そのじゅうきゅう
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『え??……うん。怪我は?おー、念の為佐伯ん所で手当しなさいね』
会ノ川商業から打撃を受けてしまった。しばらく構う予定無かったんですけど?しかもそれで後輩くんが怪我しちまったからちょっとしんどい。
私が暴走して会ノ川の顔役を倒したのは三日前、会ノ川の奴等が常磐狩りをしてるって言うのなら、事の全貌を知らない可能性が高い。
ぐるぐると頭を回す。やらなきゃいけないのは簡単なこと。……二度と常磐に手を出させないようにする。さて、そうなると必要なのは
『A、お前経由で沼川と指示出ししてくれ。会ノ川、今日のうちに沈めるよ』
「お、名前。電話終わったんか?」
『うん』
ガハハと笑いながら騒いでいた兄達に適当に返事をしてテーブルの上にある竜也くんが買ってきてくれたシュークリームを頬張る。え?めちゃくちゃ美味いやが?ホイップあっさりしてて良いなこれ。
で、そのまま玄関の方に向かうとおい、と十三が低く唸った。察したか畜生め。将五が居るなら盾にするのに今日まだ帰ってきて無いからなぁ。
「その怪我で何処に行くつもりだ」
『……』
「つーかお前その怪我なんなんだよ」
「そーだそーだ」
「お前等は1回黙ってろ」
「ンだと」
『行かなきゃいけない用事が出来た。行ってくるよ』
「駄目に決まってるだろうが、怪我も治りきってねえんだぞ、また入院する気か!!」
入院?と三人がジロッと名前を見遣る。十三はもう意識不明の名前を見たくない、本当なら怪我するのでさえ嫌だってのに。名前はそんな四人を見て……本当に偉大な人達だよな、と笑う。大荒れの、激動の時代を生き抜いてきた男達。皆憧れる訳だ、私だって憧れている。尊敬している。……同じような世界に身を置くとは思っても無かったけど。
『悪いけど』
でも、今は私等の時代なんだよ。越えようなんざ思ってない、そんな事誰にも出来ない。それでも私等には私等なりの最高があるんだよ。
右眼の上のガーゼを剥ぎ取る。久々に両眼で見るとやっぱ視界クリアで良いですね。もう血は止まってたし問題は無い。苦虫を噛み潰したような顔の十三と、額に青筋をたてて立ち上がった三人を見るとバッチリ傷は残ってるらしいが、まぁ傷なんて別にどうだっていい。
『でけー船動かしてんだ、突然止まって私が飛び降りるなんて真似出来ないでしょ。皆着いてきて溺れるか、鮫にでも食われっちまうからよ』
「名前、」
『ごめんね心配かけて。んじゃ!』
ニッ!と笑って名前は飛び出した。とんでもねえ勢いで追いかけたけれど、もう女は見えなくなっていた。こういう時だけ素早くなりやがって!と十三が塀を蹴りあげた。
『え??……うん。怪我は?おー、念の為佐伯ん所で手当しなさいね』
会ノ川商業から打撃を受けてしまった。しばらく構う予定無かったんですけど?しかもそれで後輩くんが怪我しちまったからちょっとしんどい。
私が暴走して会ノ川の顔役を倒したのは三日前、会ノ川の奴等が常磐狩りをしてるって言うのなら、事の全貌を知らない可能性が高い。
ぐるぐると頭を回す。やらなきゃいけないのは簡単なこと。……二度と常磐に手を出させないようにする。さて、そうなると必要なのは
『A、お前経由で沼川と指示出ししてくれ。会ノ川、今日のうちに沈めるよ』
「お、名前。電話終わったんか?」
『うん』
ガハハと笑いながら騒いでいた兄達に適当に返事をしてテーブルの上にある竜也くんが買ってきてくれたシュークリームを頬張る。え?めちゃくちゃ美味いやが?ホイップあっさりしてて良いなこれ。
で、そのまま玄関の方に向かうとおい、と十三が低く唸った。察したか畜生め。将五が居るなら盾にするのに今日まだ帰ってきて無いからなぁ。
「その怪我で何処に行くつもりだ」
『……』
「つーかお前その怪我なんなんだよ」
「そーだそーだ」
「お前等は1回黙ってろ」
「ンだと」
『行かなきゃいけない用事が出来た。行ってくるよ』
「駄目に決まってるだろうが、怪我も治りきってねえんだぞ、また入院する気か!!」
入院?と三人がジロッと名前を見遣る。十三はもう意識不明の名前を見たくない、本当なら怪我するのでさえ嫌だってのに。名前はそんな四人を見て……本当に偉大な人達だよな、と笑う。大荒れの、激動の時代を生き抜いてきた男達。皆憧れる訳だ、私だって憧れている。尊敬している。……同じような世界に身を置くとは思っても無かったけど。
『悪いけど』
でも、今は私等の時代なんだよ。越えようなんざ思ってない、そんな事誰にも出来ない。それでも私等には私等なりの最高があるんだよ。
右眼の上のガーゼを剥ぎ取る。久々に両眼で見るとやっぱ視界クリアで良いですね。もう血は止まってたし問題は無い。苦虫を噛み潰したような顔の十三と、額に青筋をたてて立ち上がった三人を見るとバッチリ傷は残ってるらしいが、まぁ傷なんて別にどうだっていい。
『でけー船動かしてんだ、突然止まって私が飛び降りるなんて真似出来ないでしょ。皆着いてきて溺れるか、鮫にでも食われっちまうからよ』
「名前、」
『ごめんね心配かけて。んじゃ!』
ニッ!と笑って名前は飛び出した。とんでもねえ勢いで追いかけたけれど、もう女は見えなくなっていた。こういう時だけ素早くなりやがって!と十三が塀を蹴りあげた。