いちねんせい さん!
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起きたらもう暗かった。?ぽそぽそした目で目の前の胸板を押す。この人私の事抱き枕だと思ってるのかしらとふんぬ……と押すけどまぁビクともしない。普段細身に思える天地は割かしがっちりしてるので名前を抱く腕は重くて退けられそうにもなかった。つまり?二度寝の体制。諦めが肝心。
名前は今まで誰かに抱かれて寝るなんて事はなかった。辛い時、悲しい時。そんな事は関係ない、息を潜めて生きるのが常だった。小さい頃から一人で寝るようになっていたし、寂しいからといって母や父は一緒に寝るような奴等じゃなかったし、父が居ない時に浮気相手を家に入れている母が好きではなかった。子供を子供として抱き締める事すら無い家庭であったし。
天地の体温はそう高くない。それでもこうしてくっついているとぽかぽかして心地好い。本当は付き合ってもねえ男に抱き締められてたら危機感でも持たなきゃいけないのだけど、そんな事を名前に教えてくれる人間は誰一人として存在しなかったのである。
もぞもぞ天地の胸に顔を擦り付ける。暖かいってこんな感じなんだ、抱き締められたらこんな感じなんだ、人の寝息ってこんな感じなんだ。一つ一つが新しく名前の知識として呑み込まれていった。
「……起きたのか」
『まだ寝る』
「そうか」
『まだ寝るでしょ?』
「……あぁ」
二度寝は基本みてーな面で天地は足で名前を引き寄せて抱く力を強くした。ぐえ、と変な声を出すと頭の上でくつくつ笑って名前の後頭部を撫ぜた。ちょっと手付きは荒いけれど、人に撫でられるのって嬉しい事なんだなと認識して名前もんふんふ笑って目を閉じた。
もうちょっと暗くなった頃、今度は天地が起きた。自分から起きた時は割と目覚めがいい。腕の中で服にしがみつきながらぴすぴす寝てる女が暖かくてもう一度寝そうになる。でも流石にもう一回寝たら今日も泊まっちまうし、とぽんぽん名前の背を叩く。起きろと声をかけると薄ら目が開いて、寝惚けているのかもそもそ天地の胸板に頭を擦り付ける。ング……なんてちょっと唸って、深呼吸してからもう一度起きろ、と言った。
『あさ……?』
「夜だ」
『よる』
「夜寝れなくなるぞ」
『おむらいす……』
「腹減ったな」
『つくる』
「おー、目覚ましてからな」
『ん゛~~~~~~~~~~~……おきた!』
「そうか」
あ゛~……なんてオッサンみてーな声を出して名前は動き出した。動き出そうとした。動けなかった。天地の腕と足はまだ名前の身体をがっちり抑えてた。は?と抗議の目を送るのだけど、天地は起きなきゃな……と思いながらも湯たんぽが離れるのはちょっと嫌だった。なにしろこの女暖かい。でも離さないと飯が食えない。仕方ねえなと足を退かして女を起き上がらせる。
『この手何』
「いいから飯」
『じゃあ手を退けなさいよ』
「……」
『凄んでも駄目』
「ホント生意気な女」
『生意気通り越して極悪人みたいな顔してる人に言われたくないわよ』
「俺なんかしたか???」
起きたらもう暗かった。?ぽそぽそした目で目の前の胸板を押す。この人私の事抱き枕だと思ってるのかしらとふんぬ……と押すけどまぁビクともしない。普段細身に思える天地は割かしがっちりしてるので名前を抱く腕は重くて退けられそうにもなかった。つまり?二度寝の体制。諦めが肝心。
名前は今まで誰かに抱かれて寝るなんて事はなかった。辛い時、悲しい時。そんな事は関係ない、息を潜めて生きるのが常だった。小さい頃から一人で寝るようになっていたし、寂しいからといって母や父は一緒に寝るような奴等じゃなかったし、父が居ない時に浮気相手を家に入れている母が好きではなかった。子供を子供として抱き締める事すら無い家庭であったし。
天地の体温はそう高くない。それでもこうしてくっついているとぽかぽかして心地好い。本当は付き合ってもねえ男に抱き締められてたら危機感でも持たなきゃいけないのだけど、そんな事を名前に教えてくれる人間は誰一人として存在しなかったのである。
もぞもぞ天地の胸に顔を擦り付ける。暖かいってこんな感じなんだ、抱き締められたらこんな感じなんだ、人の寝息ってこんな感じなんだ。一つ一つが新しく名前の知識として呑み込まれていった。
「……起きたのか」
『まだ寝る』
「そうか」
『まだ寝るでしょ?』
「……あぁ」
二度寝は基本みてーな面で天地は足で名前を引き寄せて抱く力を強くした。ぐえ、と変な声を出すと頭の上でくつくつ笑って名前の後頭部を撫ぜた。ちょっと手付きは荒いけれど、人に撫でられるのって嬉しい事なんだなと認識して名前もんふんふ笑って目を閉じた。
もうちょっと暗くなった頃、今度は天地が起きた。自分から起きた時は割と目覚めがいい。腕の中で服にしがみつきながらぴすぴす寝てる女が暖かくてもう一度寝そうになる。でも流石にもう一回寝たら今日も泊まっちまうし、とぽんぽん名前の背を叩く。起きろと声をかけると薄ら目が開いて、寝惚けているのかもそもそ天地の胸板に頭を擦り付ける。ング……なんてちょっと唸って、深呼吸してからもう一度起きろ、と言った。
『あさ……?』
「夜だ」
『よる』
「夜寝れなくなるぞ」
『おむらいす……』
「腹減ったな」
『つくる』
「おー、目覚ましてからな」
『ん゛~~~~~~~~~~~……おきた!』
「そうか」
あ゛~……なんてオッサンみてーな声を出して名前は動き出した。動き出そうとした。動けなかった。天地の腕と足はまだ名前の身体をがっちり抑えてた。は?と抗議の目を送るのだけど、天地は起きなきゃな……と思いながらも湯たんぽが離れるのはちょっと嫌だった。なにしろこの女暖かい。でも離さないと飯が食えない。仕方ねえなと足を退かして女を起き上がらせる。
『この手何』
「いいから飯」
『じゃあ手を退けなさいよ』
「……」
『凄んでも駄目』
「ホント生意気な女」
『生意気通り越して極悪人みたいな顔してる人に言われたくないわよ』
「俺なんかしたか???」