
「問題は一年。殆どの奴は躾けたけど、楠木の取り巻きがいる」
『困ったもんさ、これだから役目とか要らねーのにね』
「……俺、名前が楽しく出来ないなら、嫌だよ」
『あんがと。でもね、それを楽しくやるのがうちらでしょ』
「……そーね」
ボッコボコにされた林田の瑞希の見舞いの帰りである。流石に包帯だらけな姿を見て爆笑したけれど、んで誰にやられたん?と聞く名前の目は鋭かった。名前は切り替えていた、ちゃんと、これから戦争になる事は解った上で個人的に聞いたのだ。
名前を聞いてから、林田は名前にごめんね、と零した。名前が一番適任だと言った癖に、名前を縛り付けるような事をしてしまう自分を許して欲しかった。
でも、名前は笑って言うのだ。『別に縛られるような事じゃないからね』と。
「んで、これからどうすんの?」
『そうね、ま、勝手に動いてくれるんじゃねーかなァ』
「向こうから?」
『うん。寿は多分秒で箕月を差し出そうとするだろうけど、もう少し遊ばせたいのも事実。だから、猶予期間は箕月を使うと思う。………勘だけど、次は河二か、鳳仙辺りを狙うんじゃないかな、寿は多分最後に花ちゃんを狙うと思う。周りから瓦解してくだろうしね、河二、もしくは鳳仙までの計画を含めると、』
「……一週間で収まるって?」
『ついでに言えば、将五と春ちゃんが裏で“蠍”が動いてるって気付いたらしいからね。んふ、武装が箕月を捕まえるのが先か、寿が私に差し出すのが先か。どちらにしても、箕月は生きていられないし楠木は協力者を失う』
「この一週間で楠木が動くって事は?」
『それはどうかな、多分寿はみっちり箕月を使うだろうからそんな暇があるかねえ。単体で動いても、別に怖くないからな。警戒は、した方がいいよ』
「……末恐ろしいよ、本当に」
駅構内を歩く。男子トイレの方からやいやい聞こえるけど、チラッと鳳仙の制服が見えた。何しとん???
『あれ、亜久津の金ちゃんじゃん。何してんのこんなとこで』
「お!名前か。いやな、今鳳仙の奴等に手ぇ合わせてたとこ」
『なんで?』
背後からぶおんと鳳仙のハゲが飛んでいく。うわ、と恐る恐る二人で振り向くと、完全にガチギレている九里虎と、吹っ飛ばされてる福助、光法の姿が。
『うわ、ご愁傷さまじゃん』
鳳仙は皆嫌いじゃないし、好きの部類だけど、まぁ九里虎が相手ならなぁと遠い目になる。山田も隣で苦笑いしているのが見えた。
が、興奮しきった九里虎の標的は亜久津の金次に移る。頑張って!と笑って逃げると薄情者ーーーーーッ!と叫ばれたけどめちゃくちゃ笑ってしまった。
『いやぁ、あの寿ちゃんの顔傑作だったね』
「俺はお前が恐ろしいよ」
あの後、天地寿は咄嗟に切り替える事も出来ずにフリーズした。ケラケラと笑いながら名前は『1週間以内に箕月を差し出せ』と告げた。そこから芋づる式に楠木をぶっ殺そ!という作戦であった。
もう三日もすれば私達は夏休みだ、ちょっと忙しい時期になる。なにせす~ぐ暴れる奴もいるしね。ヘンパイが倒れてる中、見張らなきゃいけない。
『三生高と東陽台はもう不可戦なんて関係ねえだろうし、うちの不良共も、ヘンパイがやられて殺気立ってる。……二年三年は、良いよ。私が仕切るのに賛成してくれてるから』
「問題は一年。殆どの奴は躾けたけど、楠木の取り巻きがいる」
『困ったもんさ、これだから役目とか要らねーのにね』
「……俺、名前が楽しく出来ないなら、嫌だよ」
『あんがと。でもね、それを楽しくやるのがうちらでしょ』
「……そーね」
ボッコボコにされた林田の瑞希の見舞いの帰りである。流石に包帯だらけな姿を見て爆笑したけれど、んで誰にやられたん?と聞く名前の目は鋭かった。名前は切り替えていた、ちゃんと、これから戦争になる事は解った上で個人的に聞いたのだ。
名前を聞いてから、林田は名前にごめんね、と零した。名前が一番適任だと言った癖に、名前を縛り付けるような事をしてしまう自分を許して欲しかった。
でも、名前は笑って言うのだ。『別に縛られるような事じゃないからね』と。
「んで、これからどうすんの?」
『そうね、ま、勝手に動いてくれるんじゃねーかなァ』
「向こうから?」
『うん。寿は多分秒で箕月を差し出そうとするだろうけど、もう少し遊ばせたいのも事実。だから、猶予期間は箕月を使うと思う。………勘だけど、次は河二か、鳳仙辺りを狙うんじゃないかな、寿は多分最後に花ちゃんを狙うと思う。周りから瓦解してくだろうしね、河二、もしくは鳳仙までの計画を含めると、』
「……一週間で収まるって?」
『ついでに言えば、将五と春ちゃんが裏で“蠍”が動いてるって気付いたらしいからね。んふ、武装が箕月を捕まえるのが先か、寿が私に差し出すのが先か。どちらにしても、箕月は生きていられないし楠木は協力者を失う』
「この一週間で楠木が動くって事は?」
『それはどうかな、多分寿はみっちり箕月を使うだろうからそんな暇があるかねえ。単体で動いても、別に怖くないからな。警戒は、した方がいいよ』
「……末恐ろしいよ、本当に」
駅構内を歩く。男子トイレの方からやいやい聞こえるけど、チラッと鳳仙の制服が見えた。何しとん???
『あれ、亜久津の金ちゃんじゃん。何してんのこんなとこで』
「お!名前か。いやな、今鳳仙の奴等に手ぇ合わせてたとこ」
『なんで?』
背後からぶおんと鳳仙のハゲが飛んでいく。うわ、と恐る恐る二人で振り向くと、完全にガチギレている九里虎と、吹っ飛ばされてる福助、光法の姿が。
『うわ、ご愁傷さまじゃん』
鳳仙は皆嫌いじゃないし、好きの部類だけど、まぁ九里虎が相手ならなぁと遠い目になる。山田も隣で苦笑いしているのが見えた。
が、興奮しきった九里虎の標的は亜久津の金次に移る。頑張って!と笑って逃げると薄情者ーーーーーッ!と叫ばれたけどめちゃくちゃ笑ってしまった。