そのにじゅう
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「十希夫」
「……」
「機嫌悪いの見え見えな所悪いんだけどよ」
「……」
「後輩虐めは良くねえぞ」
「あの……原田さん……」
「蘭丸」
「はい」
「そのクッキーは俺のだな?」
「え、いや、その」
「虐めるなっつってんだろ」
先に鈴蘭にトリックオアトリート~!と来ていた吸血鬼な黒澤弟が名前も配り歩いてるからね、楽しみにしてなと十希夫に言って内心ちょっとソワソワしていたのだけど、あの女見事に十希夫だけに会わずに出て行きやがった。とりあえず花と武藤と迫田、銀次に渡し、ブッチャー達や黒澤、九里虎にはお菓子交換しに行ったのに見事に十希夫だけ避けたのである。それに気付いた十希夫は大暴走。まずブッチャーのクッキーを奪い取り深町のクッキーを奪い取り黒澤のも九里虎のも奪い取った。ブッチャーはガチギレしていた。なんやかんや名前を可愛がってるので。黒澤と九里虎は手を叩いて笑っていた。叩いたけど。
「武藤」
「ん゛?はい」
「そのクッキーは」
「あ、これ名前に」
「俺のだな?」
「え?」
「俺のだな?」
「いや、」
「名前のだろ」
「そうすけど」
「俺のだな?」
「どうしたんスかアンタ????あ゛!」
十希夫はムシャ……と武藤が持ってた指クッキーを奪い取り食っちまった。やりやがったこの人!と武藤が噛み付く前に次は迫田である。秒で取られた。すると花が何を思ったのかニカ!と笑って十希夫さん!と声をかけた。
「十希夫さん名前大好きッスもんね!俺も食いたいから半分こしましょ!」
「んっっっぐぅ」
名前大好きってワードと花の純粋な気持ちに色々しんどくなっていや……お前のはいい……たんとお食べ……となっちまった。奪われた奴等はキレてるけれど、武藤は「あ~なるほどね」という顔をしている。
「男の嫉妬は醜いッスよ原田さん」
「は?してねえよド畜生が燃やすぞ」
「してるじゃねーかよ」
「見てください花さん!!これ名前さんから貰ったんです!!!」
「逃げろ銀次!!!」
「え?」
「没収」
「え゛!!!?待ってくれ名前さんのクッキー!!!!!」
「そうだな、名前のクッキーだな」
「はい」
「つまり俺のだな」
「どういう事だよ!!!!!!」
「十希夫ーーーーーーーッ!!後輩虐めすんなって言ってんだろ!!!」
「虐めてねえよ」
「じゃあその手にあるクッキーはなんだ」
「俺の」
「俺のですけど!!!!?」
「あ?名前に貰ったんだろ?」
「そうですけど」
「つまり俺のだな?」
「どういう理屈だよ!!!」
「原田さん今日おかしいぞ!!!」
「安心しろ、マトモに狂ってんだよ」
「何一つ安心できねえ」
結局十希夫は名前から配られた連中から殆ど奪い取っていた。なんなんだアイツは。するととんでもねえリアルなゾンビメイクをしたタケがトリックオアトリート~!とやって来た。
「なにしてんの?」
「いや。十希夫が暴走してるだけだ、飴でいいか?」
「あんがと~!俺ちん料理は出来ねーからはいこれ」
「なんだこれ」
「俺ちん特性バスボール、お風呂に入れたらシュワシュワした後光るよ」
「器用だなお前……」
「あ、そう言えば名前っちなんだけど」
「なに」
「お菓子取りに一回帰るって言ってたから多分もっかい鈴蘭来るよ」
その言葉に十希夫はスン……と真顔になってのそのそ教室に帰って行った。これには黒澤も苦笑い。どしたん?と言われて実はアイツ十希夫にだけ会わねーで出てったから、と言うとタケはギャハハと手を叩いて笑った。
「あのね、十希夫ちゃにクッキーだけなんて渡すわけないしょ」
「あ、なるほど?」
「ちなみにアイツお菓子用意してんの?」
「……そういや聞いてねーな、なに用意してんだか」
タケがどっか行ってから少しして名前がまた鈴蘭にやって来た。努だとかに渡して八板とかに渡してとやってる時にのそ……と十希夫は来た。おい後ろ、と武藤が言うと同時に十希夫は名前を抱き抱えた。
『は?』
「ん?」
「ほ~」
そのまま十希夫は教室へ。なんで私は抱えられてるんだ……?と照れるより先に困惑が来ている名前を無視して席に着くとずっっっと名前を抱いたままぼけ……としていた。周りもは?みたいな顔で十希夫を見ている。
