いちねんせい じゅうさん!
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肌を刺すような風が吹き始める頃、天地は大体機嫌が悪い。どちらかと言えば寒がり体質なので。良い時も中々ないけれど。
対して名前はめちゃくちゃ元気。涼しいね!皆なんでそんな厚着してんの?みてーな感覚なのである。
「もうちょい着ろっつってんだろ」
『大袈裟くない?たかが10℃べっこで.......』
「10℃“しか”」
『“たかが”10℃』
天地の手には鍋の具材が入った袋。温かいもんが食いたいと珍しくリクエストを入れたら鍋だねと名前が悪い顔(当社比)をした。鍋は良い。なんつっても煮て味付けるだけ。
『って事で寿くん白菜沢山切ってね』
「畜生」
『こっちって雪降るよね?』
「まぁ」
『防寒具買わなきゃ』
「ねーのか」
『言うけど買ってくれるような親だと思う?』
「スーーーーーッ.......次の休み買いに行くぞ.......」
あとファンヒーターも買わねば。この家は本当に何も無いので。二人の服とかぬいぐるみとかくらいしかない。水道凍結したら大変らしいので。
『寿くん包丁上手くなったねえ』
「毎度やらされてりゃな」
『あとは三角おにぎりだね』
「食えりゃ良いだろ」
『力加減が下手くそ。小動物を加減が解らず握り潰して手の中でぐピッ!って声が聞こえてから自分の行動を後悔するタイプ』
「勝手な妄想でものを、お前ふざけんな想像させるな」
『手の中でじたばた動いてたのに急に動かなくなって段々冷えていくのを知って寿くんどうするの』
「おにぎりの話だよな?」
小動物と言って名前は前行った所のモルモットを思い浮かべたのだけど、天地は完全に目の前の女の事を思い浮かべた。完全なるアンジャッシュ。
切った野菜やら肉やらを鍋に突っ込んで水を入れて火を点ける。いつも火を見てる女が座ったので良いのか、と問えば火が通るまでは放置!と元気よく言われた。そっか。
鍋の蓋がコトコト言い出したのでちらりと覗いてみるとすっかり野菜に火が通っている。野菜と肉の旨みと甘みが水に溶けて良い感じ。名前はニコニコして味を付けていく。
「おい何鍋なんだ」
『名前ちゃん鍋』
「人食う趣味はねーぞ」
『人食いそうな顔してるのにね』
『お前最近本当に生意気になってきたな』
良い感じに調味料を入れる。実は名前、鍋というものは初めてなのだ。作り方とかは頭に入っていても実家じゃ父親が目の前で食べてるのを見てるだけ。自分は食べ終わった鍋の汁を飲むだけ。冷や飯があれば万々歳。なお、これは天地に言うととんでもねえ顔をするのは解りきってるので言わない事とする。
『味足りなかったらポン酢か塩ね』
「お前は」
『塩!』
「そうか」
テーブルに新聞紙を敷いて鍋を置いていただきます。今日も“人と”食べるご飯はとっても美味しいのだった。
対して名前はめちゃくちゃ元気。涼しいね!皆なんでそんな厚着してんの?みてーな感覚なのである。
「もうちょい着ろっつってんだろ」
『大袈裟くない?たかが10℃べっこで.......』
「10℃“しか”」
『“たかが”10℃』
天地の手には鍋の具材が入った袋。温かいもんが食いたいと珍しくリクエストを入れたら鍋だねと名前が悪い顔(当社比)をした。鍋は良い。なんつっても煮て味付けるだけ。
『って事で寿くん白菜沢山切ってね』
「畜生」
『こっちって雪降るよね?』
「まぁ」
『防寒具買わなきゃ』
「ねーのか」
『言うけど買ってくれるような親だと思う?』
「スーーーーーッ.......次の休み買いに行くぞ.......」
あとファンヒーターも買わねば。この家は本当に何も無いので。二人の服とかぬいぐるみとかくらいしかない。水道凍結したら大変らしいので。
『寿くん包丁上手くなったねえ』
「毎度やらされてりゃな」
『あとは三角おにぎりだね』
「食えりゃ良いだろ」
『力加減が下手くそ。小動物を加減が解らず握り潰して手の中でぐピッ!って声が聞こえてから自分の行動を後悔するタイプ』
「勝手な妄想でものを、お前ふざけんな想像させるな」
『手の中でじたばた動いてたのに急に動かなくなって段々冷えていくのを知って寿くんどうするの』
「おにぎりの話だよな?」
小動物と言って名前は前行った所のモルモットを思い浮かべたのだけど、天地は完全に目の前の女の事を思い浮かべた。完全なるアンジャッシュ。
切った野菜やら肉やらを鍋に突っ込んで水を入れて火を点ける。いつも火を見てる女が座ったので良いのか、と問えば火が通るまでは放置!と元気よく言われた。そっか。
鍋の蓋がコトコト言い出したのでちらりと覗いてみるとすっかり野菜に火が通っている。野菜と肉の旨みと甘みが水に溶けて良い感じ。名前はニコニコして味を付けていく。
「おい何鍋なんだ」
『名前ちゃん鍋』
「人食う趣味はねーぞ」
『人食いそうな顔してるのにね』
『お前最近本当に生意気になってきたな』
良い感じに調味料を入れる。実は名前、鍋というものは初めてなのだ。作り方とかは頭に入っていても実家じゃ父親が目の前で食べてるのを見てるだけ。自分は食べ終わった鍋の汁を飲むだけ。冷や飯があれば万々歳。なお、これは天地に言うととんでもねえ顔をするのは解りきってるので言わない事とする。
『味足りなかったらポン酢か塩ね』
「お前は」
『塩!』
「そうか」
テーブルに新聞紙を敷いて鍋を置いていただきます。今日も“人と”食べるご飯はとっても美味しいのだった。