いちねんせい に!
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『それでね、今日チーズハンバーグ作るんだよ』
「あのね」
『ん?』
「男をね、家にそんな入れちゃダメだよ」
『なして?』
「危ないから」
『危ないの?』
「うん」
『この街の人達の顔のが余程怖いのに?』
「それを言ったらおしまいだね」
名前は最近友達になった電車で一緒に乗る男と話していた。永田駅の鈴蘭側のホームにまた迷い込んだ名前にいつもあっちに乗ってない?と声をかけてくれたのがこの藤代拓海であった。
「ちなみにその人は怖くないの?」
『怖い顔してるよ!』
「怖いんだ。でも聞く限り仲良しだよね」
『うん!天地くんこの街で初めての友達!』
「ん゛?」
今この女なんて言った?と藤代が少し顔を引き攣らせる。ごめん、その人の名前もっかい言って?と言うと確かに天地くん、と返ってきた。
「……まさかなぁ」
『?』
「天地寿?」
『うん!藤代くん知ってるの?』
「ん~~~~……同じ中学だったんだ」
『へぇ、世間狭いね』
「あの……なにもされてない?」
『?あのね!!さっきね!!今日遅くなるって言ってた!!』
「夫婦か?」
『暗くなる前に帰れよって言ってた!!』
「いや親か?」
そんなこんなで藤代くんと別れて学校へ。友達!とまで言える人は居ないけれど喋る人は居るのであんまり寂しくはない。
「そういや鳳仙も鈴蘭も朝から皆居ないらしいぜ」
「私鳳仙にお兄ちゃん居るけど、なんか鈴蘭となんかやってるらしいよ」
「マジ?」
『ほーせん?』
「あ~苗字ちゃん地元違うもんね。あのね!スキンヘッドばっかりの学校があるの。鈴蘭と仲悪いんだよ」
『お坊さんって事?』
「んふ」
「ウケる」
「ふ、や、お坊さんじゃないけどね。とにかく危ないから喧嘩とか見たらすぐ逃げなよ」
「苗字運動神経皆無だったから巻き込まれたら骨折れそう」
『そこまでか弱くない!!!!!』
「100メートルは?」
『20秒!!!!!!』
「ダメだこりゃ」
放課後、名前はチーズを買いにスーパーまで。チーズインハンバーグにしたら喜ぶかな~!とか思いながら歩いていると急に視界がブレた。
ガコンと頭をぶつけ、足と頬に酷い痛みが走る。何事かと状況を把握する為に顔を上げると名前の近くに怪我をした男が転がっていた。坊主頭の男達が近付いてきてやべ、と声を上げキョロキョロしたり頭を掻いたり。
「悪い!嬢ちゃん大丈夫か!!」
名前は頬に恐る恐る手を当てる。べとっと砂利の混じった血が付いた。
『……』
「あ゛~顔……」
「いやホンットに悪い……ごめんな~痛いだろ……」
「おいソイツ等片付けてこい」
「おー」
『…………』
「ん?」
『なんで公共の場で喧嘩してるの……?』
「ん゛」
『ここお店屋さんとか近いのに、わざわざ人通りのあるとこでなんで喧嘩するの゛……?』
「いや゛!あのな?」
『え゛ん゛……』
「泣いちゃった」
「ごめんな~~~!!!?」
『チーズ買いに行こうとしてたのに゛ッ!!!!』
「ん????うんそっか~!!!」
鳳仙の皆さんも大慌て。鈴蘭ぶっ殺す気は満々だけれど、まさか女の子巻き込むとは思ってなかったので。ちょ誰かハンカチかティッシュ持っとらんか。持ってるわけねーだろ。なんで持ってねーんだよそんなんだからお前いつまでも女出来ねーんだよ!テメーだって居ねえじゃねえか!俺ある。寄越せ。
ホントにごめんなぁ、と月本光義と名乗る男が手馴れた様子でパッパッとハンカチで傷の周りの砂利を落としていく。びえ……とぺそぺそ泣いてる女に困っちまってう゛……と妹と重なって思わず頭をガシガシ撫でた。
「今日は忙しいからあれだが、今度なんか詫びするから……あー。連絡先教えてくれんか」
『こ゛わ゛い゛』
「あ゛~そうだな~」
『坊主頭の人に気を付けなさいね゛って学校の子言ってた゛!!!』
「う~ん間違いない」
『ちーずかいにいくの゛!!!!』
「凄いさっきからチーズ押してくる」
『頭痛い!!!!!!!』
「あ、痛くて何言ってっか解ってねーんだわ」
「誰かお迎え来れるか?」
こわ~い顔で優しく聞かれて名前はぺそ……ぺそ……と涙を流しながら携帯を操作し始める。
『もちもち゛!!!!!?』
「声でっか」
《声がでけえんだよ、今日遅くなるっつったろ》
『ちーずかえない!!!!!』
《あ?》
『もうきょうちーずかえない゛の゛!!!!』
《なにお前一から話せ》
『いたい゛!!!』
《何かあったのか》
『ばいばい!!!!!!』
《は?待て》
『きった!!!!』
「いやお迎え来れるか?って聞いたんだが」
『かえる……』
「連絡先入れとくな……」
もうこの女話聞いてねえと苦笑いの光義はスッと名前の携帯を奪って連絡先を入れた。流石に女に怪我を負わせて何もしないクズにはなれない。気を付けてなぁと頭をぽんぽん叩いて別れたのだった。
