泣き虫
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朝食を食べ終わり、チョッパー君に怪我の経過を見てもらった後私はゾロさんを探しに船内をウロつく。
「あ、おいサクラ!!」
甲板に出た所でキラキラと瞳を輝かせたルフィさんに呼び止められた。
『はい。』
「なぁなぁ!お前の力でさ、俺を空に飛ばす事って出来るのか!?」
『?出来ますよ。』
「飛ばしてくれよ!!」
「あ、ルフィずりぃぞ!俺も!!」
『わかりました…じゃあ…』
近くにあった甲板掃除用のモップをルフィさんとウソップさんに手渡す。
二人が首を傾げたので、跨がるよう告げた。
「なんで?」
『ルフィさんとウソップさんの身体だけを浮かせると、バランスが取りづらいんです。』
「…バランス?」
『はい。身体だけを浮かせる場合、身体全体に均等に風を当てなくてはいけないので…そのモップに跨がっていただければ、モップだけを浮かせれば良いのでバランスが取りやすいんです。ルフィさん達もその方が飛びやすいと思いますよ。』
「んー…難しくてよくわかんねぇけど、とりあえず跨がりゃ良いんだな!」
にしし、と笑ってルフィさんがモップに跨がる。ウソップさんもそれに続いて跨がったのを確認してから、私はモップに手を向けて風の精霊を呼んだ。
『…シルフ。』
「!おぉ、すっげー!!!」
「と、飛んでる!!」
なるべくゆっくりとモップを上昇させ、船の上空でルフィさん達を旋回させる。
「楽しいなぁコレ!!」
「気持ちいいぜ!」
上空で楽しそうに笑う二人を見て、私も嬉しくなった。
…私の“力”で誰かが笑顔になってくれるなんて、初めてだから。
「あらすごいわね。」
「確かにすごいけど…サクラ、大丈夫?」
甲板でサンジさん特製ドリンクを飲んでいたナミさん達が心配そうに私を見てきた。
それに頷いて答える。
『大丈夫です。』
「本当かい?無理はいけないよ、サクラちゃん。」
「そうだぞサクラ!顔色、良くないぞ?」
いつの間にか側にいたサンジさんとチョッパー君にも大丈夫だと答えた。
…本当はこの力を使うと疲れるんだけれど…あんなに喜んでくれるんだもの、少しくらい疲れたってなんてこと無い。