降ってきた少女
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航海を続けるゴーイングメリー号。
ルフィ・ウソップ・チョッパーは釣りを楽しみ、ロビン・ナミはサンジの入れた紅茶でティータイム中で、サンジは二人の給仕をしている。
そしてゾロは甲板で昼寝中だ。
平和で、在り来りな日常“だった”。
「…ん?」
昼寝をしていたはずのゾロが、まず気配に気付く。
閉じていた瞳を片方だけ開けると…
「な…!?」
空から人が降ってきていた。
チラッと見た感じ、女…!?
「お、おいあれ…!!」
「うひゃー!!すっげー!!人が降ってきてるー!!」
ルフィ達も異変に気付き、空を見上げる。
落下してきている当人は気を失っているのか、叫び声はおろか動く気配すら見られない。
「ゴムゴムの…風船!!」
ルフィが身体を目一杯膨らませた直後、その上に人が落下する。
「あ。」
「ぅお!?」
かなり高い位置から落下してきた為、人は勢いよく跳ね上がりルフィの身体の上から飛び出した。
それを近くにいたゾロが咄嗟に受け止める。
…一拍遅れて、何故か箒も降ってきてカラン、と高い音をたてて甲板に転がった。
「ふふ、剣士さんナイスキャッチ。」
「クソマリモのくせにロビンちゃんに褒められるなんて生意気な…!!」
サンジの相手をする事無く、ゾロは自分の腕の中にいる人間---“彼女”を見た。
「…女の子?」
ナミの問い掛けに短く「あぁ。」とだけ答える。
腕の中にいるのは、おそらく自分とそう歳が変わらない少女。
…その時、ゾロは自分の左手に暖かい“何か”がついたのを感じた。
「…こいつ、怪我してやがる。」
ゾロの左手についたのは、彼女の血。
黒い服を着ている為わからなかったが、よくよく見れば彼女の左肩は撃たれたような跡があり、オマケに顔は青白い。
「なぬ!?おいチョッパー!!治療してやってくれ!!」
ゾロの発言を聞いたルフィが慌ててチョッパーに声をかける。
「はぁ…お前の頭に疑うっつー言葉はねぇのか?」
そんなルフィに溜め息混じりで言えば、返って来たのは至極シンプル且つ彼らしい答えだった。
「だってよ、空から降ってきたなんておもしれーじゃん!!」
ニシシ、と笑うルフィに再び溜め息をついた後、ゾロは彼女をゆっくりと抱え直しチョッパーに誘導されながら医務室へと彼女を運んだ。
降ってきた少女
(まぁ…俺も、なんでだかこいつは大丈夫な気がする。)
(疑わなきゃいけねぇはずなのに…っくそ、らしくねぇな…。)
(…にしてもこいつ…軽すぎだろ。)