『あのとっきー』
「ん」
『とりあえず離してもろて……?』
「なんで」
『なんで……?』
軍司が見たらひっくり返るかもしれない珍しい原田グレ夫の完成である。ブッチャーが話しかけようとすれば睨み付けるし名前が他のにお菓子を渡そうとしてもとんでもねえ力で抱くので逃げ出す事も出来ない状態だった。ちなみに黒澤と九里虎は教室の外でめちゃくちゃニヤケながらムービーを撮っている。
『……いやあの』
「……」
『とっきー』
「……」
『お菓子……渡しに来たんですけど……』
「……」
『えなに要らない?』
「いる」
『どーぞ』
散々食い散らかしたクッキーかと思えばめちゃくちゃ綺麗なチョコだった。いや形は歪なのだけど、どうにも十希夫には宝石みたいに綺麗に見えた。
『お菓子作り下手くそだから、汚いけど』
「名前」
『はい』
「食わせて」
『なん??!!??』
九里虎が崩れ落ちた。笑いすぎて。十希夫の口からあんな言葉出るの見て笑わない事ある?いやない。黒澤はなんとか全部ムービーに収める為に笑いを堪えて顔が真っ赤である。
名前が顔を真っ赤にしながら肩に顔を乗せてる十希夫の口にチョコを突っ込んだ。多少ヤケクソ。美味い、と言うからそーでしょ、と返す。
『あ、とっきートリックオアトリート』
「……」
『とっきー?』
「家に」
『はい』
なになになになに、何言い出すんだと黒澤は九里虎と二人して耳を済ませた。ブッチャー達にシーッ!!静かに!!!とジェスチャーして。
「……家、来い」
『あ、家にあるの?』
「おー」
『おっけ、じゃあ配り終わったら』
「名前」
『はい』
「あと誰に配るんだ」
『ンとね、古川の修ちゃんの所とね、三郎くんでしょ、マコちゃんとポンちゃん、軍司さんでしょ、』
「あぁ、いい。解った」
『とっきー?』
「終わったら、来い、待ってる」
『うん、解った』
そうして名前が出て行った後十希夫は両手で顔を覆って死んだ。黒澤がお前ちゃっかり家に呼びやがったな!!?と言えば辞めてくれ……と呟いた。グレ夫になった勢いで抱き締めたのでさえもしんどいのにあんなスムーズに家に呼ぶとかマジで無理、と十希夫は放課後まで耳が真っ赤だった。
「十希夫」
「……」
「機嫌悪いの見え見えな所悪いんだけどよ」
「……」
「後輩虐めは良くねえぞ」
「あの……原田さん……」
「蘭丸」
「はい」
「そのクッキーは俺のだな?」
「え、いや、その」
「虐めるなっつってんだろ」
先に鈴蘭にトリックオアトリート~!と来ていた吸血鬼な黒澤弟が名前も配り歩いてるからね、楽しみにしてなと十希夫に言って内心ちょっとソワソワしていたのだけど、あの女見事に十希夫だけに会わずに出て行きやがった。とりあえず花と武藤と迫田、銀次に渡し、ブッチャー達や黒澤、九里虎にはお菓子交換しに行ったのに見事に十希夫だけ避けたのである。それに気付いた十希夫は大暴走。まずブッチャーのクッキーを奪い取り深町のクッキーを奪い取り黒澤のも九里虎のも奪い取った。ブッチャーはガチギレしていた。なんやかんや名前を可愛がってるので。黒澤と九里虎は手を叩いて笑っていた。叩いたけど。
「武藤」
「ん゛?はい」
「そのクッキーは」
「あ、これ名前に」
「俺のだな?」
「え?」
「俺のだな?」
「いや、」
「名前のだろ」
「そうすけど」
「俺のだな?」
「どうしたんスかアンタ????あ゛!」
十希夫はムシャ……と武藤が持ってた指クッキーを奪い取り食っちまった。やりやがったこの人!と武藤が噛み付く前に次は迫田である。秒で取られた。すると花が何を思ったのかニカ!と笑って十希夫さん!と声をかけた。
「十希夫さん名前大好きッスもんね!俺も食いたいから半分こしましょ!」
「んっっっぐぅ」
名前大好きってワードと花の純粋な気持ちに色々しんどくなっていや……お前のはいい……たんとお食べ……となっちまった。奪われた奴等はキレてるけれど、武藤は「あ~なるほどね」という顔をしている。
「男の嫉妬は醜いッスよ原田さん」
「は?してねえよド畜生が燃やすぞ」
「してるじゃねーかよ」
「見てください花さん!!これ名前さんから貰ったんです!!!」
「逃げろ銀次!!!」
「え?」
「没収」
「え゛!!!?待ってくれ名前さんのクッキー!!!!!」
