いちねんせい じゅう!
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「口開けろ」
『あ゛』
「ん」
『ん゛』
「もっかい」
『もういやない゛』
「バカヤロまだ食え」
『うつる゛からあっちいって』
「ハイハイ食ったらな」
『やっぱ近くにいて!!!゛』
「ハイハイ」
ちびちびスプーンからお粥が消える。残念だがまだスプーン二杯目なのでまだ食ってもらいます。ぺそ……ぺそ……と涙がぽろぽろ落ちるのを仕方ねえ奴だよ全くと拭いて、ほれもう一口。
『おくすりのめたね゛は?』
「ねえよクソガキ」
半分くらい食い終わってもう無理と言うので風邪薬と水を差し出す。めちゃくちゃ嫌な顔するけど気にしない。
『のめたらアイスくれる゛?』
「おー」
『やくそくね゛』
「解ったから早く飲め」
『のんだ』
「アイスな」
アイス食うくらいなら飯を食えとも思わないでもないが、食欲がねえなら仕方ない。あ゛!と口を開けるので木べらで少なめに掬って放り込む。多めにやると冷たい……って顔をするので。
『はみがき』
「ん」
『おこして』
「ん」
随分今日はくっ付くなと思いながら名前の背を支えて起こす。そのまんま小指を握って歩き出すから俺も歯磨くんか?と一緒に洗面所へ。
「熱いなお前」
『おねつ』
「体温計出しとくから歯磨いとけ」
『ん゛』
ついでにと茶の間で煙草に火をつける。朝からバタついてたので今日は初。寝起きは悪いのを自覚してるので良くもまぁあんなに動けたもんだとぽけ……とした顔でぷかぷか煙を吐き出す。すると洗面所から『あ゛~……』なんて喚く声。どうしたんだお前は。
『おみずこぼしちゃった……』
「コダッ〇脱げ」
『ぱじゃま……』
「持ってくるから泣き止めもう」
『めんどくさい゛でしょ゛』
「泣かれる方が面倒臭ぇわ」
『あ゛……』
「……脱水症状でも起きるんじゃねーのかお前」
今日病院以外では一日中泣いてやがるなと頭を掻く。名前はひし……と天地の裾を掴んでいる。なんとも弱々しくて振り払う気すら起きない。普段からそんな事ァしないけれど。
着替えを持ってきてのそのそ茶の間に出てくる名前を座らせる。ほれ体温計。古いタイプなもんだから結果が出るのが遅い。
「鳴ったな」
『おあ……』
「何度」
『8度5分……』
「死ぬのか?」
『熱出したことないの?』
思わず名前の茹だった頭がスンと冷えた瞬間である。9度過ぎたら流石にヤバいけど死ぬわけないでしょうが。それでも仏頂面の友人は酷く眉間に皺を寄せて名前の首や冷えピタを貼ったおでこをスリスリ触っている。この目はなんの色なんだろう。心配っていうよりは、不安なんだろうか。初めて見る色でよく解らない。
布団に突っ込まれて横に座る天地の手を握る。天地の目は、暫くグラグラと揺れたまんまだった。
「口開けろ」
『あ゛』
「ん」
『ん゛』
「もっかい」
『もういやない゛』
「バカヤロまだ食え」
『うつる゛からあっちいって』
「ハイハイ食ったらな」
『やっぱ近くにいて!!!゛』
「ハイハイ」
ちびちびスプーンからお粥が消える。残念だがまだスプーン二杯目なのでまだ食ってもらいます。ぺそ……ぺそ……と涙がぽろぽろ落ちるのを仕方ねえ奴だよ全くと拭いて、ほれもう一口。
『おくすりのめたね゛は?』
「ねえよクソガキ」
半分くらい食い終わってもう無理と言うので風邪薬と水を差し出す。めちゃくちゃ嫌な顔するけど気にしない。
『のめたらアイスくれる゛?』
「おー」
『やくそくね゛』
「解ったから早く飲め」
『のんだ』
「アイスな」
アイス食うくらいなら飯を食えとも思わないでもないが、食欲がねえなら仕方ない。あ゛!と口を開けるので木べらで少なめに掬って放り込む。多めにやると冷たい……って顔をするので。
『はみがき』
「ん」
『おこして』
「ん」
随分今日はくっ付くなと思いながら名前の背を支えて起こす。そのまんま小指を握って歩き出すから俺も歯磨くんか?と一緒に洗面所へ。
「熱いなお前」
『おねつ』
「体温計出しとくから歯磨いとけ」
『ん゛』
ついでにと茶の間で煙草に火をつける。朝からバタついてたので今日は初。寝起きは悪いのを自覚してるので良くもまぁあんなに動けたもんだとぽけ……とした顔でぷかぷか煙を吐き出す。すると洗面所から『あ゛~……』なんて喚く声。どうしたんだお前は。
『おみずこぼしちゃった……』
「コダッ〇脱げ」
『ぱじゃま……』
「持ってくるから泣き止めもう」
『めんどくさい゛でしょ゛』
「泣かれる方が面倒臭ぇわ」
『あ゛……』
「……脱水症状でも起きるんじゃねーのかお前」
今日病院以外では一日中泣いてやがるなと頭を掻く。名前はひし……と天地の裾を掴んでいる。なんとも弱々しくて振り払う気すら起きない。普段からそんな事ァしないけれど。
着替えを持ってきてのそのそ茶の間に出てくる名前を座らせる。ほれ体温計。古いタイプなもんだから結果が出るのが遅い。
「鳴ったな」
『おあ……』
「何度」
『8度5分……』
「死ぬのか?」
『熱出したことないの?』
思わず名前の茹だった頭がスンと冷えた瞬間である。9度過ぎたら流石にヤバいけど死ぬわけないでしょうが。それでも仏頂面の友人は酷く眉間に皺を寄せて名前の首や冷えピタを貼ったおでこをスリスリ触っている。この目はなんの色なんだろう。心配っていうよりは、不安なんだろうか。初めて見る色でよく解らない。
布団に突っ込まれて横に座る天地の手を握る。天地の目は、暫くグラグラと揺れたまんまだった。