いちねんせい じゅうに!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
?
「善明善明善明」
「ストップストップストップ」
「兄貴ごめんって待って」
天地はジト目で光景を眺めていた。未だに名前は天地に引っ付いたままである。善明にも会う予定だったので連れて行くとなんだァその女とニヤけていて、おっとまたコイツ泣かせる要員……と真顔になったら康明が「コイツ蜘蛛付いたので泣いてたんだぜ兄貴~!」なんて言って脅かした事を言ったらめちゃくちゃ激怒している。このドレッド大男、人を虐めるのも警察署に火を放つのも全然気にしないのに何故こんなに怒っているのか。
実は善明、昔喧嘩の拍子に女を巻き込んで婦女暴行なんてものがくっ付いては居るが女が泣くのはド地雷であった。月本家の光信くんのように妹が居るから泣かすのは駄目!とかじゃなくテメーの女を泣かすのは別に好きだからいいけれど、室戸家の母は借金を背負って飛びやがったクソ親父のせいで毎日毎日兄弟が居ない所で泣いていた。
別に好きで行かなかったってのに高校にも行かせられない自分を責めて、これから多額の借金を抱えてどうしようとまた責めて、死んでしまいたいのに息子二人が居るからと自分を奮い立たせて働いて身体を壊した母親は、ずうっと泣いていた。
善明は室戸家の大黒柱である。一時年少に入るわ放火はするわな自分達の世話を見てくれた母親を素直ではないけれど尊敬している。身体を壊した母親の代わりに家庭を保たなければいけない。でも康明にはせめて少しでも表で過ごして欲しいからと今までヤクザの小間使いみてーな危険な仕事は自分だけがしていた。
だからこそ、だからこそ康明が女を泣かせたのは許せなかった。そこに重い軽いなど関係ない、女を泣かせたという事実が宜しくない。殺意マシマシ鉄拳制裁やむ無し。康、お前今日の晩飯抜きだ。
『ひしゃちくん』
「あ」
『あのお兄ちゃんなんでひび割れてるの?』
康明を殴ろうとした拳が空振った。ガガのなんて吹き出す声が大変不愉快である。
「知らね」
『乾燥?乾いちゃった?』
「…………そうじゃねえか」
『乾燥は敵……』
「そうな」
『使ってる化粧水で足りるかな……』
「使わそうとすんな」
『ヒビケア軟膏の方がいい?』
「……治れば良いな」
「いやオイ諦めてんじゃねえぞ寿よ」
「茶番は終わったのか」
「おい嬢ちゃん俺のこれはヒビじゃねえ傷だ傷」
『痛い?』
「痛かねえよ」
『良かったね!!!!!!』
「声でけえなオイ」
「お前もう喋んな」
つーか黒澤は怖くて善明は怖くないのかよ、と天地は本日何度目か解らない溜め息を吐いた。名前的に善明は自分を見る目がちょっとの意地悪さとバツの悪そうな色、ほんの少しの暖かみを讃えているので平気。黒澤のように端から意地悪さを全開にしてないので。
大事な話すっから黙って、黙って待ってろと天地は一旦名前を置いといた。解った!!!!と元気に返事した名前に飴を与えて話に行くと放っといて良いんかアレとガガが聞く。放っとけ。
そのまま話し合いを続けるとガガと善明が改めて本当に放っといて良いんかと聞く。放っとけってば。というかどこ見てるんだお前等、
「クソ女ーーーーーーッ!!!!!!!」
「だから言ったろ」
「蝶々追っかけてたぞ」
とんでもねえ形相で天地が走っていく。何やってんだアイツ。すると逆方向から名前がよちよち歩いて善明の裾を引いた。どーした、と下を向けばん!!!と手を出した。
『ちょうちょ!!!!』
「そうだな」
『捕まえた!!!!!!』
「おめー蜘蛛は駄目なのに蝶々は良いんか」
『は?二度とその名前出さないで半径2m以内に近付かないで』
「嫌われたなァ康ちゃん」
「おっチビ蟻いたぞ」
『は?近付けようとしないで滅して』
「好き嫌いの基準わかんねーな」
「毛虫は?」
『見るだけなら平気』
「背中に居るぞ」
『う゛ぁ゛!!!!!!!!?』
「辞めろっつったろ康!!!!!!」
この後戻ってきた天地は善明に肩車されている名前を見付けてキレ散らかした。何してんだお前は。
