可愛い
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「今晩、何食いたい?」
『へ?』
「宴の主役、お前だろ。好きなモン作ってやるよ。」
髪を切る手は動かしながらサンジが尋ねてきた。
…食べたい、もの…。
『…アイス。』
「アイス?」
『………サンジが、初めて作ってくれたやつ。また食べたいなぁ…なんて…』
言ってて随分と乙女な自分に恥ずかしくなり、小声になる。
「………。」
『サ、サンジ?』
無言のサンジに、引かれたかと思っておそるおそる振り向……こうとしたが、一寸早く彼に頭を固定され、それは叶わなかった。
「っ、前、向いてろ。やりづれえ。」
『…う、うん。』
シャキ、と再びハサミの動く音。
しばらくして、サンジが口を開いた。
「…いくらでも作ってやるよ。」
『え?』
「お前が望むなら。アイスでも何でも。」
『…サンジ…。』
「ほら、終わったぜ。」
誤魔化すかのようにサンジが軽く毛を払ってくれて、鏡を見せてくれた。
『おぉ〜、良い感じ!』
「当たり前だろ。」
『ふふ、ありがとう!』
「……。」
切られた髪は本当に良い感じで、軽くなったし“自由になった”って気がしてすごく嬉しい。
グイッ
『わぁ!?』
ウキウキしていたら突然サンジに腕を引かれ、彼の胸へと導かれる。
ふわり、と煙草の匂いがしたかと思ったら…
「…クソ可愛い。」
み、みみ、耳元に、色気全開の囁き声が…!!
『な、ななな…!!』
「っくく…ほら、ココア淹れてやるから風呂場で髪流したら来いよ。」
『え、ちょ…え!?』
悪戯が成功した少年のように笑いながら歩き出したサンジの背中を見つめる。
…どうしよう、私、今…絶対に顔真っ赤だ…!!
可愛い
(あー、やべぇな。 愛しいって気持ちが止まらねぇ。)