喜ばせたい
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翌朝。
ドフラミンゴさんは8時に起きるとおっしゃっていたので、それに間に合うように自分の身支度を整える…と言っても、屋敷にいた頃の癖で5時には目が覚めてしまったのだけれど。
…寝起きに見るドフラミンゴさんのドアップは心臓に悪かった。まだドキドキしてる…!
私が着替えた服は、これまたいつの間にかドフラミンゴさんが用意してくれていた大量の服の中から選んだ物。
「この中の服は全部お前のだ。」ってクローゼットごと昨日プレゼントされたのだが、申し訳無さ過ぎて涙が出そうだった。
(ちなみに着ていたメイド服は「もういらねェだろ?」ってごみ箱行きでした。)
クローゼットの服はどれも、なんて言うか普通の服で、露出が高い物は無い。
…申し訳無い気持ちの中に、ちゃんと私の事を考えてくれたんだと言う嬉しい気持ちも溢れた。
時計を見ると、まだ6時。
…後2時間、何してようかなぁ…。
掃除はホコリが出るからドフラミンゴさんが部屋にいない時の方がいいし、
食事の支度はコックさんがしているし、
コーヒーはドフラミンゴさんが起きてからいれた方がいいし、
洗濯もドフラミンゴさんが起きなきゃ出来ないし……
『…やる事が無い…!!』
本当は船のお仕事のお手伝いもしたかったんだけど、ドフラミンゴさんにダメだと言われてしまった。
「船の雑用の人数は足りてる。お前は俺の世話係だけに集中してりゃ良い」と…。
本当は少しでもお役に立てるなら手伝いたかったのだけれど、この船の船長であるドフラミンゴさんがそういうのであれば従うしかない。
(「本当は働かなくても良いくらいなンだぜ、俺の女なンだからな!」と笑う彼に真っ赤にさせられた昨日が懐かしい。)
なんとなく部屋を見渡すと、意外にも(と言ったら失礼か)本棚にぎっしりと本が収まっていた。
…本、読ませて貰おうかな。
私の空いている時間にする仕事は“好きな事をする”事らしいから…本当にドフラミンゴさんは優しい人だと思う。私に“寛ぎ方”を勉強させてくれるんだから…。
彼の優しさに暖かくなった胸にそっと手を添えた後、私は本の背表紙を指でなぞって本を選んだ。