「そうだな、名前のクッキーだな」
「はい」
「つまり俺のだな」
「どういう事だよ!!!!!!」
「十希夫ーーーーーーーッ!!後輩虐めすんなって言ってんだろ!!!」
「虐めてねえよ」
「じゃあその手にあるクッキーはなんだ」
「俺の」
「俺のですけど!!!!?」
「あ?名前に貰ったんだろ?」
「そうですけど」
「つまり俺のだな?」
「どういう理屈だよ!!!」
「原田さん今日おかしいぞ!!!」
「安心しろ、マトモに狂ってんだよ」
「何一つ安心できねえ」
結局十希夫は名前から配られた連中から殆ど奪い取っていた。なんなんだアイツは。するととんでもねえリアルなゾンビメイクをしたタケがトリックオアトリート~!とやって来た。
「なにしてんの?」
「いや。十希夫が暴走してるだけだ、飴でいいか?」
「あんがと~!俺ちん料理は出来ねーからはいこれ」
「なんだこれ」
「俺ちん特性バスボール、お風呂に入れたらシュワシュワした後光るよ」
「器用だなお前……」
「あ、そう言えば名前っちなんだけど」
「なに」
「お菓子取りに一回帰るって言ってたから多分もっかい鈴蘭来るよ」
その言葉に十希夫はスン……と真顔になってのそのそ教室に帰って行った。これには黒澤も苦笑い。どしたん?と言われて実はアイツ十希夫にだけ会わねーで出てったから、と言うとタケはギャハハと手を叩いて笑った。
「あのね、十希夫ちゃにクッキーだけなんて渡すわけないしょ」
「あ、なるほど?」
「ちなみにアイツお菓子用意してんの?」
「……そういや聞いてねーな、なに用意してんだか」
タケがどっか行ってから少しして名前がまた鈴蘭にやって来た。努だとかに渡して八板とかに渡してとやってる時にのそ……と十希夫は来た。おい後ろ、と武藤が言うと同時に十希夫は名前を抱き抱えた。
『は?』
「ん?」
「ほ~」
そのまま十希夫は教室へ。なんで私は抱えられてるんだ……?と照れるより先に困惑が来ている名前を無視して席に着くとずっっっと名前を抱いたままぼけ……としていた。周りもは?みたいな顔で十希夫を見ている。
『あのとっきー』
「ん」
『とりあえず離してもろて……?』
「なんで」
『なんで……?』
軍司が見たらひっくり返るかもしれない珍しい原田グレ夫の完成である。ブッチャーが話しかけようとすれば睨み付けるし名前が他のにお菓子を渡そうとしてもとんでもねえ力で抱くので逃げ出す事も出来ない状態だった。ちなみに黒澤と九里虎は教室の外でめちゃくちゃニヤケながらムービーを撮っている。
『……いやあの』
「……」
『とっきー』
「……」
『お菓子……渡しに来たんですけど……』
「……」
『えなに要らない?』
「いる」
『どーぞ』
散々食い散らかしたクッキーかと思えばめちゃくちゃ綺麗なチョコだった。いや形は歪なのだけど、どうにも十希夫には宝石みたいに綺麗に見えた。
『お菓子作り下手くそだから、汚いけど』
「名前」
『はい』
「食わせて」
『なん??!!??』
九里虎が崩れ落ちた。笑いすぎて。十希夫の口からあんな言葉出るの見て笑わない事ある?いやない。黒澤はなんとか全部ムービーに収める為に笑いを堪えて顔が真っ赤である。
名前が顔を真っ赤にしながら肩に顔を乗せてる十希夫の口にチョコを突っ込んだ。多少ヤケクソ。美味い、と言うからそーでしょ、と返す。
『あ、とっきートリックオアトリート』
「……」
『とっきー?』
「家に」
『はい』
なになになになに、何言い出すんだと黒澤は九里虎と二人して耳を済ませた。ブッチャー達にシーッ!!静かに!!!とジェスチャーして。
「……家、来い」
『あ、家にあるの?』
「おー」
『おっけ、じゃあ配り終わったら』
「名前」
『はい』
「あと誰に配るんだ」
『ンとね、古川の修ちゃんの所とね、三郎くんでしょ、マコちゃんとポンちゃん、軍司さんでしょ、』
「あぁ、いい。解った」
『とっきー?』
「終わったら、来い、待ってる」
『うん、解った』
そうして名前が出て行った後十希夫は両手で顔を覆って死んだ。黒澤がお前ちゃっかり家に呼びやがったな!!?と言えば辞めてくれ……と呟いた。グレ夫になった勢いで抱き締めたのでさえもしんどいのにあんなスムーズに家に呼ぶとかマジで無理、と十希夫は放課後まで耳が真っ赤だった。