悲しいお願い
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部屋に着いてもサンジはずっと無言だった。
少ない荷物をまとめ終わった所でようやく彼が口を開く。
「…なんでだよ。」
『…これが一番良い選択なの。』
「んなわけねぇだろ!?」
グイッ、と腕を引かれ、そのまま強く抱き締められた。
「なんで…なんでだよ!!俺、お前が他の奴の所に行くなんて嫌だ!!」
『…サンジ、痛いよ…』
「ちくしょうちくしょうちくしょう…!!」
『…。』
「…っ俺が、もっと強かったら…大人だったら…っクソ!!」
ボロボロと泣くサンジにつられて、必死に我慢していた涙が溢れる。
本当は私だって行きたくないよ。
ずっとサンジと一緒にいたいよ。
…でも、このままだとバラティエは…。
「なんで…っ俺、こんなにお前の事が好…!?」
サンジの首に腕を回し、キスをしてその言葉の先を封じる。
『…その言葉は言わないで。』
「な…」
それを聞いたら、私はきっと戻れなくなる。 バラティエを守れなくなる。
だから言わないで。私はもう、貴方の恋人ではなくなるから…。
『…ね、サンジ。お願いがあるの。』
「…お願い…?」
『うん。…私の事、すぐに忘れてね。』
「は!?」
『オールドブルーを見付けるんでしょ?サンジの料理でたくさんの人を笑顔にするんでしょ?なら、過去に縛られないで。』
「でも、」
『…わ、たしも、忘れる…から。』
「!?」
『だ、だって、これから別の人の婚約者になるんだよ?いつまでもサンジの事覚えてるわけにはいかないじゃない!!』
努めて明るく話す。
…けど、涙は次から次へと溢れて止まらない。
『…今まで、 本当にありがとう。
……………………さよなら。』
...最後位、 私...上手く笑えてたかなぁ?
悲しいお願い
(…っゆ、め…?)
(…あれからもう3年も経つのに…)
(…っ全然、忘れられないよ…ごめんね、サンジ…私…嘘つきだ…!!)