やっぱり
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私が倒れたあの日から3日が経つが、ドフラミンゴさんはずっと私と一緒にいてくださる。
勿論デスクで何やらお仕事をなさっているのだけれど、外に出掛けたりしない。
『…あの、ドフラミンゴさんお仕事は本当に大丈夫なのですか?』
「この間からそればかりだなァ。」
『だ、だって…まだ島に滞在されていると言う事は何かご用事があるんですよね?』
「フフフ!お前は気にしなくて良い。」
ニヤリと口許は笑っているけれど、ドフラミンゴさんは忙しなく手元を動かしている。
『あの、私ならもう大丈夫ですから…』
「俺がいてェだけだ、気にすンな。」
『…でも…』
気にするな、と言われてもやはり気にしてしまう。
…私のせいで、ドフラミンゴさんのお仕事が滞ってしまうなんて…。
「こら、勝手にネガティブになンじゃねェよ。」
『っきゃ、』
ベッドの中で自己嫌悪していたら、いつの間にか側まで来ていたドフラミンゴさんに身体を引き起こされる。
そのままぎゅっと少し強めに抱き締められた。
『あ、あの…』
「充電。あー疲れた。」
わざとらしく溜め息をついたドフラミンゴさん。
…彼に抱き締められると心が温かくなる…。
「フフフ…お前がいなきゃ俺はこンなに頑張ってねェだろうなァ。」
『え?』
「どうもデスクワークは苦手でよ。」
コキコキと首を鳴らす彼が何だか可愛くて小さく笑う。
…出来る限り私に気を使わせないようにして下さるドフラミンゴさんは、世間では“悪のカリスマ”なんて呼ばれているけど…私にとっては本当にお優しいお方だ。
『っごほごほ!!』
「おっと、大丈夫か?」
そう言いながら彼は咳き込む私の背中を優しく撫でて下さった。
熱は大分下がった(と言ってもまだ平熱よりは高い)けど、まだ咳が治まらない。ついでに声もまだ少しおかしい私…よくよく考えたら、風邪なんて初めてひいた気がする。
今までは風邪なんてひいていられる環境じゃなかったから…きっと今は“ドフラミンゴさん”と言う、甘えられる人が側にいてくれるから今まで張り詰めていた気が抜けたのだろう。
…甘えっぱなしなのが本当に申し訳無いけれど。
「辛ェか?」
『…いえ、大丈夫です。その…』
「?」
甘えっぱなしで、何も返せない代わりに…せめて、ドフラミンゴさんの前でだけは仮面を外して素直な気持ちを伝えたい。