『それでね、今日チーズハンバーグ作るんだよ』
「あのね」
『ん?』
「男をね、家にそんな入れちゃダメだよ」
『なして?』
「危ないから」
『危ないの?』
「うん」
『この街の人達の顔のが余程怖いのに?』
「それを言ったらおしまいだね」
名前は最近友達になった電車で一緒に乗る男と話していた。永田駅の鈴蘭側のホームにまた迷い込んだ名前にいつもあっちに乗ってない?と声をかけてくれたのがこの藤代拓海であった。
「ちなみにその人は怖くないの?」
『怖い顔してるよ!』
「怖いんだ。でも聞く限り仲良しだよね」
『うん!天地くんこの街で初めての友達!』
「ん゛?」
今この女なんて言った?と藤代が少し顔を引き攣らせる。ごめん、その人の名前もっかい言って?と言うと確かに天地くん、と返ってきた。
「……まさかなぁ」
『?』
「天地寿?」
『うん!藤代くん知ってるの?』
「ん~~~~……同じ中学だったんだ」
『へぇ、世間狭いね』
「あの……なにもされてない?」
『?あのね!!さっきね!!今日遅くなるって言ってた!!』
「夫婦か?」
『暗くなる前に帰れよって言ってた!!』
「いや親か?」
そんなこんなで藤代くんと別れて学校へ。友達!とまで言える人は居ないけれど喋る人は居るのであんまり寂しくはない。
「そういや鳳仙も鈴蘭も朝から皆居ないらしいぜ」
「私鳳仙にお兄ちゃん居るけど、なんか鈴蘭となんかやってるらしいよ」
「マジ?」
『ほーせん?』
「あ~苗字ちゃん地元違うもんね。あのね!スキンヘッドばっかりの学校があるの。鈴蘭と仲悪いんだよ」
『お坊さんって事?』
「んふ」
「ウケる」
「ふ、や、お坊さんじゃないけどね。とにかく危ないから喧嘩とか見たらすぐ逃げなよ」
「苗字運動神経皆無だったから巻き込まれたら骨折れそう」
『そこまでか弱くない!!!!!』
「100メートルは?」
『20秒!!!!!!』
「ダメだこりゃ」
放課後、名前はチーズを買いにスーパーまで。チーズインハンバーグにしたら喜ぶかな~!とか思いながら歩いていると急に視界がブレた。
ガコンと頭をぶつけ、足と頬に酷い痛みが走る。何事かと状況を把握する為に顔を上げると名前の近くに怪我をした男が転がっていた。坊主頭の男達が近付いてきてやべ、と声を上げキョロキョロしたり頭を掻いたり。
「悪い!嬢ちゃん大丈夫か!!」
名前は頬に恐る恐る手を当てる。べとっと砂利の混じった血が付いた。
『……』
「あ゛~顔……」
「いやホンットに悪い……ごめんな~痛いだろ……」
「おいソイツ等片付けてこい」
「おー」
『…………』
「ん?」
『なんで公共の場で喧嘩してるの……?』
「ん゛」
『ここお店屋さんとか近いのに、わざわざ人通りのあるとこでなんで喧嘩するの゛……?』
「いや゛!あのな?」
『え゛ん゛……』
「泣いちゃった」
「ごめんな~~~!!!?」
『チーズ買いに行こうとしてたのに゛ッ!!!!』
「ん????うんそっか~!!!」
鳳仙の皆さんも大慌て。鈴蘭ぶっ殺す気は満々だけれど、まさか女の子巻き込むとは思ってなかったので。ちょ誰かハンカチかティッシュ持っとらんか。持ってるわけねーだろ。なんで持ってねーんだよそんなんだからお前いつまでも女出来ねーんだよ!テメーだって居ねえじゃねえか!俺ある。寄越せ。
ホントにごめんなぁ、と月本光義と名乗る男が手馴れた様子でパッパッとハンカチで傷の周りの砂利を落としていく。びえ……とぺそぺそ泣いてる女に困っちまってう゛……と妹と重なって思わず頭をガシガシ撫でた。
「今日は忙しいからあれだが、今度なんか詫びするから……あー。連絡先教えてくれんか」
『こ゛わ゛い゛』
「あ゛~そうだな~」
『坊主頭の人に気を付けなさいね゛って学校の子言ってた゛!!!』
「う~ん間違いない」
『ちーずかいにいくの゛!!!!』
「凄いさっきからチーズ押してくる」
『頭痛い!!!!!!!』
「あ、痛くて何言ってっか解ってねーんだわ」
「誰かお迎え来れるか?」
こわ~い顔で優しく聞かれて名前はぺそ……ぺそ……と涙を流しながら携帯を操作し始める。
『もちもち゛!!!!!?』
「声でっか」
《声がでけえんだよ、今日遅くなるっつったろ》
『ちーずかえない!!!!!』
《あ?》
『もうきょうちーずかえない゛の゛!!!!』
《なにお前一から話せ》
『いたい゛!!!』
《何かあったのか》
『ばいばい!!!!!!』
《は?待て》
『きった!!!!』
「いやお迎え来れるか?って聞いたんだが」
『かえる……』
「連絡先入れとくな……」
もうこの女話聞いてねえと苦笑いの光義はスッと名前の携帯を奪って連絡先を入れた。流石に女に怪我を負わせて何もしないクズにはなれない。気を付けてなぁと頭をぽんぽん叩いて別れたのだった。