助けて
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サンジの前に立つと、ふわりと懐かしい煙草の匂いがして涙が零れそうになった。
「クレア、」
『良いの。私なら大丈夫だから。』
言ってから、またサンジの目を見ていなかった事に気が付く。
…こんなの、嘘ですって言ってるようなモンじゃない…。
「……なぁ、お前この髪の長さ気に入ってんのか?」
『え?き、気に入って…無い、けど…?』
「なら良かった。」
突然の問いに首を傾げながら答えると、サンジは耳元で小さく「悪い。」と囁き………!?
ザクッ
「!?おおおおお前!!何をしているんだぁぁぁあ!?」
焦る男の声に、軽くなった頭。
後ろ髪に手を伸ばすと、今までそこにあったはずの髪の毛が無い。
驚いてサンジを見ると、どこから出したのかナイフが握られていた。
「…これでクレアを縛るモンが一つ無くなった。」
『え?』
「俺を信じろ。今度こそ守ってみせる…お前も、お前が守りたいって思ったモンも。」
『!!』
グイッと抱き寄せられ、背中にサンジの腕が回され…強く抱き締められる。
「もう一人で抱え込まなくて良いんだ。」
『…!!』
「…今までよく頑張ったな。」
『 …っサ、ンジ…』
ぼろぼろと涙が零れる。
それを綺麗な指で拭いながら、サンジが優しく笑った。
「…さて、お望みは?プリンセス。」
…私の、望み…。
『…っ自由に、なりたい。』
「クレア!?」
男の焦った声が聞こえたが、そんなのには構っていられない。
連れてこられて以来、自分の望みを言った事が無かった私の口は止まらなかった。
『サンジ…お願い…助けて…!!』
ギュッ、と彼の服を掴みながら告げる。
…すると、ふわりとおでこに柔らかくて温かい物が触れ…
「…よく言えました。」
そう言って再び優しく笑ったサンジに、先程触れたのは彼の唇だったのだと気が付いた私は瞬時に赤く染まったのだった…。
助けて
(お前はやっぱ、 そうやってコロコロ表情が変わる方が良い。)