いちねんせい じゅう!
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天地はそわそわ永田駅で待っていた。鈴蘭から帰ってくるなら永田駅を通るので。流石に今鈴蘭に行くわけにいかねー、けども。あの女あんなガラ悪い集団に囲まれて泣いてねーだろうか。なんて自分のガラの悪さを棚の上に放り投げて思う。
別に迎えに行かなくたって帰れることは解ってる。ンでもなんだか胃のあたりがムカムカするんだから仕方ないのである。
『あ゛!寿くん!!!!!!』
「ボリューム」
『見て見て見てこれねチョコね貰った!』
「解った、解った。ポッケしまえ」
『ん゛!!』
「飯は」
『今日ね!!!!パスタ作ったお前する』
「普通に言え」
『たらことミートで迷ってる』
「ナポリタン」
『あっチーズ食べたいからカルボナーラね』
「クソ女」
『チーズめちゃくちゃ削ろ』
「……おいそれ俺が削るんじゃねーよな」
『頼むね』
「クソが」
最近細々と人を扱き使うようになりやがって。生意気だぞテメーと首根っこを軽く抑えてやればヒエ……と間抜けな声を出していた。顔は笑っているけれど。
買い物を済ませて名前はせっせかパスタを茹でている。結局チーズ削るの面倒だからと普通に買った粉チーズのダマを崩す作業を任された天地はいつも通り虚無。突っ込むのもダルい。
『あ!てかさ』
「あ?」
『寿くん人に鉛筆刺すのは怖くない?』
「ゲホッゲホッゲホッ」
鈴蘭で聞きやがったなとちょっと零れた粉チーズを片付ける。畜生誰だよ言いやがったの。ダルそうに天地が名前を見るとあの女一秒たりとも鍋から目を離さねえからどんな顔してるかも解らねえ。
「……誰に聞いた」
『あホントだったんだ』
「ゴホッゴホッ」
『チーズいい感じ?』
「……」
『はいありがと、パスタお湯からあげといてね』
名前が器を持ってキッチンから出る。表情は窺えない。何とはなしに胃のあたりがムズムズするのを知らんぷりして鍋をザルにあける。
『温かいさぁやつにチーズ削るやつあるじゃん?あれちょっと夢なのよねえ』
「……」
『えもう面倒臭いからパスタ皿に盛ってくれる?ソースそのままかけるね』
「おい」
『なに?』
「……さっきの話は」
『鉛筆の話?ホントだったんだ!以上』
「………………」
『パスタ冷めちゃう』
マジであれで終わりなのかよ、と言葉には出さず静か~~に麺を皿に盛る。後ろでソースと卵を持ってスタンバってる馬鹿が居るのでちょっと雑め。ん、と皿を差し出すとソースをだば……とかけて山の上、窪みを作っていたところにちょこんと卵を乗せる。どうにも半熟だの生卵だのってのはあるだけで美味そうに見えるもんだ。
『いただきます!!』
「……」
『どしたの?』
「……さっきの」
『えしつこくない?』
「誰に聞いた」
『ンとねぇ二年のお兄さん』
「……」
『寿くん』
「あ」
『寿くん、噛むしデコピンするし意地悪だし人五六人殺してそうだけど』
「は?」
『私にはしないでしょ。私のこと、叩かないもんね』
その言葉に天地はム……として無言でカルボナーラに手を付けた。そんなお前のクソ親父と一緒にすんじゃねー。生卵と絡めて食べてる天地を見て名前はニッコリしたり顔で自分も食べ始めたのだった。
天地はそわそわ永田駅で待っていた。鈴蘭から帰ってくるなら永田駅を通るので。流石に今鈴蘭に行くわけにいかねー、けども。あの女あんなガラ悪い集団に囲まれて泣いてねーだろうか。なんて自分のガラの悪さを棚の上に放り投げて思う。
別に迎えに行かなくたって帰れることは解ってる。ンでもなんだか胃のあたりがムカムカするんだから仕方ないのである。
『あ゛!寿くん!!!!!!』
「ボリューム」
『見て見て見てこれねチョコね貰った!』
「解った、解った。ポッケしまえ」
『ん゛!!』
「飯は」
『今日ね!!!!パスタ作ったお前する』
「普通に言え」
『たらことミートで迷ってる』
「ナポリタン」
『あっチーズ食べたいからカルボナーラね』
「クソ女」
『チーズめちゃくちゃ削ろ』
「……おいそれ俺が削るんじゃねーよな」
『頼むね』
「クソが」
最近細々と人を扱き使うようになりやがって。生意気だぞテメーと首根っこを軽く抑えてやればヒエ……と間抜けな声を出していた。顔は笑っているけれど。
買い物を済ませて名前はせっせかパスタを茹でている。結局チーズ削るの面倒だからと普通に買った粉チーズのダマを崩す作業を任された天地はいつも通り虚無。突っ込むのもダルい。
『あ!てかさ』
「あ?」
『寿くん人に鉛筆刺すのは怖くない?』
「ゲホッゲホッゲホッ」
鈴蘭で聞きやがったなとちょっと零れた粉チーズを片付ける。畜生誰だよ言いやがったの。ダルそうに天地が名前を見るとあの女一秒たりとも鍋から目を離さねえからどんな顔してるかも解らねえ。
「……誰に聞いた」
『あホントだったんだ』
「ゴホッゴホッ」
『チーズいい感じ?』
「……」
『はいありがと、パスタお湯からあげといてね』
名前が器を持ってキッチンから出る。表情は窺えない。何とはなしに胃のあたりがムズムズするのを知らんぷりして鍋をザルにあける。
『温かいさぁやつにチーズ削るやつあるじゃん?あれちょっと夢なのよねえ』
「……」
『えもう面倒臭いからパスタ皿に盛ってくれる?ソースそのままかけるね』
「おい」
『なに?』
「……さっきの話は」
『鉛筆の話?ホントだったんだ!以上』
「………………」
『パスタ冷めちゃう』
マジであれで終わりなのかよ、と言葉には出さず静か~~に麺を皿に盛る。後ろでソースと卵を持ってスタンバってる馬鹿が居るのでちょっと雑め。ん、と皿を差し出すとソースをだば……とかけて山の上、窪みを作っていたところにちょこんと卵を乗せる。どうにも半熟だの生卵だのってのはあるだけで美味そうに見えるもんだ。
『いただきます!!』
「……」
『どしたの?』
「……さっきの」
『えしつこくない?』
「誰に聞いた」
『ンとねぇ二年のお兄さん』
「……」
『寿くん』
「あ」
『寿くん、噛むしデコピンするし意地悪だし人五六人殺してそうだけど』
「は?」
『私にはしないでしょ。私のこと、叩かないもんね』
その言葉に天地はム……として無言でカルボナーラに手を付けた。そんなお前のクソ親父と一緒にすんじゃねー。生卵と絡めて食べてる天地を見て名前はニッコリしたり顔で自分も食べ始めたのだった。