おむかえ
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…ザァァァァ…
あれから間もなく強い雨が降りだした。
雨だけならまだ歩けたのだけれど…
ゴロゴロ…ピシャァァアン!!
『…っ!』
大きい雷の音が怖くて、私は路地裏から動けなくなってしまった。
一応お気持ち程度の屋根があって、多少雨はしのげる場所だ。
そこで木箱の陰に隠れるようにして身を潜め、雷の音が止むのを待っている。
ピシャァァアン!!
『ひゃ…っ』
外にいる分音がダイレクトに聞こえ、いつもより何倍も怖い。
『…っ大丈夫、大丈夫…』
…ふと、仲間になって間もない頃の雷の日、ゾロさんに抱きしめて貰えた時の事を思い出す。
それと同時に、なんだかすごくゾロさんに会いたくなった。
ゾロさんといればきっと…ううん、絶対雷なんて怖くない。
ゾロさんは不思議な人。
一緒にいると嬉しくて、安心して…ずっと一緒にいたいって思う。
だけど、一緒にいるとなんだか胸がドキドキして、苦しくて…。
声を聞くと落ち着く。
声を聞くと胸が高鳴る。
『…ゾロ、さん…。』
ゾロさんの事を考えていたらますます彼に会いたくなった。
ピカッ、と空が光る。
次に来るであろう大きな音に備えて再び耳を強く塞ぎ、瞳を閉じた。
「…っなんでこんな分かりにくいとこにいんだよ。」
…その声は、そんなに大きな声じゃなかったのに…意図も簡単に雷の音を掻き消した。