もっと笑顔が見たい
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「よし、サクラそろそろ部屋に戻ろう!」
私が落ち着くのを待ってからチョッパー君が声をかけてきたので、涙を拭きながら頷く。
「誰か、サクラを運んでくれないか?」
『!?…だ、大丈夫ですよ!私一人で歩けます、ほら!』
迷惑をかけたくなくて、勢いよく立ち上がり元気な事をアピールした……
…つもりだった。
『あ…れ?』
立ち上がった途端、目の前が真っ暗になる。身体から力が抜けて立っていられない。
…ポスッ
『…え?』
「ったく…これのどこが“大丈夫”なんだよ。」
倒れそうになった私を支えてくれたのは、近くにいたゾロさん。
「駄目だ無理しちゃ!お前出血凄かったんだから!」
『ご、めんなさい…でも、もう平気だから…』
「……はぁ…。」
『…え?』
溜め息が聞こえたと思ったら、突如身体に訪れた浮遊感。
すぐ近くにある、ゾロさんの顔……って!!
『ゾ、ゾロさん!?』
「いいから黙って運ばれてろ。」
「頼んだぞゾロ!オレ、薬の準備してくる!!」
「ってめぇクソマリモ!!サクラちゃんに何て言う言葉遣いを…!!」
「うるせぇクソコック。てめぇはこいつの飯でも作って来い。」
「わーってるよ!!」
ゾロさんにそう返しながら、サンジさんはニッコリ笑って私の顔を覗き込んできた。
「…さてサクラちゃん、何か食べたい物はある?」
『…食べたい、物…?』
「おう。なんでもリクエストして良いぜ!」
食べたい物…食べたい物…うーん…
「…サクラちゃん?」
『あ…ご、ごめんなさい…私、食べ物に詳しくなくて…。』
「は?」
『その、研究所では毎回同じメニューでしたから…』
「…待って。それって十数年間ずっと?」
『え?えぇ。』
「……ちなみに、メニューは?」
『研究所が開発した、様々な栄養素が入ったシリアルです。』
「他は?」
『え?これだけですけど…』
「3食毎回!?」
『いえ、一日一食、夕飯がこれでした。』
だから、食べ過ぎて見たくも無い!嫌いになった!とかはもう通り越していた。
食べなきゃ倒れる。倒れたら殴られる。
生死に関わる問題だった。
死にたいとは思っていたけど、研究所内で死ぬのは絶対嫌だから必死に食べた。
…よく食べ過ぎてアレルギーにならなかったな、と自分を褒めたいくらいだ。