いちねんせい いち!
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『あっ』
「あ」
『服にはねた』
「ほー」
『天地くんはねないの』
「お前みたいに食い方下手じゃねえんだよ」
『下手じゃないもん!!!!!』
「前掛けでも買ってやろうか?」
『前掛け』
「赤ん坊用の」
『天地くん私の事何歳だと思ってるの?』
「二歳」
『ぴちぴちのJKなのに』
「言い方が古いんだよ」
『地元だとじぇーけえってなによって言われるよ』
「秘境か?」
無事家に帰ってパッパとカレーうどん作って二人して温玉三個入れて食べている。ねえ入れたは良いけど多くない?別に。温玉好きなのね。
天地くん学校どこなの、と聞けば少し悩んでから竜胆、と答えた。天地は今の今転校を決めたので。竜胆って?と聞けば少し黙って、英明から近いとだけ言った。近いと言って名前はまだこちらの地理に疎いので解らないけれど。
『あでもね!』
「ん」
『近くのね!焚八?と七森?とかね、あとなんだっけ、近いとこに気をつけなね!って同じクラスの子言ってた』
「そうな。河二もな」
『河二?』
「河田二高」
『解んない軽く書いて』
「図々しい」
はい、と名前がルーズリーフとペンを渡すと律儀に天地がサラサラと英明の周りの高校分布を書いていく。女の通う英明高校は黒咲工業、焚八商業と七森工業、河二や塚本に囲まれている。ねえギュッ!てし過ぎじゃない?まぁ解る。竜胆はこっち。近いね!実際は近くない。嘘ついたの?喧しい。
「あと駅の向こう、お前が今朝居たとこが鈴蘭の奴等」
『鈴蘭』
「さっきの奴等も鈴蘭」
『ガラ悪人間大集合って事?』
「街全体がな」
『あ~天地くん』
「あ?」
『学校の人達も皆ガラ悪かったしなぁ』
「ハ、絡まれねえようにするこったな」
『もう遅いかな』
「は?」
『女の子もガラ悪いの多かったし、一日遅れで登校したから目立ったし』
「……」
『あ、でもね、ちゃんと挨拶してねお話したら飴ちゃん沢山くれたよ』
「ガキだと思われてんだよ」
うどんも食い終わって、煙草に火をつける。灰皿あっけどお前吸うんか。それ父親の。そうか。気にならないから消さなくていいのよ。うるせー。
そう言えば、コイツほぼ一人暮らしとか抜かしていたけれどほぼとはなんなのだろうか。父親の灰皿があるのなら帰りが遅いとかか。
「おい」
『あい』
「お前、親は?」
『んーとね、東京』
「は?」
『母親浮気して出てったからさぁ、父さんは再婚相手とねえ、ほら前妻の子って立場悪いじゃん。たまに見に来るからって私こっちに来たの。だからほぼ一人暮らし』
「闇を出すな」
『は?闇の塊みたいな顔して何言ってんの?』
「生意気だなテメー」
『暴力はんたーい』
チ、と舌を打って煙を肺に入れる。別に天地はやべ、とかそう言った考えはないけど居心地がちょっと悪くなっちまった。わざわざ声をかけるような器用さも持ち合わせてはいないし。
『んへへ、一人でご飯食べると味気ないから、天地くん一緒に食べてくれてありがとうね。無理やり押し切った形だけどさ』
「自覚してたんか」
『まぁね。ごめんね迷惑かけて』
「ング」
急にしおらしくなるな。天地はもう癖になっちまいそうな眉間の皺を親指でグリグリ伸ばす。煙草を揉み消して、立ち上がる。視界の端にちょっとしょんぼりしながら立ち上がろうとする女が見える。
靴を履いて、玄関のドアを開ける。女がばいばい、と今にも泣きそうな面で言うので頭をガシガシと掻いた。
「おい」
『ん』
「携帯」
『ん?』
「出せ早く」
おずおずと名前が携帯を差し出すと天地がイライラしながら何か操作して、無言で返す。なに?と言えば舌打ちされた。
「次」
『うん』
「和食」
その言葉に名前の顔は一気に明るくなって解った!!!!!!!と元気に答えた。声がうるせー。気を付けてね!!!という声に見送られながら帰路につく。自分でもなんでこんな事してるか解らないけれど、あの女が作る飯は別に不味くないからそういう事である。
