そのじゅう
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あれから暫く、名前がごめんなさいと泣きじゃくって十希夫がうっわ泣きやがったとガシガシ頭を撫でていた。名前にとって先輩後輩の繋がりだなんて男女では成立しないと思っていた、だって甘やかしてくる身内ばかりだったから。先輩後輩してるのなんて男同士の奴等だったし、ちゃんと先輩として怒ってくれるなんて思ってもみなかったから。
「別に大人しくしろたァ言わねえけどよ、それがお前のいい所でもあるからな。ただ頼むから、死んでも良いとは二度と言うな。一人で戦うんじゃねえ、自分の実力はしっかり解ってんだろ」
『う゛~ッぐぅ~~~~~~』
「は、お前顔ぐちゃぐちゃだぞ」
この女ちょっと本気で言ってやらなきゃと思いはしたが、ここまで泣くとは思ってなかった。ちょっと罪悪感が湧いてきた。いくらなんでも十希夫だって可愛い後輩の涙なんてそうは見たくないし、女を泣かす趣味はあんまり、あんまりないので。
ガシャーーーーーーン!!!!!!!と階下からド派手な音が響く。思わず名前を引き寄せて護る体制になる。名前もぐずぐずと泣いているが頭の片隅で襲撃かと片手でクロサーの部屋に武器が無いかと探る。
『あっ』
「あ?」
『エロ本出てきちった……』
「…………………………ばっちいからポイしといてやれ」
『なんでそんな子供に言うみたいに言うの????』
「いや、俺なりのクロサーへの慈悲」
『慈悲とは』
十希夫がゆっくりドアを開けてみると、階下から聞こえる怒鳴り声。完全に兄弟喧嘩。今のタイミングでやらなきゃいけないことだった???
「つーか最近テメェ生意気だぞコラァ!!!」
「は~~~????ブロッコリーを森の味がするとか言ってる人に言われたくないんですけど~~~~????そんなんだからそんな不細工なんじゃないんですか~~~~~???????」
「殺す」
「やってみろお前の後原田十希夫な。時と場合ではアイツ去勢する」
「尊厳を奪ってやるな」
「だってアイツ月に四、五人は女喰ってそうな顔してるもん!!!!どうすんのお前怒った弾みでお前の部屋でいかがわしい事してたら!!!!名前初心だからす~ぐ喰われるぞあんなん!!!」
「えっ十希夫そこまで女喰ってっかな……」
なお、十希夫は去勢ら辺から名前の耳を塞いでいた。完全に聞こえないように密閉した。なになになになに、と名前が不安げにキョロキョロするので悪いなとは思いつつ、好き勝手言われ過ぎてそろそろキレかけている。喰ってねえ。黒澤家の中の俺は一体どうなっているのか。
「いや絶対喰ってる。絶対えげつないプレイとかして女についていけねえって振られるタイプ」
「あ~~~マニアックなタイプか~」
「あ~じゃねえよお前のエロ本ぶちまけるぞクロサー!!!!!!!」
とうとう耐えきれなくなって素早く名前をクロサーの布団を拝借し簀巻きにし、エロ本片手に下に降りた。後ろからちょっとー!!と叫ばれるが気にしない。そのままの勢いでクロサーに投げ付けると何すんだテメェと怒鳴るがこちらの台詞。
「つーかテメェ解りやすい所にエロ本置いてんじゃねーよ!!!それ名前が見付けたんだからな!!!!」
「何お前説教しに行って人の部屋散策してんの?」
「襲撃かと思ってアイツ武器探したらあったらしい」
「うっわ兄貴なにこのエロ本。二度と名前に近付かないで」
「良いだろエロ本くらい好きに読ませろ!!!!」
「あと黒澤弟、俺ァそんな女喰ってねえ。マジで。誤解を生むような事言うな」
「えっごめんなさい原田パイセン名前と兄貴の部屋は無事?ベッタベタになってない?」
「表出ろ~~????」
「そういや、名前は?」
「簀巻きにしてきたけど」
「簀巻き???」
あの女の事だから、簀巻きからすぐ脱出して下に降りてくると思ったのだが、まだ降りてこない。どうかしたんか、と友哉が声を上げるも返事がない。
