密かな誓い
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甲板で昼寝してたら、バタバタと足音が聞こえた。
…気配的にはサクラなんだが、あいつがこんなに走るなんて初めてだな…。
『ゾロさん!』
いつもなら寝てる俺を気遣って静かにしているサクラが珍しく俺を起こした。
なんでも、チョッパーに完治したと言われたから以前約束していた組み手をしてもらいたいんだと。
…俺の服を掴んで急かすサクラの瞳はキラキラと輝き、声には楽しさが滲み出ていた。
なにより、こいつがこんなにテンション上げてる所なんか初めて見る。
その事がなんか嬉しい…っつーか、まぁとりあえず良い変化だよな。
目覚ましがてら組み手に付き合ってやる事にした。
構えは中々様になってる。
スピードもある。
攻撃の仕方もテンポも悪くねぇ。
筋が良いな…本読んで勉強しただけにしちゃ上出来だ。
『てや!』
「…よっ。」
『!?きゃっ、』
サクラの拳を片手で止め、そのまま脚を払ってその場に倒す…つっても流石に完治したばかりの、しかも女相手に思いっ切り倒すような真似はしねぇけど。
こんくらい動けてれば街中でゴロツキに絡まれたくらいならどうにかなんだろ。海軍相手にすんにはもう少し鍛練が必要だが。
一番の問題点は力の無さだな…今まで一度も筋トレして無いんだ、当たり前っちゃ当たり前か。
『…力つける為には、ゾロさんみたいなトレーニングすれば良いですか?』
真顔でそう尋ねるサクラに溜め息をつく。…どう考えてもこいつに俺と同じ事は無理に決まってんだろ。
サクラの身体を起こしてやり、二の腕を掴んで筋肉を確かめる。
…細ぇ腕だなオイ。ちょっと力入れたら簡単に折れちまいそうだ。
まぁ、これでも初めて会った時に比べればマシになった方か。
「この感じじゃ多分お前筋肉付きにくいぞ、体質的に。」
『そうなんですか?』
「あぁ。とりあえずはちゃんと飯食え、少食過ぎなんだよ。」
そう言えば自信なさそうに『努力します』って返ってくる…無理に食って吐いてたら意味ねぇしな、焦んなくてもいいだろ。
鍛えてやりながら、こいつが強くなるまで俺が守ってやればいい話だ。
密かな誓い
(あー!!??てめぇクソマリモ!!なにサクラちゃんの二の腕掴んでやがる、このセクハラ野郎が!!)
(あ゙ぁ゙!?てめぇが言うな!!)
(…私、ゾロさんに触られるの嫌じゃないですよ?)
(は?)(え?)
(…え?)