「グラタン食うか」
『このクソ暑い中か』
「暑さなんて関係ねぇよ馬鹿野郎。餃子が食いてえんだ俺は」
『お前今グラタンっつったよな』
「口が悪いぞ名前。お兄ちゃん悲しい。」
『ちょっと考え事がねー』
「考え事？」
『んー』
「あ、変パイ生クリームの塗りが甘いよそこ」
「甘ったるいよぉ……」


変パイが調べたところ、うちの高校の男で女に絡んだ輩はいなかった（変パイ凄く舌打ちしてた）。今は家でケーキ作りながらその事を話してます。


「男は絡んでないんでしょ？なら？」
『女？』
「女同士で学校まで発展すんの？」
「うーん、考えにくいなぁ」
「なんの話か解らねーが、女絡みで喧嘩とかはザラにあるぞ。先入観は無くしとかねーと命取りだぞ」
「「せ、先輩……」」
「あと名前お前喧嘩はすんなよ俺が泣くぞ」
『ごめん』
「おい？」
『ごめん！！』
「テメー等ふざけんなよ！！名前には喧嘩させんなよ！！！」
「いやコイツが突っ込んでったんで」
「コイツ等が来ちゃったんで」
『嬉嬉として玉潰しました』
「よろしい」
「「いいの？」」



とりあえず名前着替えてこい言われたので着替えてきます。ダッシュダッシュ。


「……んで、どこのどいつと喧嘩したんだお前等」
「名前いなくなった途端ガラッとテンション変えるのやめてもらっていいです？」
「黙れ山田」
「ウィッス」
「三生高の奴等ッスよ。三生高の奴の彼女だかがうちの奴と揉めたらしーんすわ。それが誰か解んねーんで困ってんです」
「んで、変パイが囲まれて無双してたから名前が突っ込んだ」
「山田お前ちゃんと止めろ。怪我でもしてきたら俺ァ誰であろうと殺すからな。証拠もなく跡形もなくこの世から消し去るからな」
「おーこわ」
「でもさっきも言ったが、なにも男がやったとは言いきれねーからな」
「女同士って事、スよね」
「まぁ女の子怖いですからねー、彼女に惚れ込んでる男が彼女の話鵜呑みにして信じきっちまうなんてザラですし」
「黒澤お前女慣れしてんの？」
「こんな優等生が？そんなわけないっしょ変パイ」
「ぶっ殺すぞ」