キス
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サクラの傷もなんとかなったみてぇだが、あれから2日経った今もサクラは目を覚まさずベッドの上で寝息を立てている。
長時間に渡る手術をした上に寝る間も惜しんで付き添っていたチョッパーは見るからに疲れていたので、休ませる為にサクラの付き添いを代わってやった。
…代わってやったっつーか、俺が側にいたかっただけでもある。
「“生きる”って約束、守れたじゃねぇか。よく頑張ったな。」
あんだけ出血したから当たり前なんだが、目の前で眠るこいつの顔は青白い。
そっとその頬を撫でる。いつもより冷たいその肌に自分の体温まで下がった気がした。
「…悪かったな、痛い思いさせて。」
『…ゾロさんの、せいじゃ…無いです、よ…?』
「!」
返って来ないと思っていた返事に驚いていると、サクラがゆっくりと目を開いた。
「…起きてたのか?」
『いま…起きました…』
「待ってろ、チョッパー呼んで来てやる。」
扉に向かおうとしたら、クイッと弱々しく服を引かれる感覚。
振り替えればサクラがおぼつかない手で俺の服を掴んでいた。
『…ここ、に…いて…くれませんか…?』
「あ?」
『ゾロ…さんに…いてほしい、です…おへんじ、したいって…ずっと…思ってて…』
「…わかった。」
服を掴んでいた手を外し、代わりに自身の手で握ってやる。
するとサクラは安心したかのように微笑んだ。
『…ゾロ、さん…あの…わたし……』
「…あぁ。」
『…………わた、し…その…こいびと…とか…よく…わからない、ですけど…』
「…だろうな。」
『…でも………ゾロさんは、とくべつにすき…です…。』
「…特別、に?」
『…はい…サンジさんたち…とはちがう…すき…です…』
「!」
『…わた、し…ゾロさん、に……恋…してるみたい、なんです…。』
「…サクラ…」
『…だいすき、です…』
ふにゃりと笑いながら言ったサクラに顔が熱くなる。
「…。」
『…ゾロ…さん…?』
呼び掛けに答える事なく、サクラの顔の両側に手をつく。
ギシッ、と鳴るベッドのスプリングの音がやけに大きく聞こえた。
『…ん…!?』
…触れるだけのキスをしてゆっくりと顔を離すと、サクラは顔を真っ赤にして目を見開いていて…キスは知ってるみてぇだな。