いちねんせい いち!
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『ごめんね……お店まで連れて来て貰った挙句に荷物を持ってもらうなど……』
「目の前でスーパー広すぎて怖いって泣かれたら悪者になるのは誰だ」
『カゴ持ってくれるのは間違いなく優男』
「黙って物入れろそこらにぶちまけるぞ」
『ドヤンキーすぎて笑っちゃった』
「……」
『あっ』
「あ?」
『お米を買わなきゃいけない』
「そうか」
ぼんぼかカゴに材料を入れる女を見ながらなんでこうなったかなと遠い目をする。本日人の腕を折ったイカレ大将はちょこまか動いている女に振り回されている。だって渋々案内したスーパーの目の前でなにここ……でか……こわ……と泣きそうになるから。お前は山の中から来たのか?と咄嗟に言えばあながち間違ってないと返されてスン……と表情を落とした。泣きそうな面をするんじゃねー、天地は不良としての注目は別に良いけれど女を泣かすという意味での注目は要らない。仕方ねえなと一緒にスーパーに入って女が持ったカゴを奪い取って何これ!何これ!とはしゃいで飛び跳ねる女の頭を抑えるように手を当てていた。視界の端で跳ねるな鬱陶しい。
『……』
「……」
『……』
「おい」
『はい』
「頼むなら普通に頼め」
『大丈夫持てあ、ちょ、まっ、』
「おい」
お米を買うと言って女は十キロの米をおいしょと持ち上げたのだけど、そのままよたよたと後ろに下がって行っちまう。一度天地が米を抑えてやると『大丈夫ですけど?』みたいな面をするので黙って手を離すとまたよたよた下がった。非力すぎて天地の眉間は大惨事。
『結局お米まで持ってくれてありがとね』
「持てねえんだろ」
『持てる』
「あれは持ててるって言えねえんだよ」
『あのね多分あっち!家』
「多分」
本当に大丈夫かよと顔には出さず歩き出す。女が怖い顔だけど優しいね!!!ありがとね!!!とでけえ声で言うからどうだかな、と返す。腕を進んで折る人間は果たして優しいのか否か。
『あのね遠くから引っ越してきたの』
「……」
『都会ね!』
「都会……?」
『なんで怖い人いっぱい居るの?』
「さてな」
『兄ちゃんも顔怖いもんね……』
「その怖い奴に助け求めたのは何処のどいつだ」
『ありがと!!!!』
「声がでけえ、道あってんのか」
『多分!!!!!』
「辿り着くのか」
『飴ちゃん食べる?』
「要らね」
『あのね苗字名前っていうの、兄ちゃんは?』
「……」
『?あのね!!!!』
「聞こえてるわ馬鹿」
別に名前くらい言わんで良いだろがと無視を決め込もうとしても女は聞こえてないと思ってでけえ声を出そうとするからよろしくない。なんでお前そんな声がでけえんだと言えば周りがジジババばかりだったからと言われた。なるほどな。
『あ!あった!あれ!』
「ん」
『あれのね!!!!二号室!!!!』
「馬鹿なのか?」
『え?』
「いや」
テメーの家をデカデカと言うな。玄関に置いたら帰るぞと言えば少し女が俯いた。なんだよ。
曰く、女はほぼ一人暮らしらしい。ほぼってなに。玄関に置かれると米びつに入れられなくて泣いちゃうとマジで泣きそうな顔をされる。天地は酷く長い溜め息を吐いてどうしろと、と言えば女はニカッと笑って米びつまで持ってって!!!と言ってきた。もう何でもいいわ。
鍵も出さずにドアを開けた時は空いた手で思わず女の頭をすっ叩いた。どうして……?と言われるけれど無視である。鍵を閉めろ。
米びつそこ!と言われるので降ろす。空の米びつを見て冷蔵庫に物をいれる女と見比べる。どうやって入れるんだ、と聞けばカップで一々入れると言うので本日何度目か解らない溜め息を吐きながらハサミ、とだけ言った。
『あっねえご飯食べる?』
「は?」
『ん~~~OKカレー』
「は?」
『座っててね』
「おい」
『ていうかさ~明日から学校なんだけど場所全然解らなくてさ~、』
「おい、帰るぞ俺は」
そう言うと女はえ゛っ!と米をとぐ手を止めて振り向いた。ちょっと悲しい顔されたけど留まる。なんで飯まで食わないかんのだ。
『そだよね……色々お礼って思ったけど……』
「……」
『引き止めちゃ悪いもんね……』
「……」
『あ、ありがとね……』
「……」
『帰り気を付けてね……』
「…………………………作るなら早く作れ……」