「……十希夫……?」
「誤解だ、ちょっと怒ってちょっと頭突きしただけだから」
「キッス(頭突き)!!!?」
「おいおいおい十希夫」
「頭突きだっつってんだろ!!!!」
「簀巻きってもしかして致してたりした……?」
「おいコラァ!!!!!」
テメェいい加減にしろよと友哉の首を絞めるとめちゃくちゃごめん!と言いながら笑ってた。最悪だなコイツ。するとようやく名前が降りてくるが、やけにコソコソしていた。もう怒ってない?の意である。解っちゃいるけど悪ノリするのが黒澤友哉という男である。ここぞとばかりに十希夫の肩を掴んだ。
「……………………緊縛プレイはうちの子には早いんですけど…………………………」
「クロサー!!!テメェの弟どうなってやがる!!!!!」
「マンネリ防止くらいでやってくれ。あと俺の部屋はラブホじゃねーからな」
「クロサーーー!!!!!!!名前!!もう怒ってねえから早く来い!!!」
『うん』
「うっっわ何あれ。亭主関白?引くわ」
「今時モテねえぞお前。秀吉さん見習えお前」
「後で覚えとけよ……」
そろそろ辞めてやるか話進まねえし、と友哉が名前を手招きする。だがここで予想外の事が起こる、友哉は勿論クロサーの所へは行かないと思っていたが、あんだけおっかない顔で怒られたんだろうから十希夫の元へも行かないと思っていた。絶対自分の隣に座ると思っていた。
そしたらなんだ、名前はめちゃくちゃ大人しい顔して十希夫の隣に座って携帯を弄り始めやがった。
「ン、のクソ野郎~~~~~テメェ~~~~~説教だけじゃなかったんか~~~????」
「待て、おい、誤解だ。いや、ほんとに。誤解だから」
「言い逃れ出来ねえな十希夫」
「いやほんとに。ほんとに」
実際殆ど口説いたような事は言ったけど自覚がないので。またわちゃわちゃし始めたら辺に、ポツリと名前が言葉を吐いた。
『一旦黙ってくれる?』
「あっハイ。ごめん名前」
「あっ悪い黙ります」
「見苦しいもん見せちまってすみませんでした」
どんなツッパった野郎共でも、怒った女にゃ逆らえない。それが真面目な顔なら尚更。
『友哉、お前、私と一緒に地獄に行ってくれるな?』
その言葉に、一瞬呆れた顔をして、それでも嬉しそうな顔をする友哉。そして諦めの表情を浮かべる十希夫を生暖かい目で見るクロサーだった。
あれから暫く、名前がごめんなさいと泣きじゃくって十希夫がうっわ泣きやがったとガシガシ頭を撫でていた。名前にとって先輩後輩の繋がりだなんて男女では成立しないと思っていた、だって甘やかしてくる身内ばかりだったから。先輩後輩してるのなんて男同士の奴等だったし、ちゃんと先輩として怒ってくれるなんて思ってもみなかったから。
「別に大人しくしろたァ言わねえけどよ、それがお前のいい所でもあるからな。ただ頼むから、死んでも良いとは二度と言うな。一人で戦うんじゃねえ、自分の実力はしっかり解ってんだろ」
『う゛~ッぐぅ~~~~~~』
「は、お前顔ぐちゃぐちゃだぞ」
この女ちょっと本気で言ってやらなきゃと思いはしたが、ここまで泣くとは思ってなかった。ちょっと罪悪感が湧いてきた。いくらなんでも十希夫だって可愛い後輩の涙なんてそうは見たくないし、女を泣かす趣味はあんまり、あんまりないので。
ガシャーーーーーーン!!!!!!!と階下からド派手な音が響く。思わず名前を引き寄せて護る体制になる。名前もぐずぐずと泣いているが頭の片隅で襲撃かと片手でクロサーの部屋に武器が無いかと探る。
『あっ』
「あ?」
『エロ本出てきちった……』
「…………………………ばっちいからポイしといてやれ」
『なんでそんな子供に言うみたいに言うの????』
「いや、俺なりのクロサーへの慈悲」
『慈悲とは』
十希夫がゆっくりドアを開けてみると、階下から聞こえる怒鳴り声。完全に兄弟喧嘩。今のタイミングでやらなきゃいけないことだった???
