そのにじゅうに
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「見て友っちーーーーーーーーッ!!!イルカさん!!!!タッチしてくれてる!!!!!!」
「そだね~ちょっと兄貴ちゃんと写真撮ってる?」
「父兄参観じゃねえんだぞ。ちゃんと撮ってる」
黒澤兄弟とタケは全然進展の無さそうな二人を放っておいてイルカのショーを見ていた。ガラの悪い男と穏やかな男と見るからに気が狂ってる男が来たら周りがビビったけれど、気が狂ってる男が率先して楽しんでるもんだから皆さんホッコリ。
「進んだかなぁあの二人」
「十希夫が男見せりゃワンチャン」
「やる時はやる男でしょ十希夫くんは」
「ただいま!!!!!!」
「はいおかえり」
「友っち今から水しぶきかけられるから合羽被りな?」
「言うのがおせえーーーーーーーーッ!!!」
「タケ俺には言わねえのか」
「カズミ濡れても別に良いでしょ?その為のバンダナじゃないの」
「違ぇんだよ」
「オドロキ」
肌寒くても水しぶきをぶっかけるのが戸亜留市スタイル。すっかりずぶ濡れになった三人はそろそろ様子でも見に行くかぁと売店でタオルを買ってから歩き回る。進んでるといいけど。
「あ」
「ん」
「お」
歩き回ってると、水槽の前で名前の背に腕を回す十希夫を見付けた。え??と黒澤兄弟が目を凝らす。顔は両極端な癖にこういう所はそっくりである。名前が十希夫に寄りかかってにっこり笑いながら話す姿を見てタケは少し黙ってから、上手くいったみたいだねえと笑う。
名前はプライドが高い割に元から自分の足りない所は人に助けを求める事が出来る女だった。相棒である二人に頼る事も出来る女だった。それでも、あぁやって人に寄りかかるのを見るとタケは少し寂しい気持ちもあるけれど嬉しかった。
「マ、泣かせたら十希夫ちゃの顔ベッッタベタにしてやるけどね」
「任せて俺コメさん呼ぶから」
「最終兵器出すんじゃねえよ」
「なんで最終兵器?名前っちは優しいって言ってたでしょそのヨネザキって人」
「バカヤロタケ、あの人はあのおっかねえ先輩達が逆らえねえ人だぞ」
「確かに他の人達のが目立ってたけどね。言葉のキレがヤバいんだよコメママ」
「コメママ」
「基本黙ってるけどな、なんかあったら全員を正座させられる人なんだよあの人は……」
「力じゃなくて言葉で捩じ伏せてくるの怖すぎるんだよあの人。人を殺す言葉ばかり選んでくるもん」
「コワ」
ちなみに27期生の連中は米崎に言葉のナイフでズダボロにされた事があったりする。花澤三郎は一度泣いてるしマサは五回泣いた。普段優しいし諭すような怒り方をする奴をキレさせてはいけない。
「……とりあえずどうする?」
「じゃ俺ちん歌うね」
「動画撮るわ」
「ミュージックスタート」
穏やかな水族館に突如流れるI Will Always Love You。ザワ……と館内がざわめくと同時に十希夫達もなにて?という顔をする。タケと山田がネイティブかよレベルの発音で歌いながら出ていくと二人の目は死んだ。やられた、という顔である。黒澤和光の腹筋も死にかけである。寄り添ってる二人に歌ってるのは一目瞭然なのでお客さん達も勘づいてニヤニヤし始めた。
「エンダァァァアアアアアアア!!!!!!」
「イヤァァァァァアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
『クソが』
「無駄に良い発音しやがって畜生」
「そだね~ちょっと兄貴ちゃんと写真撮ってる?」
「父兄参観じゃねえんだぞ。ちゃんと撮ってる」
黒澤兄弟とタケは全然進展の無さそうな二人を放っておいてイルカのショーを見ていた。ガラの悪い男と穏やかな男と見るからに気が狂ってる男が来たら周りがビビったけれど、気が狂ってる男が率先して楽しんでるもんだから皆さんホッコリ。
「進んだかなぁあの二人」
「十希夫が男見せりゃワンチャン」
「やる時はやる男でしょ十希夫くんは」
「ただいま!!!!!!」
「はいおかえり」
「友っち今から水しぶきかけられるから合羽被りな?」
「言うのがおせえーーーーーーーーッ!!!」
「タケ俺には言わねえのか」
「カズミ濡れても別に良いでしょ?その為のバンダナじゃないの」
「違ぇんだよ」
「オドロキ」
肌寒くても水しぶきをぶっかけるのが戸亜留市スタイル。すっかりずぶ濡れになった三人はそろそろ様子でも見に行くかぁと売店でタオルを買ってから歩き回る。進んでるといいけど。
「あ」
「ん」
「お」
歩き回ってると、水槽の前で名前の背に腕を回す十希夫を見付けた。え??と黒澤兄弟が目を凝らす。顔は両極端な癖にこういう所はそっくりである。名前が十希夫に寄りかかってにっこり笑いながら話す姿を見てタケは少し黙ってから、上手くいったみたいだねえと笑う。
名前はプライドが高い割に元から自分の足りない所は人に助けを求める事が出来る女だった。相棒である二人に頼る事も出来る女だった。それでも、あぁやって人に寄りかかるのを見るとタケは少し寂しい気持ちもあるけれど嬉しかった。
「マ、泣かせたら十希夫ちゃの顔ベッッタベタにしてやるけどね」
「任せて俺コメさん呼ぶから」
「最終兵器出すんじゃねえよ」
「なんで最終兵器?名前っちは優しいって言ってたでしょそのヨネザキって人」
「バカヤロタケ、あの人はあのおっかねえ先輩達が逆らえねえ人だぞ」
「確かに他の人達のが目立ってたけどね。言葉のキレがヤバいんだよコメママ」
「コメママ」
「基本黙ってるけどな、なんかあったら全員を正座させられる人なんだよあの人は……」
「力じゃなくて言葉で捩じ伏せてくるの怖すぎるんだよあの人。人を殺す言葉ばかり選んでくるもん」
「コワ」
ちなみに27期生の連中は米崎に言葉のナイフでズダボロにされた事があったりする。花澤三郎は一度泣いてるしマサは五回泣いた。普段優しいし諭すような怒り方をする奴をキレさせてはいけない。
「……とりあえずどうする?」
「じゃ俺ちん歌うね」
「動画撮るわ」
「ミュージックスタート」
穏やかな水族館に突如流れるI Will Always Love You。ザワ……と館内がざわめくと同時に十希夫達もなにて?という顔をする。タケと山田がネイティブかよレベルの発音で歌いながら出ていくと二人の目は死んだ。やられた、という顔である。黒澤和光の腹筋も死にかけである。寄り添ってる二人に歌ってるのは一目瞭然なのでお客さん達も勘づいてニヤニヤし始めた。
「エンダァァァアアアアアアア!!!!!!」
「イヤァァァァァアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
『クソが』
「無駄に良い発音しやがって畜生」