「あ」
『服にはねた』
「ほー」
『天地くんはねないの』
「お前みたいに食い方下手じゃねえんだよ」
『下手じゃないもん!!!!!』
「前掛けでも買ってやろうか?」
『前掛け』
「赤ん坊用の」
『天地くん私の事何歳だと思ってるの?』
「二歳」
『ぴちぴちのJKなのに』
「言い方が古いんだよ」
『地元だとじぇーけえってなによって言われるよ』
「秘境か?」
無事家に帰ってパッパとカレーうどん作って二人して温玉三個入れて食べている。ねえ入れたは良いけど多くない?別に。温玉好きなのね。
天地くん学校どこなの、と聞けば少し悩んでから竜胆、と答えた。天地は今の今転校を決めたので。竜胆って?と聞けば少し黙って、英明から近いとだけ言った。近いと言って名前はまだこちらの地理に疎いので解らないけれど。
『あでもね!』
「ん」
『近くのね!焚八?と七森?とかね、あとなんだっけ、近いとこに気をつけなね!って同じクラスの子言ってた』
「そうな。河二もな」
『河二?』
「河田二高」
『解んない軽く書いて』
「図々しい」
はい、と名前がルーズリーフとペンを渡すと律儀に天地がサラサラと英明の周りの高校分布を書いていく。女の通う英明高校は黒咲工業、焚八商業と七森工業、河二や塚本に囲まれている。ねえギュッ!てし過ぎじゃない?まぁ解る。竜胆はこっち。近いね!実際は近くない。嘘ついたの?喧しい。
「あと駅の向こう、お前が今朝居たとこが鈴蘭の奴等」
『鈴蘭』
「さっきの奴等も鈴蘭」
『ガラ悪人間大集合って事?』
「街全体がな」
『あ~天地くん』
「あ?」
『学校の人達も皆ガラ悪かったしなぁ』
「ハ、絡まれねえようにするこったな」
『もう遅いかな』
「は?」
『女の子もガラ悪いの多かったし、一日遅れで登校したから目立ったし』
「……」
『あ、でもね、ちゃんと挨拶してねお話したら飴ちゃん沢山くれたよ』
「ガキだと思われてんだよ」
うどんも食い終わって、煙草に火をつける。灰皿あっけどお前吸うんか。それ父親の。そうか。気にならないから消さなくていいのよ。うるせー。
そう言えば、コイツほぼ一人暮らしとか抜かしていたけれどほぼとはなんなのだろうか。父親の灰皿があるのなら帰りが遅いとかか。
「おい」
『あい』
「お前、親は?」
『んーとね、東京』
「は?」
『母親浮気して出てったからさぁ、父さんは再婚相手とねえ、ほら前妻の子って立場悪いじゃん。たまに見に来るからって私こっちに来たの。だからほぼ一人暮らし』
「闇を出すな」
『は?闇の塊みたいな顔して何言ってんの?』
「生意気だなテメー」
『暴力はんたーい』
チ、と舌を打って煙を肺に入れる。別に天地はやべ、とかそう言った考えはないけど居心地がちょっと悪くなっちまった。わざわざ声をかけるような器用さも持ち合わせてはいないし。
『んへへ、一人でご飯食べると味気ないから、天地くん一緒に食べてくれてありがとうね。無理やり押し切った形だけどさ』
「自覚してたんか」
『まぁね。ごめんね迷惑かけて』
「ング」
急にしおらしくなるな。天地はもう癖になっちまいそうな眉間の皺を親指でグリグリ伸ばす。煙草を揉み消して、立ち上がる。視界の端にちょっとしょんぼりしながら立ち上がろうとする女が見える。
靴を履いて、玄関のドアを開ける。女がばいばい、と今にも泣きそうな面で言うので頭をガシガシと掻いた。
「おい」
『ん』
「携帯」
『ん?』
「出せ早く」
おずおずと名前が携帯を差し出すと天地がイライラしながら何か操作して、無言で返す。なに?と言えば舌打ちされた。
「次」
『うん』
「和食」
その言葉に名前の顔は一気に明るくなって解った!!!!!!!と元気に答えた。声がうるせー。気を付けてね!!!という声に見送られながら帰路につく。自分でもなんでこんな事してるか解らないけれど、あの女が作る飯は別に不味くないからそういう事である。