その言葉に女の顔はパッ!と明るくなった。実質天地の敗北である。
『ごめんね……お店まで連れて来て貰った挙句に荷物を持ってもらうなど……』
「目の前でスーパー広すぎて怖いって泣かれたら悪者になるのは誰だ」
『カゴ持ってくれるのは間違いなく優男』
「黙って物入れろそこらにぶちまけるぞ」
『ドヤンキーすぎて笑っちゃった』
「……」
『あっ』
「あ?」
『お米を買わなきゃいけない』
「そうか」
ぼんぼかカゴに材料を入れる女を見ながらなんでこうなったかなと遠い目をする。本日人の腕を折ったイカレ大将はちょこまか動いている女に振り回されている。だって渋々案内したスーパーの目の前でなにここ……でか……こわ……と泣きそうになるから。お前は山の中から来たのか?と咄嗟に言えばあながち間違ってないと返されてスン……と表情を落とした。泣きそうな面をするんじゃねー、天地は不良としての注目は別に良いけれど女を泣かすという意味での注目は要らない。仕方ねえなと一緒にスーパーに入って女が持ったカゴを奪い取って何これ!何これ!とはしゃいで飛び跳ねる女の頭を抑えるように手を当てていた。視界の端で跳ねるな鬱陶しい。
『……』
「……」
『……』
「おい」
『はい』
「頼むなら普通に頼め」
『大丈夫持てあ、ちょ、まっ、』
「おい」
お米を買うと言って女は十キロの米をおいしょと持ち上げたのだけど、そのままよたよたと後ろに下がって行っちまう。一度天地が米を抑えてやると『大丈夫ですけど?』みたいな面をするので黙って手を離すとまたよたよた下がった。非力すぎて天地の眉間は大惨事。
『結局お米まで持ってくれてありがとね』
「持てねえんだろ」
『持てる』
「あれは持ててるって言えねえんだよ」
『あのね多分あっち!家』
「多分」
本当に大丈夫かよと顔には出さず歩き出す。女が怖い顔だけど優しいね!!!ありがとね!!!とでけえ声で言うからどうだかな、と返す。腕を進んで折る人間は果たして優しいのか否か。
『あのね遠くから引っ越してきたの』
「……」
『都会ね!』
「都会……?」
『なんで怖い人いっぱい居るの?』
「さてな」
『兄ちゃんも顔怖いもんね……』
「その怖い奴に助け求めたのは何処のどいつだ」
『ありがと!!!!』
「声がでけえ、道あってんのか」
『多分!!!!!』
「辿り着くのか」
『飴ちゃん食べる?』
「要らね」
『あのね苗字名前っていうの、兄ちゃんは?』
「……」
『?あのね!!!!』
「聞こえてるわ馬鹿」
別に名前くらい言わんで良いだろがと無視を決め込もうとしても女は聞こえてないと思ってでけえ声を出そうとするからよろしくない。なんでお前そんな声がでけえんだと言えば周りがジジババばかりだったからと言われた。なるほどな。
『あ!あった!あれ!』
「ん」
『あれのね!!!!二号室!!!!』
「馬鹿なのか?」
『え?』
「いや」
テメーの家をデカデカと言うな。玄関に置いたら帰るぞと言えば少し女が俯いた。なんだよ。
曰く、女はほぼ一人暮らしらしい。ほぼってなに。玄関に置かれると米びつに入れられなくて泣いちゃうとマジで泣きそうな顔をされる。天地は酷く長い溜め息を吐いてどうしろと、と言えば女はニカッと笑って米びつまで持ってって!!!と言ってきた。もう何でもいいわ。
鍵も出さずにドアを開けた時は空いた手で思わず女の頭をすっ叩いた。どうして……?と言われるけれど無視である。鍵を閉めろ。
米びつそこ!と言われるので降ろす。空の米びつを見て冷蔵庫に物をいれる女と見比べる。どうやって入れるんだ、と聞けばカップで一々入れると言うので本日何度目か解らない溜め息を吐きながらハサミ、とだけ言った。
『あっねえご飯食べる?』
「は?」
『ん~~~OKカレー』
「は?」
『座っててね』
「おい」
『ていうかさ~明日から学校なんだけど場所全然解らなくてさ~、』
「おい、帰るぞ俺は」
そう言うと女はえ゛っ!と米をとぐ手を止めて振り向いた。ちょっと悲しい顔されたけど留まる。なんで飯まで食わないかんのだ。
『そだよね……色々お礼って思ったけど……』
「……」
『引き止めちゃ悪いもんね……』
「……」
『あ、ありがとね……』
「……」
『帰り気を付けてね……』
「…………………………作るなら早く作れ……」
その言葉に女の顔はパッ!と明るくなった。実質天地の敗北である。