そのにじゅうに
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『美味しかったね』
「いつ見ても甘ったるいなお前」
『は?まだマシでしょ三段にチョコソースとキャラメルとホイップは』
「……お前将来病気にならねえよな?」
『クラスの医者候補に毎日血糖値計らせろって言われますね』
「計ってもらえ、好きなもん食えなくなるぞ」
『なんか常に糖分足りてないんだって。ほら名前ちゃん頭が回るので……』
「数学に使えりゃ良いのにな」
『は?意地悪言うなやハラキヨ』
「懐かしい呼び名使うな」
『一年の時だもんね。リーゼント十希夫くん?』
「そうな」
『小学生の頃チャンバラ少年だった十希夫くんが立派に育って……』
「ま~た軍司さん」
『こちら中坊軍司さんです』
「は?」
『ポンちゃんくれた』
「本城さん……」
食べ終わった二人はのんびりそこらを歩いていた。途中二人のデートを目撃した清広が暴走しかけて一緒に居た佐橋が頑張って止めるという事件があったが気付いていないからセーフ。
『ねえとっきー』
「ん?」
『バッティングセンターがある』
「行くかぁ」
それなりに身体を動かすのは好きな二人は即断でバッティングセンターに入る。休日だからか何個かボックスは埋まっている。
『行けとっきーホームラン』
「無茶言うなよ久しぶりなんだわ」
『選手交代のお知らせをしま~す!センター高田くんに変わりまして~苗字~』
「妙にアナウンスに似せてくんな」
『実際代打打ったんだよね』
「加地屋どうなってんだ」
『卒業してた好誠さんも出たことあるよ校内での試合』
「加地屋どうなってんだ?」
仕方ない、マジで名前の世代の加地屋はヤバかった。卒業した好誠、十三、果ては嫌がる玄場まで連れ出されたのだから。可哀想に。
バッティングセンターを出た二人は少し休憩するかぁと公園のベンチに座る。他愛のない話をして、少ししてから名前があ、と声を上げる。
「どうした」
『いやなんか面倒な誘い』
「面倒?」
『加地屋時代のさぁ~……まぁ言っちまえば、私とは仲が良くなかった女なんだけど。というか向こうは友達……ってか、なに?あのあれ』
「ゆっくり言えよ」
『彼氏出来たマウント取れる最高の女なのね私』
「ング」
『なんか彼氏出来たからお互いの彼氏連れて集まろ~!みたいな。厄介でねえ、一応中坊時代庇われた恩もあるから無碍に出来なくてさぁ』
加地屋時代、幼馴染連中の事で男女問わず敵が多かった名前は無論タケや他の奴等の助けもあって切り抜けてきたのだけど、この面倒な女も何故か一度名前を庇った事がある。いつもであれば切り捨てるような人間をいつまでも切り捨てていねえのはその理由があるからだった。
ンでも彼氏っつったってな~!あの女連れてかなかったら「え?!名前ちゃん彼氏居なかったの!?ごめん嫌味みたいになっちゃって……」なんて抜かしやがるだろう。地味にプライドに蹴りを入れてくる奴なので。
『マ、山田なり誰なりいるし良いけど』
言った瞬間、空気が瞬時に冷え込んだような錯覚に陥った。何事なのと名前が十希夫を見ると随分と鋭い目で名前を見下ろしている。
『とっきー、』
「名前」
『はい』
「俺じゃあ、駄目か」
『はい?』
「一緒に行くのが、俺じゃ不満か」
一瞬何を言ってるか解らなかった。理解して、名前は困惑の顔で彼氏役してくれる訳、と聞いた。すると十希夫は少し息を詰めて、ガシガシ頭を掻く。
「役じゃなくてよ」
『え』
「……お前の男として、連れてっちゃくれねえのかな」
『美味しかったね』
「いつ見ても甘ったるいなお前」
『は?まだマシでしょ三段にチョコソースとキャラメルとホイップは』
「……お前将来病気にならねえよな?」
『クラスの医者候補に毎日血糖値計らせろって言われますね』
「計ってもらえ、好きなもん食えなくなるぞ」
『なんか常に糖分足りてないんだって。ほら名前ちゃん頭が回るので……』
「数学に使えりゃ良いのにな」
『は?意地悪言うなやハラキヨ』
「懐かしい呼び名使うな」
『一年の時だもんね。リーゼント十希夫くん?』
「そうな」
『小学生の頃チャンバラ少年だった十希夫くんが立派に育って……』
「ま~た軍司さん」
『こちら中坊軍司さんです』
「は?」
『ポンちゃんくれた』
「本城さん……」
食べ終わった二人はのんびりそこらを歩いていた。途中二人のデートを目撃した清広が暴走しかけて一緒に居た佐橋が頑張って止めるという事件があったが気付いていないからセーフ。
『ねえとっきー』
「ん?」
『バッティングセンターがある』
「行くかぁ」
それなりに身体を動かすのは好きな二人は即断でバッティングセンターに入る。休日だからか何個かボックスは埋まっている。
『行けとっきーホームラン』
「無茶言うなよ久しぶりなんだわ」
『選手交代のお知らせをしま~す!センター高田くんに変わりまして~苗字~』
「妙にアナウンスに似せてくんな」
『実際代打打ったんだよね』
「加地屋どうなってんだ」
『卒業してた好誠さんも出たことあるよ校内での試合』
「加地屋どうなってんだ?」
仕方ない、マジで名前の世代の加地屋はヤバかった。卒業した好誠、十三、果ては嫌がる玄場まで連れ出されたのだから。可哀想に。
バッティングセンターを出た二人は少し休憩するかぁと公園のベンチに座る。他愛のない話をして、少ししてから名前があ、と声を上げる。
「どうした」
『いやなんか面倒な誘い』
「面倒?」
『加地屋時代のさぁ~……まぁ言っちまえば、私とは仲が良くなかった女なんだけど。というか向こうは友達……ってか、なに?あのあれ』
「ゆっくり言えよ」
『彼氏出来たマウント取れる最高の女なのね私』
「ング」
『なんか彼氏出来たからお互いの彼氏連れて集まろ~!みたいな。厄介でねえ、一応中坊時代庇われた恩もあるから無碍に出来なくてさぁ』
加地屋時代、幼馴染連中の事で男女問わず敵が多かった名前は無論タケや他の奴等の助けもあって切り抜けてきたのだけど、この面倒な女も何故か一度名前を庇った事がある。いつもであれば切り捨てるような人間をいつまでも切り捨てていねえのはその理由があるからだった。
ンでも彼氏っつったってな~!あの女連れてかなかったら「え?!名前ちゃん彼氏居なかったの!?ごめん嫌味みたいになっちゃって……」なんて抜かしやがるだろう。地味にプライドに蹴りを入れてくる奴なので。
『マ、山田なり誰なりいるし良いけど』
言った瞬間、空気が瞬時に冷え込んだような錯覚に陥った。何事なのと名前が十希夫を見ると随分と鋭い目で名前を見下ろしている。
『とっきー、』
「名前」
『はい』
「俺じゃあ、駄目か」
『はい?』
「一緒に行くのが、俺じゃ不満か」
一瞬何を言ってるか解らなかった。理解して、名前は困惑の顔で彼氏役してくれる訳、と聞いた。すると十希夫は少し息を詰めて、ガシガシ頭を掻く。
「役じゃなくてよ」
『え』
「……お前の男として、連れてっちゃくれねえのかな」