『おはよ山田』
「おはよ。バイト昨日間に合ったの？」
『間に合ったよー。Aありがとねチャリ、チャリ置き場に置いといた』
「おー」
「つーか昨日なんか騒がしかったね。なんかあったのか？」
『知らん、なんか百鬼とかだから知らん』
「そっか。楠木は？」
『九里虎』
「きたこれ」


普通に授業を受けて普通に騒いで、あ、健康診断あるじゃん明日避難訓練じゃんとかそんな話。



今日は将五遅いんだよなー、何しよう。バイト休みだし。そこらで起きてる喧嘩なんか知らんぞ私は。


「ん…」
『ん？』
「おー、名前じゃねーか」
『おー蓮ちゃん。と、誰？』
「誰だ？」
「こっちは河二の世良だ。俺の仲間の幼馴染みの名前だよ」
『どもー世良くん。前ちぃちゃん事件の時チラッと会ったね』
「おう。ちぃちゃん？」
『小川千春。』
「あぁ、そういや会ったな」
「何してんだこんな所で」
『んや、暇でね。…兄ちゃんも今日残業だからさ、適当に買い物行こうかなって』
「そうか」


一瞬将五の事話しそうになった。蓮ちゃんならまだしもこの世良ってのはよー知らんから、あんま話したくないのが現状。


『んじゃ、行くわ』
「ちょっと待て名前」
『なんだよ蓮ちゃんー私暇じゃないんだよ』
「暇って言ってたじゃねーか今。」
『暇じゃない。じゃーね！』


「どうしたんだよ」
「いや…なんか変だなーと思ってな。」