恋の芽
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ある日、女部屋でチョッパーからもらったと言う応急手当ての本を読みながら首を傾げるサクラに声を掛けた。(ちなみにロビンはお風呂中。)
「どうしたのサクラ?」
『ナミさん…ちょっと気になる事があって…』
「…気になる、事?」
『はい。…最近、私変なんです。胸に違和感があると言うか…』
「え!?」
『…普段生活をしている分には何の異常も無いのですが…ゾロさんの近くにいたり、触れたりするとドキドキして…。』
「…それって、」
『いつもより鼓動が早くなって、なんだか身体も熱くなって…ゾロさんの側にいたいのに…私、何かの病気なんでしょうか?』
表情は相変わらず無表情気味だけど、しゅん、と肩を落とすサクラに気付かれないよう小さく溜め息をついた。
これは、確実にこの子もゾロの事が恋愛感情として“好き”なんだと自信を持って言える。
…けど、サクラはまず“恋”の概念がわかってないみたいで…。
端から見たら両想いなのに、本人達はいつまで経っても片想い気分だなんて…見てるこっちがまどろっこしいわね。
『とりあえず応急手当ての本を読んでみたのですが…外傷の事ばかりで…』
やっぱりチョッパー君に診てもらいに行こうかな、なんて言って立ち上がったサクラの腕を掴んで引き止める。
『?ナミさん??』
「あー…多分それはチョッパーにもどうにも出来ないから。と言うか病気じゃないわよ。」
『え?』
「サクラ、恋ってなんだかわかる?」
『鯉??魚ですよね??』
「……はぁ……。」
ルフィもびっくりな天然を発揮したサクラに今度は深く溜め息をつき、彼女を椅子に座らせ、本棚から取り出した辞書の「恋」に関するページを見せた。
「あんたのは確実に“恋煩い”よ。」
『…“恋煩い…ある人を恋するあまり病気のようになる事。”
“恋しい…離れている人等に心が強く引かれて、会いたくなったり見たくなったりする。”』
その一文を読んだサクラは驚いたように顔を上げ、私を見つめた。
『私、“恋しい”は体験した事あります。』
「それはゾロに対して?」
『はい。』
「…ねぇ、サクラ。あんた、ゾロの事好き?」
『?はい。』
「その“好き”は、私やルフィ達に対する“好き”と同じ?」
『……ちょっと、違う感じがします。』
「それが“恋”なのよ。要するに恋ってのは、その人とずっと一緒にいたいとか結婚したいとか、手を繋いで歩きたいとか抱き締めてもらいたいとかそういう風に思う事なの!わかった?」
一息で言えばサクラは珍しく目を見開いて何度か瞬きをし、その後ゆっくり頷いた。
…いけない、思わずちょっと熱くなっちゃった。
『…私…ゾロさんに恋、してるんですね…。』
「…ま、だからと言ってそれを意識する必要は無いわ。ゆっくりその気持ちを確信するまでは今まで通りで良いんじゃない?」
『はい。…これが恋、かぁ…なんだか胸がくすぐったいです。』
そう言ってふにゃりと笑ったサクラの頭を気が付いたら撫でていた。
…こんな可愛い笑顔がたくさん見れてるなんて、ゾロが羨ましいわ。
恋の芽
(…私って意外とお節介なのかしら…。)
あとがき
ナミすわぁん難しい\(^w^)/なんで彼女視点で書いたんだ私…←
彼女はもうまどろっこしくて見てられなかったんだ…なんだかんだで面倒見良いから(笑)
それにしても「恋」とか恋愛感情の「好き」を説明するのは難しいですね(^^;)