いちねんせい はち!
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お祭り当日である。名前はいつも通り天地の腕の中で目が覚めた。天地が先に起きるのなら目が覚めててくれるから良いのだけど、先に目が覚めたら起きるのが大変である。なにせこの男寝起きが悪いもんだから起きて!離して!と言っても離してくれねえので。
別に祭りは夜に行きゃ良いけど、浴衣を買ってワクワクしてるもんだから早く行動したくて仕方ない。だからこっそり、こっそりと腕から逃れようともぞもぞし出す。残念ながら腕も足も身体に絡まっているので逃げようが無いのだけど。逃げれないと知った名前はチベスナみてーな目をして諦めた。起きてくれるまで待つしかない。天地の胸板に頬っぺをもちぃ……とくっ付けて遊んでいると寝惚けた天地が頭をかしかし撫でてくれた。撫でてくれても起きてはいない。
『ねえ、起きないの』
「……」
『ねえ゛~……』
「まだ……」
『何時今』
「知らねえ……」
『見ていい?』
「無理……」
『無理かぁ……』
下手に動くと内臓が飛び出そうになるくらい締められるので大人しく頬っぺを押し付けて二度寝の体勢。そうすりゃ天地も丸くなりながら名前の頭に頬っぺを押し付けてまた寝るのだった。
「おい左が手前か右が手前か」
『私は死んだ人ですってアピールしたいなら左を前にしたら良いんじゃない?』
「おい寝すぎたのは悪かったっつってるだろ」
昼頃起きた名前はいつまでも起きない天地のせいで虚無の顔で支度していた。4時頃お祭り行こうねと言っていたのにもう2時。怒ってるならいいけど真顔なもんだから天地も困ったようにガシガシ頭を掻いていた。
『でも男の人の浴衣はおはしょり無いから楽よ』
「おはしょり」
『女の人のここのね、折るとこ』
「ほー」
『合わせてビシッと着るだけ。ここ両手で持って!ビシッと合わせて!』
「ん」
『右をこう、足のとこ合わせて、次左』
「ん」
『浴衣舐めてんの?』
「こういう時だけ鬼みてえな面すんの辞めろ」
『腰紐は結んであげるね』
「おー、い゛っ」
『痛くない』
「キツい」
『キツくない。なに?ダラってさせたい方?タンクトップとハーパン見えるよ』
「……」
『だらしないからダメ』
「緩くしてる奴も居るんじゃねーのか」
『野暮ったいわよ』
「畜生」
『帯巻くから動かないで息しないでピクリとも動かないで』
「クソッタレ」
普段不器用だってのによくまぁ人に着せれるもんだ。出来上がったあとジ……と少し離れて見てウンウン頷いて名前は写真を撮っている。撮るなよと言えばカッコイイねと真剣な顔で言われたのでムスッとした顔になった。
『じゃあ私着るから』
「着せてやろうか」
『自分で着れないくせに?』
「着てこい」
寝室からゴソゴソ音が聞こえる。時折鼻歌まで歌ってやがるから相当楽しみらしい。にしても浴衣ってのは着慣れねえもんだから座るにも一苦労する。崩したらあの分だとハチャメチャにキレ散らかして喚かれる可能性があるし。
『ど?!!』
「おー」
『かわい!!!!!?』
「おー」
『……』
「……」
『……』
「……解ったからその死んだ魚みてーな目やめろ」
お祭り当日である。名前はいつも通り天地の腕の中で目が覚めた。天地が先に起きるのなら目が覚めててくれるから良いのだけど、先に目が覚めたら起きるのが大変である。なにせこの男寝起きが悪いもんだから起きて!離して!と言っても離してくれねえので。
別に祭りは夜に行きゃ良いけど、浴衣を買ってワクワクしてるもんだから早く行動したくて仕方ない。だからこっそり、こっそりと腕から逃れようともぞもぞし出す。残念ながら腕も足も身体に絡まっているので逃げようが無いのだけど。逃げれないと知った名前はチベスナみてーな目をして諦めた。起きてくれるまで待つしかない。天地の胸板に頬っぺをもちぃ……とくっ付けて遊んでいると寝惚けた天地が頭をかしかし撫でてくれた。撫でてくれても起きてはいない。
『ねえ、起きないの』
「……」
『ねえ゛~……』
「まだ……」
『何時今』
「知らねえ……」
『見ていい?』
「無理……」
『無理かぁ……』
下手に動くと内臓が飛び出そうになるくらい締められるので大人しく頬っぺを押し付けて二度寝の体勢。そうすりゃ天地も丸くなりながら名前の頭に頬っぺを押し付けてまた寝るのだった。
「おい左が手前か右が手前か」
『私は死んだ人ですってアピールしたいなら左を前にしたら良いんじゃない?』
「おい寝すぎたのは悪かったっつってるだろ」
昼頃起きた名前はいつまでも起きない天地のせいで虚無の顔で支度していた。4時頃お祭り行こうねと言っていたのにもう2時。怒ってるならいいけど真顔なもんだから天地も困ったようにガシガシ頭を掻いていた。
『でも男の人の浴衣はおはしょり無いから楽よ』
「おはしょり」
『女の人のここのね、折るとこ』
「ほー」
『合わせてビシッと着るだけ。ここ両手で持って!ビシッと合わせて!』
「ん」
『右をこう、足のとこ合わせて、次左』
「ん」
『浴衣舐めてんの?』
「こういう時だけ鬼みてえな面すんの辞めろ」
『腰紐は結んであげるね』
「おー、い゛っ」
『痛くない』
「キツい」
『キツくない。なに?ダラってさせたい方?タンクトップとハーパン見えるよ』
「……」
『だらしないからダメ』
「緩くしてる奴も居るんじゃねーのか」
『野暮ったいわよ』
「畜生」
『帯巻くから動かないで息しないでピクリとも動かないで』
「クソッタレ」
普段不器用だってのによくまぁ人に着せれるもんだ。出来上がったあとジ……と少し離れて見てウンウン頷いて名前は写真を撮っている。撮るなよと言えばカッコイイねと真剣な顔で言われたのでムスッとした顔になった。
『じゃあ私着るから』
「着せてやろうか」
『自分で着れないくせに?』
「着てこい」
寝室からゴソゴソ音が聞こえる。時折鼻歌まで歌ってやがるから相当楽しみらしい。にしても浴衣ってのは着慣れねえもんだから座るにも一苦労する。崩したらあの分だとハチャメチャにキレ散らかして喚かれる可能性があるし。
『ど?!!』
「おー」
『かわい!!!!!?』
「おー」
『……』
「……」
『……』
「……解ったからその死んだ魚みてーな目やめろ」