「あとお前ジャンバー着ろっつったろ」
『真夏だもん』
「秋だわ」
「善明善明善明」
「ストップストップストップ」
「兄貴ごめんって待って」
天地はジト目で光景を眺めていた。未だに名前は天地に引っ付いたままである。善明にも会う予定だったので連れて行くとなんだァその女とニヤけていて、おっとまたコイツ泣かせる要員……と真顔になったら康明が「コイツ蜘蛛付いたので泣いてたんだぜ兄貴~!」なんて言って脅かした事を言ったらめちゃくちゃ激怒している。このドレッド大男、人を虐めるのも警察署に火を放つのも全然気にしないのに何故こんなに怒っているのか。
実は善明、昔喧嘩の拍子に女を巻き込んで婦女暴行なんてものがくっ付いては居るが女が泣くのはド地雷であった。月本家の光信くんのように妹が居るから泣かすのは駄目!とかじゃなくテメーの女を泣かすのは別に好きだからいいけれど、室戸家の母は借金を背負って飛びやがったクソ親父のせいで毎日毎日兄弟が居ない所で泣いていた。
別に好きで行かなかったってのに高校にも行かせられない自分を責めて、これから多額の借金を抱えてどうしようとまた責めて、死んでしまいたいのに息子二人が居るからと自分を奮い立たせて働いて身体を壊した母親は、ずうっと泣いていた。
善明は室戸家の大黒柱である。一時年少に入るわ放火はするわな自分達の世話を見てくれた母親を素直ではないけれど尊敬している。身体を壊した母親の代わりに家庭を保たなければいけない。でも康明にはせめて少しでも表で過ごして欲しいからと今までヤクザの小間使いみてーな危険な仕事は自分だけがしていた。
だからこそ、だからこそ康明が女を泣かせたのは許せなかった。そこに重い軽いなど関係ない、女を泣かせたという事実が宜しくない。殺意マシマシ鉄拳制裁やむ無し。康、お前今日の晩飯抜きだ。
『ひしゃちくん』
「あ」
『あのお兄ちゃんなんでひび割れてるの?』
康明を殴ろうとした拳が空振った。ガガのなんて吹き出す声が大変不愉快である。
「知らね」
『乾燥?乾いちゃった?』
「…………そうじゃねえか」
『乾燥は敵……』
「そうな」
『使ってる化粧水で足りるかな……』
「使わそうとすんな」
『ヒビケア軟膏の方がいい?』
「……治れば良いな」
「いやオイ諦めてんじゃねえぞ寿よ」
「茶番は終わったのか」
「おい嬢ちゃん俺のこれはヒビじゃねえ傷だ傷」
『痛い?』
「痛かねえよ」
『良かったね!!!!!!』
「声でけえなオイ」
「お前もう喋んな」
つーか黒澤は怖くて善明は怖くないのかよ、と天地は本日何度目か解らない溜め息を吐いた。名前的に善明は自分を見る目がちょっとの意地悪さとバツの悪そうな色、ほんの少しの暖かみを讃えているので平気。黒澤のように端から意地悪さを全開にしてないので。
大事な話すっから黙って、黙って待ってろと天地は一旦名前を置いといた。解った!!!!と元気に返事した名前に飴を与えて話に行くと放っといて良いんかアレとガガが聞く。放っとけ。
そのまま話し合いを続けるとガガと善明が改めて本当に放っといて良いんかと聞く。放っとけってば。というかどこ見てるんだお前等、
「クソ女ーーーーーーッ!!!!!!!」
「だから言ったろ」
「蝶々追っかけてたぞ」
とんでもねえ形相で天地が走っていく。何やってんだアイツ。すると逆方向から名前がよちよち歩いて善明の裾を引いた。どーした、と下を向けばん!!!と手を出した。
『ちょうちょ!!!!』
「そうだな」
『捕まえた!!!!!!』
「おめー蜘蛛は駄目なのに蝶々は良いんか」
『は?二度とその名前出さないで半径2m以内に近付かないで』
「嫌われたなァ康ちゃん」
「おっチビ蟻いたぞ」
『は?近付けようとしないで滅して』
「好き嫌いの基準わかんねーな」
「毛虫は?」
『見るだけなら平気』
「背中に居るぞ」
『う゛ぁ゛!!!!!!!!?』
「辞めろっつったろ康!!!!!!」
この後戻ってきた天地は善明に肩車されている名前を見付けてキレ散らかした。何してんだお前は。
「あとお前ジャンバー着ろっつったろ」
『真夏だもん』
「秋だわ」