そのはち
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《徹底的に調べろ。お前の同学年の可能性が非常に高い。楠木は××中出身だ、周辺の出身を当たれ。いいな》
「……解りましたところで名前さん大丈夫ですかお怪我はどうですか傷残ったりしませんかもし残ったら俺が嫁に貰います」
《お前それ次言ったら県南の海に沈むと思えよ》
ガチトーンの友哉の声はとても怖かった。
指示を出されたのは自称、名前の永遠の旦那様こと銀次である。銀次は普段はクールぶったダーツ好きの悪ガキだが、名前の事になるとあのツトムでさえも手を焼く程厄介だ。完全に拗らせている。実質ストーカーに近い。何故そこまで名前を崇拝と呼べるまで好いているかは割愛しよう。
銀次は名前が襲われたと聞いて頭に血が上るのではなく、まるで脳内に氷水をぶちまけられたかのような錯覚に陥った。何故あの人を。名前さんは素晴らしい人なのに、あんなに優しい人なのに、何故。
友哉に聞かされた瞬間思わず叫んだ。何故そんな事になった、誰がやったと。次の瞬間「テメェ誰に口聞いてやがる」ととてつもない低音ボイスで言われ頭を冷やした。
銀次は友哉に絡んでこっぴどく、それはもうこっぴどく叩きのめされた事がある。それも二度だ。
一度は中学時代、黒澤和光の弟とはどんなものかと絡んだ結果どうでもいいような視線を向けられつつ蹴り倒された。
二度目は自分が高校に上がった時ひたすら名前を校門の前で待ち続け付き纏い愛の言葉を囁き続けた結果名前が酷く憔悴し、駆け付けた友哉が光の速さで銀次の頚椎を蹴り付けた挙句鈴蘭にいる花や武藤蓮次等の前まで引き摺り「次に名前に付き纏ったら花、お前に責任取らせんぞ」とかつての眼光そのままに怒っていた。花はうん、ごめんな。と返すとすぐさま柔らかい顔になり帰った。しこたま花と蓮次と迫田に怒られた。
銀次にとっては名前は崇拝、神聖視するべき存在で友哉は畏怖と尊敬の対象なのだ。傷付けられたのなら、徹底的に。
『……って事だから、近かった山田の家で治療受けてる。心配しないで……うん、大丈夫。犯人は今特定中。うん、はーい』
「……十三さん、なんて?」
『物凄い低音ボイスで心配しまくった挙句に犯人特定出来たら詳細送れって言っとけって。山田に』
「LINE持ってるから任せろ。幼馴染み連中には?」
『いつの間に持ってたし。連絡してねーよ。今忙しい時期だし、どう影響与えるか解ったもんじゃねー。それより、やっぱこれ楠木のあれだと思う?』
「十中八九」
『だろうな』
「スマホ見てお前って確認したならまだお前の写真かなんかを保存してる可能性があるから、その線でも調べてる」
『そう。……ちなみに誰に調べさせてるの?』
「元京華で一個下の奴等。妥当だろ」
『確かに』
「とりあえずお前寝ろ。フラフラしてんの解ってんぞ 」
『……友哉、頼む』
「任せろ。兄貴、布団」
「あぁ」
リビングの隣の部屋に布団を敷けばすぐさま眠りについた名前をじ、と見詰めた。
名前はただの女なのだ、いくら周りに物騒な奴等が溢れていようと、いくら荒事に慣れていようと。大勢の男に囲まれて、怖くなかった筈がない。頭で冷静になれる名前だから良かったが、それでも説明する声は震えていた。変にプライド高いから指摘はしなかったが山田の声も震えるものと比例するように低く、凍った。
「絶対に、見つけ出してやる」
恨みのこもった唸り声がリビングに響いた
「……解りましたところで名前さん大丈夫ですかお怪我はどうですか傷残ったりしませんかもし残ったら俺が嫁に貰います」
《お前それ次言ったら県南の海に沈むと思えよ》
ガチトーンの友哉の声はとても怖かった。
指示を出されたのは自称、名前の永遠の旦那様こと銀次である。銀次は普段はクールぶったダーツ好きの悪ガキだが、名前の事になるとあのツトムでさえも手を焼く程厄介だ。完全に拗らせている。実質ストーカーに近い。何故そこまで名前を崇拝と呼べるまで好いているかは割愛しよう。
銀次は名前が襲われたと聞いて頭に血が上るのではなく、まるで脳内に氷水をぶちまけられたかのような錯覚に陥った。何故あの人を。名前さんは素晴らしい人なのに、あんなに優しい人なのに、何故。
友哉に聞かされた瞬間思わず叫んだ。何故そんな事になった、誰がやったと。次の瞬間「テメェ誰に口聞いてやがる」ととてつもない低音ボイスで言われ頭を冷やした。
銀次は友哉に絡んでこっぴどく、それはもうこっぴどく叩きのめされた事がある。それも二度だ。
一度は中学時代、黒澤和光の弟とはどんなものかと絡んだ結果どうでもいいような視線を向けられつつ蹴り倒された。
二度目は自分が高校に上がった時ひたすら名前を校門の前で待ち続け付き纏い愛の言葉を囁き続けた結果名前が酷く憔悴し、駆け付けた友哉が光の速さで銀次の頚椎を蹴り付けた挙句鈴蘭にいる花や武藤蓮次等の前まで引き摺り「次に名前に付き纏ったら花、お前に責任取らせんぞ」とかつての眼光そのままに怒っていた。花はうん、ごめんな。と返すとすぐさま柔らかい顔になり帰った。しこたま花と蓮次と迫田に怒られた。
銀次にとっては名前は崇拝、神聖視するべき存在で友哉は畏怖と尊敬の対象なのだ。傷付けられたのなら、徹底的に。
『……って事だから、近かった山田の家で治療受けてる。心配しないで……うん、大丈夫。犯人は今特定中。うん、はーい』
「……十三さん、なんて?」
『物凄い低音ボイスで心配しまくった挙句に犯人特定出来たら詳細送れって言っとけって。山田に』
「LINE持ってるから任せろ。幼馴染み連中には?」
『いつの間に持ってたし。連絡してねーよ。今忙しい時期だし、どう影響与えるか解ったもんじゃねー。それより、やっぱこれ楠木のあれだと思う?』
「十中八九」
『だろうな』
「スマホ見てお前って確認したならまだお前の写真かなんかを保存してる可能性があるから、その線でも調べてる」
『そう。……ちなみに誰に調べさせてるの?』
「元京華で一個下の奴等。妥当だろ」
『確かに』
「とりあえずお前寝ろ。フラフラしてんの解ってんぞ 」
『……友哉、頼む』
「任せろ。兄貴、布団」
「あぁ」
リビングの隣の部屋に布団を敷けばすぐさま眠りについた名前をじ、と見詰めた。
名前はただの女なのだ、いくら周りに物騒な奴等が溢れていようと、いくら荒事に慣れていようと。大勢の男に囲まれて、怖くなかった筈がない。頭で冷静になれる名前だから良かったが、それでも説明する声は震えていた。変にプライド高いから指摘はしなかったが山田の声も震えるものと比例するように低く、凍った。
「絶対に、見つけ出してやる」
恨みのこもった唸り声がリビングに響いた