幼い恋
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あの日から、毎晩のように私とサンジは屋根の上で話すようになった。
サンジは毎回何か持ってきてくれる。
それはアイスだったり、サンドイッチだったり、ココアだったり…。
その時間はすごく楽しくて…日々の楽しみだった。
実はサンジの方が一歳上だったんだけど、それを知った頃には敬語なんかいらないくらい仲良くなっていた。
『…はい!これが新作マジック!…どうかな?』
「いやぁー…いつ見ても何見ても、何がどうなってんのか全然わかんねぇ。本当すげぇな!」
ニッ、と笑うその笑顔が私は本当に好きで…
…笑顔だけじゃない。口は悪いけど誰よりも優しい所とか、さりげなく気遣ってくれる所とか…子どもながらに、真剣にサンジに恋していた。
「んー…火ぃどこだっけ…お、あった。」
早く大人になりたい、とタバコを吸っていたサンジ。
その日もタバコに火をつけて…煙が苦手な私は露骨に嫌な顔をした。
『煙、苦手なんですけど。』
「聞こえねー。」
『……えい!』
「あぁ⁉何すんだよ!」
サンジがくわえたタバコを奪い取り、ハンカチを被せ、マジックでミネラルウォーターのペットボトルに変えて返す。
『はい。少し本数減らしなさい、コックは舌も大事なんだから。』
「…わーったよ。」
渋々、と言った様子でペットボトルを受け取ると、彼は蓋を開けて飲んだ。
…こんなやり取りも楽しかったりする。
話している間、何だかんだでサンジも笑っていて、私もずっと笑顔だった。