「つーか最近テメェ生意気だぞコラァ!!!」
「は~~~????ブロッコリーを森の味がするとか言ってる人に言われたくないんですけど~~~~????そんなんだからそんな不細工なんじゃないんですか~~~~~???????」
「殺す」
「やってみろお前の後原田十希夫な。時と場合ではアイツ去勢する」
「尊厳を奪ってやるな」
「だってアイツ月に四、五人は女喰ってそうな顔してるもん!!!!どうすんのお前怒った弾みでお前の部屋でいかがわしい事してたら!!!!名前初心だからす~ぐ喰われるぞあんなん!!!」
「えっ十希夫そこまで女喰ってっかな……」
なお、十希夫は去勢ら辺から名前の耳を塞いでいた。完全に聞こえないように密閉した。なになになになに、と名前が不安げにキョロキョロするので悪いなとは思いつつ、好き勝手言われ過ぎてそろそろキレかけている。喰ってねえ。黒澤家の中の俺は一体どうなっているのか。
「いや絶対喰ってる。絶対えげつないプレイとかして女についていけねえって振られるタイプ」
「あ~~~マニアックなタイプか~」
「あ~じゃねえよお前のエロ本ぶちまけるぞクロサー!!!!!!!」
とうとう耐えきれなくなって素早く名前をクロサーの布団を拝借し簀巻きにし、エロ本片手に下に降りた。後ろからちょっとー!!と叫ばれるが気にしない。そのままの勢いでクロサーに投げ付けると何すんだテメェと怒鳴るがこちらの台詞。
「つーかテメェ解りやすい所にエロ本置いてんじゃねーよ!!!それ名前が見付けたんだからな!!!!」
「何お前説教しに行って人の部屋散策してんの?」
「襲撃かと思ってアイツ武器探したらあったらしい」
「うっわ兄貴なにこのエロ本。二度と名前に近付かないで」
「良いだろエロ本くらい好きに読ませろ!!!!」
「あと黒澤弟、俺ァそんな女喰ってねえ。マジで。誤解を生むような事言うな」
「えっごめんなさい原田パイセン名前と兄貴の部屋は無事?ベッタベタになってない?」
「表出ろ~~????」
「そういや、名前は?」
「簀巻きにしてきたけど」
「簀巻き???」
あの女の事だから、簀巻きからすぐ脱出して下に降りてくると思ったのだが、まだ降りてこない。どうかしたんか、と友哉が声を上げるも返事がない。
「……十希夫……?」
「誤解だ、ちょっと怒ってちょっと頭突きしただけだから」
「キッス(頭突き)!!!?」
「おいおいおい十希夫」
「頭突きだっつってんだろ!!!!」
「簀巻きってもしかして致してたりした……?」
「おいコラァ!!!!!」
テメェいい加減にしろよと友哉の首を絞めるとめちゃくちゃごめん!と言いながら笑ってた。最悪だなコイツ。するとようやく名前が降りてくるが、やけにコソコソしていた。もう怒ってない?の意である。解っちゃいるけど悪ノリするのが黒澤友哉という男である。ここぞとばかりに十希夫の肩を掴んだ。
「……………………緊縛プレイはうちの子には早いんですけど…………………………」
「クロサー!!!テメェの弟どうなってやがる!!!!!」
「マンネリ防止くらいでやってくれ。あと俺の部屋はラブホじゃねーからな」
「クロサーーー!!!!!!!名前!!もう怒ってねえから早く来い!!!」
『うん』
「うっっわ何あれ。亭主関白?引くわ」
「今時モテねえぞお前。秀吉さん見習えお前」
「後で覚えとけよ……」
そろそろ辞めてやるか話進まねえし、と友哉が名前を手招きする。だがここで予想外の事が起こる、友哉は勿論クロサーの所へは行かないと思っていたが、あんだけおっかない顔で怒られたんだろうから十希夫の元へも行かないと思っていた。絶対自分の隣に座ると思っていた。
そしたらなんだ、名前はめちゃくちゃ大人しい顔して十希夫の隣に座って携帯を弄り始めやがった。
「ン、のクソ野郎~~~~~テメェ~~~~~説教だけじゃなかったんか~~~????」
「待て、おい、誤解だ。いや、ほんとに。誤解だから」
「言い逃れ出来ねえな十希夫」
「いやほんとに。ほんとに」
実際殆ど口説いたような事は言ったけど自覚がないので。またわちゃわちゃし始めたら辺に、ポツリと名前が言葉を吐いた。
『一旦黙ってくれる?』
「あっハイ。ごめん名前」
「あっ悪い黙ります」
「見苦しいもん見せちまってすみませんでした」
どんなツッパった野郎共でも、怒った女にゃ逆らえない。それが真面目な顔なら尚更。
『友哉、お前、私と一緒に地獄に行ってくれるな?』
その言葉に、一瞬呆れた顔をして、それでも嬉しそうな顔をする友哉。そして諦めの表情を浮かべる十希夫を生暖かい目で見るクロサーだった。