届く声
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「!?今の悲鳴…サクラ!?」
ナミの言葉を聞き終わるより先に、船を飛び降り悲鳴が聞こえた方へと走る。
…あいつがあんな声出すなんて、ただ事じゃねぇ。
そう思ったのは俺だけじゃなかったらしく、見れば全員船を降りて走っていた。
「やぁ、これは麦わらの皆さんお揃いで。」
「!?」
「これからそちらにお伺いしようと思っていたのですが…っくく、手間が省けた。」
ニヤリと笑う海兵…少将か?
男が指を鳴らすと、どこに隠れていたのか海兵達が俺らを取り囲んだ。
海の方を見れば海軍の船が3隻メリー号へと向かっており…っくそ!
「お前らの探し物はコレだろ?」
「サクラ!?」
少将の背後からゆっくりと出てきたサクラ…その様子はどこかおかしい。
「おいサクラ!どうしたんだよ!?」
「無駄だ麦わら。もうコレにお前らの声は届かない。」
少将の言うように、ルフィの言葉にピクリとも反応しないサクラ。
その様子に男は愉快そうに笑いながら口を開いた。
「いやぁ助かったよ。お前らがコレの“大切な仲間”になってくれたお陰で、すごく楽だった。」
「サクラに何をしたのよ!?」
「なぁに、私の言う事を聞くようにちょっとばかし薬を打っただけさ。」
「…薬?」
「あぁ。今のコレは、私の命令以外聞かない兵器だ。」
「っそんなモン、サクラちゃんが打たせるワケねぇだろ!!」
「っくく…」
「…何が可笑しい。」
俺の言葉に、少将は歪んだ笑みを浮かべる。
「私が麦わらを見逃してやろうか、って言ったら『…私が行けば、絶対に麦わらの皆さんに手を出さないと誓ってくれますか?』だってよ。泣ける話じゃないか。」
「「「!?」」」
「いやぁ、見せてやりたかったよあの感動のシーンを!!」
…つまり、サクラは俺達を守る為に自ら研究所に戻る事を選んだって言うのか…っあの馬鹿!!
「しかし、残念な事に約束や誓いってのは人間とするものだ。コレは兵器だから関係ないんだよ。」
「汚ねぇ…!」
「汚ない?は、海賊風情が何を言う。」
ウソップの言葉に見下した様な笑みを浮かべながら少将は返した。