小さなヒーロー
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私はマジシャンの両親と一緒に旅をして回っていて。
私もマジックが大好きで、いつも両親に教えてーってねだっていた。
両親にマジックを教えてもらっている時間が大好きだった…。
けど私が12歳になったばかりの頃、ある大きい島でショーをしていた時。
たまたま見に来ていたその島の領主に、何故か私が気に入られてしまい…
優しくて、大好きだった両親は多額の金に目がくらみ私を領主に売ったのだ。
領主は私を自分の息子の嫁にする、と言って私を連れて行こうとした。
いくら助けを求めても両親は見てもくれない。
悲しくて、辛くて…とにかくこの場から逃げなきゃ、と私はマジックを使って何とかその場を離れた。
溢れる涙もそのままに、必死に逃げた私は港に泊まっていた一隻の船…海上レストラン「バラティエ」に忍び込んだのだ。
ゼフさんに事情を説明し、自分はマジシャンだからショーをしたら客が集まるはず、と船への滞在を必死に頼み込んで…何とか許可を貰えた。
…しかし、マジックをすればするほど両親を思い出し、心は苦しくなる。
楽しいはずのマジックが全然楽しくない。
「なぁ、良かったら一緒にアイス食わねぇ?」
…そんな私を救ってくれたのは、太陽みたいな彼だった。